入党/久之浜で懇談/終の棲家

「共産党に入るつもりだ」という人がいると聞き、地元の党支部の党員とたずねました。60代のかたですが、聞くと、若いころからかつてすんでいた地域の共産党の人たちや、「しんぶん赤旗」日刊紙を読んでいる人たちと交流があった、とのこと。

原発でも20年ほど働き、言っちゃいけないことでがんじがらめで、言えば即クビだった、という話。

そんなわけで、入党申込書にすぐに書いてもらいながらの話でした。

 

その後、福島第一原発30km圏内に一部が入る久之浜地域の住民のみなさんと懇談。放射線測定と汚染マップの策定、除染によって安心して暮らせる環境にもどすこと、子どもたちの避難先を含めた対策、賠償問題など、原発事故直後からの住民の悩みはいまだほとんど大きいままです。

午後には、私も理事を務めている浜通り医療生協の理事会でした。「終(つい)の棲家(すみか)」は私が病院事務長として移転新築する以前からの課題で、欠陥だらけの介護保険制度のもと、解決へ向けて独自の努力を続けています。

増税法案/負担の逆転現象/きょうの行動

民主党・野田政権が消費税増税法案を閣議決定し、民主党も連立与党・国民新党もしっちゃかめっちゃかになりそうです。

富裕層には負担能力に応じて課税を、というのは世界の流れですが、日本ではどうでしょう。

所得が1億円を超えると、所得税負担率が下がります。しかも、所得に占める配当・株式譲渡所得は、所得が1億円を超えると急増し、所得100億円超の場合、99.8%です。

ちなみにトヨタ自動車では、社長は、所得税と社会保険料を合わせた負担率が16.0%で、トヨタ正社員のそれは30.8%。社長が受け取っているお金は1億3500万円の報酬と2億583万円の配当。正社員の平均給与は727万1090円だそうです。

こうした「逆転」現象の最大の要因は、配当や株式譲渡益にかかる税金が本来なら20%なのに、10%に半減されているからです。

民間給与は減り続け、年収200万円以下層が増え続け、そして消費税増税法案。民主党政権は話になりません。

きょうはこんなことをつらつら考えながら、午前中は「いわきに県立病院を」をテーマに通信「かけはし」の原稿を書き、午後は約束していた人と会い、夕刻はいわき商工会議所議員交流会に参加する一日の行動でした。

団会議/緊急要望/裁判報告/労組とたたかい

定例の県議団会議です。

25日投票の県内「ミニいっせい地方選」で候補者全員が当選した結果と特徴、北朝鮮「ロケット」発射計画問題など内外の情勢について意見交換。

また、「新年度に伴い被災者支援を縮小させないなどの緊急要望」をまとめ、文字通り、緊急に、県災害対策本部に申し入れました。

県議団のこうした申し入れなどは、すべて「日本共産党福島県議団」ホームページにアップしますので、ぜひご覧ください。

いわきにもどり、「裁判報告と団結のつどい」に参加。

いわき市労連が支援する「いわき理容美容学校裁判」「花見台自動車裁判」「石の鈴木裁判」の3つの裁判について、前二者の勝利判決、もうひとつも勝利濃厚の動きであることの報告、争議団のあいさつ、支援者からの励ましのことばが続きました。

ただ、一審判決であることに加え、新たな事態もあったりして、予断は許されず、労働組合の存在の重要性、引き続くたたかいの大切さを共有したつどいでした。

質問・答弁資料/楽寿会役員会

2月議会での私の一般質問と執行部答弁に、見出しを入れたりして今後の議会報告会などでの資料として使おうと思います。1期目にもしていたことですが、きょうも行った先で出会ったかたがたに、報告がてら、お渡ししました。

役員を務めている社会福祉法人・楽寿会の役員会に出席しました。

今年度最後の補正予算、来年度事業計画・予算がおもな議案でした。

自公政権時代に介護報酬とは別枠で介護職員処遇改善交付金がありましたが、これが来年度、民主党政権のもとで廃止されるため、介護報酬に移行するとか処遇改善加算を創設するとか、小手先で口だけの対応はあるものの、実質マイナスです。

「24時間地域巡回型サービス」創設が報酬改定の目玉とされていますが、人口密集地の都会ならともかく、都会以外ではこのサービス提供そのものが民間には不可能に近いのです。

自力で有料老人ホームを建て、要介護の高齢者を集め、そこに「巡回型サービス」をするほかにありません。

政府は、「自宅で過ごしやすくすることで、施設入居を抑制する効果」をねらっているのですが、役員のなかからは、特別養護老人ホームつぶしではないか、の意見が出されるほどです。

いったい、民主党政権になって、よくなったことはどこにあるのでしょう?

