団会議/あわただしく

新しい県議団事務局員を加え、新年度最初の県議団会議をしました。

新年度に設置された、生活環境部の避難者支援課、企画調整部の避難地域復興局の担当職員から、それぞれ把握できている実情や今後の仕事の方向などについても聞きました。

また、地方交付税によって、学校図書館関係の財政措置がされたことについて、総務部の市町村財政課から説明を求めました。使途が限定されない地方交付税での措置であり、各市町村で予算化させるための働きかけが不可欠です。

福島市内のわたり病院と県民医連から、臨床研修指定病院にかかわって保健福祉部地域医療課への要望があり、同席しました。

福島第一原発では、また汚染水漏れ事故があり、生活環境部の原子力対策課から、東電と原子力安全・保安院の話や県として把握していることの説明も受けました。

避難生活を強いられている双葉町の町議会議員のみなさんがごあいさつに見えました。

たいへんにあわただしい一日となりました。

議会報告と懇談/保育士の告発

小名浜地域で党の鹿島・玉川後援会による「議会報告と懇談会」があり、伊藤ひろゆき市議と参加しました。

ここは昨年3月10日に「つどい」を開き、県議選告示日の11月10日に個人演説会を開いたはなはだ縁の深い会場で、地元のかたがたには生協病院事務長のころからずっとお世話になっている地域です。

復興増税と消費税増税といったいなんなのか、地元事業者から「消費税をみなさんに転嫁できない。しかし消費税を私は払わないといけない。生活も事業もやっていけない」などなど、怒りの声が次つぎです。

やはり地元に住み、定年退職されたばかりの保育士さんが、「子ども・子育て新システム」が、子どもたちのことよりもお金もうけが優先されるシステムである危険なねらいを、保育現場から告発されました。

きのうは小名浜で定時定点の街頭宣伝もしていました。

セシウムの人体影響

『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響 チェルノブイリ原発事故被曝の病理データ』(ユーリ=I=バンダジェフスキー著、久保田護訳、合同出版)を読みました。

肥田さんの『内部被曝』でも紹介されている研究成果です。

1990年から10年間にわたる、剖検を含む医学的調査、動物実験により著者は、体内のセシウム137による被曝は低線量でも危険、との結論に達しました。

本書では、体内の臓器に蓄積した放射性セシウムの量と組織の病変の関係について、心血管系、腎臓、肝臓、免疫系、造血系、女性の生殖系、妊娠の進展と胎児の成長、神経系、視覚器官のそれぞれを検証しています。

この結論は、当時のベラルーシ政府の見解に反しており、1999年に著者は別件逮捕され、投獄されたんだそうです。

低線量・長期被曝の人体影響について、こうした成果を無視してきた人びとを含め、ちゃんと議論し、認識を深め、被災者を真に救う医学の発展を望みます。

内部被曝/低線量・長期被爆

『内部被曝』(肥田舜太郎著、扶桑社新書)を読みました。

広島で被ばくしてこれまで67年間、6,000人以上の被ばく者と向き合ってきた95歳の内科医が著者です。

現在の放射線防護の考え方は、「放射線によって引き起こされるガンは、細胞核(DNA)の悪性の突然変異だけから発生する」という間違った仮説をもとにしている、と著者は指摘します。

1972年、カナダのアブラム・ペトカウは、「低線量の慢性的な被曝は、高線量の短時間照射よりも影響が大きい」ことを証明しました。

体内に取り込んだ放射性物質が、体内から1日24時間ずっと低線量で被曝させる影響がどんなものなのか、医学界でも無視され続けていたのです。

本書では、低線量・長期被曝に関する調査結果はふんだんにあることも紹介されています。これらの成果も「なかったこと」として無視され続けました。

一億総被曝時代になってしまった今、私たちが生まれつき持っている免疫力を弱めずに人間らしく生き、原発のない社会を一人ひとりが考え、政治を変えよう、と受け止めました。

介護保険料/合併住民の負担増/自治体分割

県内市町村の今年度から3年間の介護保険料月額基準額が、先月末に明らかになりました。

各市町村「まかせ」が介護保険制度の基本なので、県平均はあまり意味がないかもしれませんが、県平均は4,705円。この制度が始まった当初(2000~2002年)は2,378円でしたから、1.98倍、ほぼ2倍です。

