農民連/相馬市仮設住宅

午前中、相馬市にある福島県浜通り農民運動連合会事務所をたずね、副会長の三浦広志さん、そして県農民連会長の亀田俊英さんと懇談。

お二人とも、原発事故前は南相馬市小高区に住んでおり、福島第一原発から20km圏内の警戒区域。今月16日からは避難指示解除準備区域になる予定で、市民説明会も行なわれました。

「2年間で除染して住めるようにする」とのことですが、それが年間外部被ばく線量1mSvを明確にしているわけでもなく、住民のなかでは「強制的にもどされるのではないか」の疑念もあれば、「放射線量を測定するためにも解除は必要」という人もいる、とのこと。

住民合意を得られる条件もないままの拙速な避難区域「見直し」にみえてなりません。

午後は相馬市に移動し、津波で家を流された市民のみなさんが住む仮設住宅でお話をうかがいました。

漁業で生活されていたかたが多く、原発事故によって操業の見込みがないこと、東電への賠償請求が「津波のためだから」と切り捨てられている実態、放射線量が比較的低いために測定そのものが詳細にされていないことへの不安、今後の居住保障の見込みすら示されないことへの不安・不満など、集会所に集まっていただいたみなさんからは次つぎと。

暮らしの先行きが見えない被災地に消費税増税を言う政治は何なんだ、という怒りの声も。

新潟県広域支援対策課/避難者交流施設「ふりっぷはうす」

午前中、新潟県庁で新潟県危機管理監の笠原悟さんにごあいさつ後、県民生活・環境部広域支援対策課から、避難者への支援施策の現状や、受け入れ県がもつ課題、問題意識などをうかがいました。

この4月から福島県で新設され、新潟県に常駐が始まった生活環境部避難者支援課のお二人も同席されました。

昨年3月の事故直後には9,000人を超えましたが、9月には6,500人ぐらいになり、11月からは7,000人台を推移しています。そのうち福島県からは6,500人を超えています。

警戒区域など避難指示地域からは3,400人強、自主避難者は3,100人強、18歳未満が2,400人、平均年齢は30歳だそうです。母子避難者が増えていることが特徴です。

新潟県として、それぞれの避難者を「区別」した対応をとるわけにもいかず、国や県の施策に「線引き」があることが問題であり、また、現行災害救助法の枠組みでは今やほとんど対応できないことも問題で、新たな法的枠組みが必要だ、と強く訴えられました。

午後には、昨年10月に新潟市内に開設した避難者交流施設「ふりっぷはうす」をたずね、南相馬市、伊達市、福島市、郡山市などの若いお母さんたちの話を聞きました。

つくづく思いますが、放射線の被害から避難する当然の権利を保障することを前提に、避難者支援策を具体化することは、事故から1年たって、いよいよ大事です。

原発事故被害者である避難者が分断されることがいちばんよくありません。

福島へもどり、福島市内泊。

政府要望/新潟市へ

午前中、党県委員会で、近く政府に要望する事項について検討しました。

原発事故が人災であることをあらゆる施策の前提とすること、事故被害の賠償、除染、県民の健康、避難者支援、震災対応、豪雨災害などにかかわり、国としての基本的姿勢と施策を求めるものです。

昼過ぎには県議団として新潟県へ向かい、党新潟県委員会で竹島良子県議、新潟市議団と落ち合い、新潟市の避難者支援について現況を聞くなどして懇談しました。

その後は党県書記長も加わり、夕食をとりながら、さまざまなテーマの懇談をしました。

新潟市内泊です。

朝の街宣/議会報告会/子どもの読書環境

けさは小名浜で定時定点の街宣をしました。車で通勤されるみなさんには「姿を見せる」ぐらいでしかありませんが、熱心に手を振って行ってくれるかたも少なからず、ほんとうにありがたいです。

朝の散歩をしているかたからも「おはようございます、がんばって」と声をかけられるのも感激です。

昼には、浜通り医療生協職員後援会の議会報告会でした。毎回、せいきょうクリニックの待合室を借りての報告会ですが、多くの職員のみなさんに来ていただき、ありがたいです。

私の娘と保育園でいっしょだった彼女が新入職員として参加してくれました。感激です。

午後は、「子どもの読書環境を豊かにする会」のいわき市教育長申入れに宮川さんと同行しました。

今年度の国の予算で、学校司書配置のための措置が盛られたことで、今年度の具体的実施を求めました。

市教育委員会としても、学校図書館関係のこれまでのとりくみをふまえ、「前向きに検討したい」とのこと。また教育長は、「県としてもしっかりとした姿勢を示してほしい」と強調しています。