わが家の庭の梅が開花。めぐる季節は確実です。

そのほかの写真はきのうのアクアマリンで。

小名浜の朝/アクアマリン3時間

けさは小名浜の定時定点の街宣を医療生協職員後援会員と実施。ちょっと間が空いてしまいましたが、少なくない「顔見知り」のかたがたが手を振っていってくれ、ありがたい限りです。

娘がきのうの夕刻から、大学の春休みで帰省しており、2人でアクアマリンふくしまへ。両手の指の数まで私は行ってはいないのですが、いつも後悔するばかりの時間で出てきてしまうので、きょうは3時間じっくり。

娘は、「いくつも水族館は行ってるけど、アクアマリンは展示の説明もていねいで、いちばん楽しく見て回れる」と絶賛です。

イワシの群れにはいつも感嘆。

トドのまわりはいつも人だかり。

親潮水槽を泳ぎ回るゴマフアザラシの「きぼう」。

飼育展示されているサンマ。

同じくいわき市の魚・メヒカリ(マルアオメエソ)。

水族館になぜか会津地鶏。

資料室では3・11の津波がアクアマリンを襲った映像が流されています。

ら・ら・ミュウ/「山六観光」/社長の複雑な心境

いわき・ら・ら・ミュウへ行き、2階市民ギャラリーでの「東日本大震災いわき市写真展」、同じく2階のライブいわきミュウじあむでの「東日本大震災 いわきの『歩み』と『学び』展」を見ました。

その前に、塩屋埼灯台のすぐ下の「山六(やまろく)観光」へ寄り、店内に展示されている3・11当日の津波の様子の写真を見ました。

写真を撮った社長さんとは、実は3・11の2日後に、薄磯(うすいそ)地域の瓦礫のなかでばったりと出会っていて、写真を撮っていたことを聞いてはいたのです。

その後何度か会った際、そのことにはまったく触れられなかったので、なにか事情があるんだろうとは思っていましたが、やはり、「あんな状況のなかで写真を撮っていたとはなんだ、と受けとられると思い、ずっと表には出す気にはなれなかった」とのこと。

あの津波と被害の現実は、その場にいた者でないと分からないと思うが、その現実を写真で知ってもらうこともあっていいと思うにいたり、昨年末に展示を始めたそうです。

「これでお客を呼ぼうとしてるんじゃないかと思われるのもいやなんだ」と、社長の心境は複雑です。

原発の地震・津波対策を訴えた05年時の背景

党のいわき北部後援会主催で「原発事故を知り、語り合いましょう」と題したつどいがありました。

開会あいさつを後援会長の伊東達也さんがし、渡辺ひろゆき市議と私がそれぞれ40分ほどお話をしました。

私は「県議会で日本共産党は何を訴えたか」。03~07年の1期目だけでも、あらゆる問題を訴えましたが、当時がどんな背景だったかにも触れました。

当時の知事は、プルサーマル導入や核燃料サイクル政策にはきびしく異議を唱えていましたが、それはあくまで「原子力発電の健全な維持・発展を図る」ことが前提でした。それは本会議でのやりとりでもはっきりと表明していました。

また、きのうの「ふくしま復興共同センター」の総会で記念講演した浪江町長とは、私が1期目の県議時代は同じ委員会に所属しており、06年9月の一般質問では、維持基準やプルサーマルの導入を前へ進める議論を始めるべきだ、と主張していました。