5,000円を超えたのが、福島市(5,100円)、白河市(5,100円)、磐梯町(5,093円)、西郷村(5,495円)、飯館村(5,703円)の5市町村です。

福島県は、介護保険開始時は90市町村でしたが、「平成の大合併」により今は59市町村です。

たとえぱ今の福島市は福島市と飯野町が合併しましたが、介護保険料は旧福島市住民にとっては00年に対してほぼ2倍、旧飯野町住民はほぼ2.5倍です。

また白河市は、白河市・表郷村・東村・大信村が合併しましたが、旧白河市は2.1倍、旧表郷村は2.3倍、旧東村は2.6倍、旧大信村は2.9倍です。

合併で広域化して市になって、旧町村住民は負担がより増えてしまいました。

住民に身近な自治体の存在こそが大事なのではないでしょうか。これからは、住民にとってなんの益もない合併を見直し、自治体分割こそ必要なのではないでしょうか。

医療保障/現行制度の消極面・弱点の克服

『誰でも安心できる医療保障へ』(二宮厚美・福祉国家構想研究会著、大月書店)を読みました。

副題に「皆保険50年目の岐路」とあります。

私は今回の震災ほど、医療が住民にとってなくてはならないものであることを如実に示したことはない、ぐらいに思っています。

本書の「序」が言うように、「医療はそれ自体が防災機能を有するわけではなく、緊急対策時において中心舞台の役割を果たすわけではない。だが、被災直後の地域・住民にとって医療はどこでも生存権保障の最前衛部隊をになった。同時に、無事生き延びた人々全員にとって、医療はラスト・リゾート(最後の拠り所)であった。避難先には、いつでもどこでも医療のスタッフ・設備が不可欠であった」。

自然災害と原発人災が重なったことで、医療のこうした面が浮き彫りに見えましたが、実は「医療は人生のあらゆる時間と場所、一日二四時間のいついかなるときにも、人間の生存に必需」なのです。

こうした医療が憲法25条に基づいて、福祉国家型医療保障として、現制度の消極面・弱点を克服するにはどうするか、その展望をはっきりと示してくれます。

もちろん、国民による「たたかい」なくしてその実現はありえません。

消費税増税ストップ集会/拍手喝さいの寸劇

「震災復興・消費税増税ストップ! 4・1福島県民集会」にいわきからのみなさんといっしょに参加しました。

会場では、私が小名浜生協病院事務長や浜通り医療生協組織部長を務めていたときにお世話になった会津や福島、そして県民医連幹部だったみなさんから次つぎと声をかけられ、そういえば、きょうまで会う機会がなかったなぁ、と思ったしだいです。

きょうから4月なのに、やたらに寒く、時おり曇って小雨が降るかと思えば日が照ったり、不安定な天候でしたが、集会そのものは熱く、とくに各団体による「決意表明・寸劇」は、拍手喝采でした。

元気にみんなでデモ行進もしました。

2月県議会閉会後に読み始めた『系外惑星』は、いわきから福島市へ行くバス車中できょう読み終えました。

系外惑星/「革命前夜」

『系外惑星』(井田茂著、ちくまプリマー新書)を読みました。

系外惑星とは、太陽系外の惑星のことですが、1995年に初めて発見されたあと、2010年までの15年間に500個以上が発見され、2011年にはケプラー宇宙望遠鏡の観測の中間報告で、さらに2300個以上の惑星候補が発見された、とのこと。

まさに生まれたての学問領域です。

それにしても著者とは、同じ時期にキャンパスで話を交わしたこともありましたが、「素粒子論的宇宙論の勃興期だった。夢中になってその勉強をした。その中で、この世界、この宇宙の仕組みに触れたような気がして、世界に繋がれたような気がした。自分の内面に深く潜ることで、逆に世界に繋がれたのだ。救われたような気がした」。

そうだったんだ!

本書本文の最後のことば、「革命前夜、それが今だ」。

もちろん、宇宙と生命のナゾに迫る世界のことです。