これからの社会をつくる子どもたちの成長に直接かかわる分野だけに、行政として真剣にとりくまなければなりません。

あしたから、新潟や県内の相馬市を泊まりながら視察するので、3日後に3日分を更新します。

県立高校入学式/平商/全国の舞台で

県立高校の入学式でした。

私は、平商業高校に県議会議長の祝辞をたずさえて出席しました。

この高校とは少なからぬご縁があります。6年前、渡辺ひろゆき市議に、すぐ脇の小中学生の通学路の見通しが悪く、改善してほしい、と住民から要望がありまた。

さっそく市議と学校をたずねて校長・教頭先生などの話を聞き、市と県に相談し、改善することができました。

なにより35年前、私が磐城高校吹奏楽部の部長になった直後、部員数が少ないので、新人演奏会は平商吹奏楽部と合同で参加させてほしい、と当時の顧問の先生に直訴し、実現してしまったのです。

なにせそのときにいっしょのパートだったのが今の妻です。つい、写真をさがし出してしまいました。

今やこの両校は、全国トップレベルとなり、私はぜんぜん関係ないのですが、喜ばしい限りです。

そんなことにも触れながら、学校が地域社会の絆の一員として存在していること、一人ひとりがその力を3年間の学校生活で存分に発揮してほしいと前置きし、議長の祝辞を代読しました。

吹奏楽部のきょうの新入生入退場の際の演奏は、新年度が始まったばかりでしょうから、少しあらけずりに感じたので、「練習不足かな?」とちょっと言ってしまったのですが、式後、引率の先生から「ああ言ってもらって、部員の刺激になったと思います」と。

今年はまた全国の舞台で演奏を披露してもらいたいと思います。

地方の論理/「地方が地方であるまま」/持ち上げすぎ?

『地方の論理』(佐藤栄佐久・開沼博著、青土社)を読みました。

栄佐久さんは、私が県議1期目のときに、5期目の県知事を務め、その途中、06年9月でしたが、県発注のダム工事をめぐる「汚職問題」で辞職し、その後逮捕され、09年10月には東京高裁で「収賄額ゼロ」で有罪という判決を受け、最高裁に上告中です。

人生の20年も先輩の栄佐久前知事とは、憲法認識、県が進める行財政改革、教育基本法改定問題、義務教育国庫負担金の問題などで、本会議場で再質問・再々質問と議論しましたが、やはり原発・プルサーマル問題が印象に残っています。

とくに04年2月議会での総括審査会で、プルサーマル計画は白紙撤回したからその後はいっさい考えていない、と2度答弁されたことは強烈でした。私は「今後どんな考えで対応するのか」と聞いたので、なんだか答えてもらえなかったように思ったものです。

開沼さんは私の高校の24年も後輩で、まだ大学院博士課程在籍中の社会学者です。

本書で言う「地方」が、メディアや政府サイドから言われる「地域主義」「地方分権」「地方の時代」の「地方」とはずいぶん違う意味で使われています。

簡潔にいうと、「地方が地方であるままで生きていける論理」ということです。

たいへんに共感を覚えるのですが、それにしても、取材し、学ぶ対象とすることもあるかもしれませんが、栄佐久前知事を持ち上げすぎの感もないではありません。

内郷いっせい行動/選挙真っ最中のような/ひとまかせ

内郷地域の党と後援会のいっせい行動がありました。

2か所のスーパー前では全員そろって街頭宣伝をしました。

福島原発事故の原因究明がいまだ不明で、その教訓も明らかでないまま、「安全基準」などつくりようがありません。再稼動ありきで右往左往する民主党政権ではダメです。はっきりしていることは、原子炉内にたまった核分裂生成物質を原子炉内に完全に安全に閉じ込めておく技術はない、ということです。

きょうの行動のメインは、消費税増税と社会保障後退の「一体改悪」の正体をあばき、やめさせる宣伝でした。

スーパー駐車場で立ち止まって最後まで聞いて拍手してくれるかた、近所から出てきて聞いてくれるかた、車から手を振って声援してくれるかた、通りかかって「がんばって」と声をかけてくれるかた、なんだか選挙真っ最中であるかのような雰囲気です。

向こうに向かって歩いていたかたは、話し始めるともどってきて最後まで聞いてくれました。「富岡町から避難して、近くのアパートに今は住んでいる。多くの町民は別の村などに避難していて、知っている人がいない。除染は進まないし、いつ帰れるのかもわからない。いい話をしてくれるなぁ、と思って聞いていた。共産党にがんばってもらうしかない」と。