昨年末に『原発のコスト』を岩波新書から上梓した大島堅一さんは、「こと原子力政策については、社会科学の領域でも批判的に研究している専門家は極端に少なく、時として孤独な作業を強いられます」と「あとがき」で吐露していることを紹介しました。

こうした状況が支配的なもとで、原発の危険性を指摘し続け、05年2月議会で、地震・津波・原発事故が重なって、放射性物質がまき散らされ、人類未体験の破局的災害はぜったい避けなければならないと訴えた契機も話しました。

前年のスマトラ沖地震での津波映像の衝撃、地震学者による「原発震災」への警鐘、市民団体による県・東電に対する、チリ地震級の津波によっても福島原発は重大な事態になることへの対策を求める申し入れでした。

あしたの準備/「いわきの地震・活断層」講演会

午前中、あしたの「つどい」のための準備をしました。簡単なレジュメと、資料として、2月議会の質問・答弁、今世紀に入ってからのプルサーマル導入と福島県との関係のオリジナル年表、昨年11月4日付けの「読売新聞」福島版の「原発と県議会」記事です。

参加者数を見込んで、自分で印刷です。

午後は、「いわきの地震・活断層」の講演会を聴講。

東大地震研究所の小原一成(かずしげ)教授が「2011年東北地方太平洋沖地震といわきの地震」

同じく石山達也助教が「いわきの断層・活断層と過去の地震活動」と題してかなり熱っぽく講演されました。

ちょうど2か月前に出会ったかたから、「東大地震研の研究者がいわき市民にいわきでの観測の実情を知らせる機会をつくりたいと願っている」という話を聞き、私もちょっとつなげる役をしたこともあり、多くの参加者があってよかったです。

主催は「いわきフォーラム90」で、第363回講演会でした。

「ホットスポット」/日本の巨大メディア

『ホットスポット ネットワークでつくる放射能汚染地図』(NHK ETV特集取材班著、講談社)を読みました。

はっきり言って、「ポスト・フクシマ」のジャーナリズムのあり方を示す仕事と私は受け止めました。

NHK内では、「あれだけの事故が起こっても、慣性の法則に従うかのように『原子力村』に配慮した報道スタイルにこだわる局幹部、取材規制を遵守するあまり、違反者に対して容赦ないバッシングをし、『彼らは警察に追われている』『自衛隊に逮捕された』など根も葉もない噂を広げた他部局のディレクターや記者たち」。

「有事になると、組織に生きる人々が思考停止となり間違いを犯すことも含めて描かなければ,後世に残す3・11後の記録とはならないと考えた」仕事の成果です。

NHKの記者たちの仕事をNHK出版でなくてなんで講談社なの? と本屋さんでこの本を買うときに思ったのですが、そんな背景もあるのでしょうか?

共産党出版局発行で志位和夫委員長の『日本の巨大メディアを考える』と題したパンフレットでは、「いまの日本の巨大メディアの実態は、公正、公平、独立というジャーナリズムの魂を、みずから投げ捨てるものではないか。このことがきびしく問われている」と提起しています。

私もまったく同感で、この『ホットスポット』は、なによりジャーナリズムの魂がほとばしっているように感じます。

つどいの準備/テーマをしぼる

当初の予定がなくなったことをいいことに、あさってのつどいの準備に時間をさきました。

原発事故にかかわり、「県議会で日本共産党は何を訴えたか」をテーマに40分の時間が与えられているのですが、私は4年7か月の「空白」をはさんでの2期目の4か月目。

今世紀初頭の03年からの4年間と、3・11後の数か月を県議として、原発問題を県議会で取り上げ続けていますが、ちょっと振り返ってみました。

原発立地県の福島県ですから、原発にかかわるありとあらゆる課題を取り上げている気がします。「維持基準」や老朽化対策、データ改ざん、配管・制御棒などのひび割れ、圧力抑制室異物混入、軽微事故報告制度、東電の企業体質、下請けを含めたシステム問題などに加え、国の原子力政策大綱と県の姿勢、核燃料サイクル政策と県の姿勢、プルサーマル問題などなど、まとめるにはちょっと困難さを感じ始めました。

地震・津波と原発論戦にしぼるほかにないかも。