どうして被災者に消費税増税なのか、とも怒りを語ってくれましたが、こうした声を政治家はしっかりと受け止めるべきなのです。

そして、これまでの政治を支え、原発の安全神話を振りまき、大企業・大資産家からばかり支えられた政治家を議会に送り出してきたり、見逃してきたあり方そのものを、真正面から有権者集団がメスを入れるときです。ひとまかせでは変わりません。

給付も低く、国・企業の負担も低く

いわき市に在住している、復興大臣政務官・財務大臣政務官の吉田泉衆院議員のA4「国会だより」4月号が新聞折込に入っていました。

「社会保障・税の一体改革」は、「2015年までに消費税を5%アップをお願いするもので…ご理解を切にお願い申し上げます」。

なぜなら、「急速な高齢社会化により、年金・医療・介護の社会保障給付費は、今や年間100兆円。一方その大半をまかなうべき保険料収入は、ここのところ55兆円程度。その差額が、国の財政赤字の大きな原因になっていることは、ご承知の通り」だからだ、というわけです。ほとんど脅し。

社会保障給付費を国際比較で見る場合、対国民所得比を見ます。統計の都合上、日本は2006年、他国は2001年の数値によりますが、スウェーデン41.5%、フランス38.9%、ドイツ38.8%、イギリス28.9%、日本23.9%、アメリカ17.1%です。

日本はほかの主要先進国より低い水準にとどまっています。

社会保障財源面での国際比較でも、家計(被保険者)、事業主、政府それぞれの負担割合が重要な指標です。

すると、国と企業の負担が軽く、家計の負担が重いことが財源面から見た日本の社会保障財政の特徴であることがわかるのです。
(以上、『誰でも安心できる医療保障へ』大月書店、を参照しました)

原発推進費や軍事費や政党助成金や大型公共事業のムダを放置し、大企業・大資産家には減税で甘やかしてきた自民党政治を丸まる復活させておきながら、100兆円だ、55兆円程度だと、国民を脅しつけるやり方には、怒りを覚えます。

なお、図表類は、民医連の『新版 明日を拓く社会保障』(07年)のものです。

最新の資料がほしいところです。

「かけはし」「あしたの風」配布/桜

「かけはし」と「あしたの風」をセットにしてご近所250軒ほどに配布しました。

「かけはし」は私と宮川さんの2人そろっての月刊通信で、「あしたの風」は私の月刊活動報告通信です。

「かけはし」は毎月第二日曜日の「しんぶん赤旗」日曜版折り込みに間にあうように執筆・印刷・発行し、「あしたの風」は毎月最後の金曜日発行です。

私が配布するときには、前月の「あしたの風」を今月の「かけはし」にセットしています。

ところで先月までは、「ご近所240軒ほどに配布」としていましたが、震災後、おそらく予定されていた新築の家がふえ、250軒ほどになりまた。

今月のように日曜日から始まると、第一土曜日には配布することになるので、執筆段階からなかなかの忙しい日程です。

ご近所のお宅の庭では桜の花。


あの震災以来、屋根にはブルーシートがかぶったままのお宅も少なくありません。

桜/金曜朝の街宣/学校プール/一体感のない行政

わが家の庭の桜も、「いくぞ!」という感じ。

金曜日のけさ、わが家から車で5分もかからない「中山」という地域で、地元の後援会員4人と定時定点の街宣をしました。

やはりちょっと間が空いてしまったのですが、通勤される車からのみなさんの声援には強く励まされます。

デジカメを持ち忘れ、記録できずに残念。

きょうは市内小中学校のプール授業再開の実施計画をめぐり、保護者からの相談があり、市議といっしょに市教委をたずね、また、地方交付税で学校図書館関係の地方財政措置がされた件で話を聞きました。

県のいわき教育事務所やいわき振興局にも新年度のごあいさつを兼ねてそんな話もしてきました。

市教委としては、プール使用再開にあたり、県教委を通して国に対し、プール水放射線量などの「安全基準」を示すよう要請していますが、その返答はありません。

保護者に対しても、市教委として、ただ通知するのでなく、質疑をする機会をつくるなど、しっかりとした手立てをとるように求めました。

どうも私には、国・県・市という行政の一体感がないことがいちばんの不安材料です。

夕刻は、「原発事故の完全賠償をさせる会」のこれからのとりくみの方向をさぐる学習会に参加。私は、低線量放射能汚染による健康被害の不安をなくすためには、がん検診を含めた健診の無料実施が切実で喫緊の政策課題であることを意見として述べました。

今月一日の安達太良連峰。