憲法街宣再開/今までにない雰囲気/きのうは金曜定時定点再開

震災前までは、毎月第三土曜日の午前中に実施していた憲法街宣を再開しました。

これは「日本国憲法を守るいわき市共同センター」の呼びかけで、市内各地の「九条の会」がいっせいに実施していて、小名浜では「浜通り医療生協九条の会」が主体です。弁士は私がしています。

いつものスーパー前ですが、駐車場から出て夫妻で車の中から手を振っていってくれるかたがた、歩道を歩いて手を振っていってくれるかたがた、店舗から出て車にもどらずに聞いてくれるかたがた、店舗に入る前に手を振っていってくれるかたがた。

今までにない雰囲気です。

私も今までになく熱が入り、原発をゼロにする期限を決めた計画が必要なこと、そのための国家としてのエネルギー政策の転換、原発事故による全面補償の実現、復興のための新たなまちづくりの指針が憲法25条と9条にあること、なおかつ、復興は被災地住民の意思と合意を前提にすべきこと、財源は大企業がため込んだ内部留保を活用するために大企業にこそ増税をする政治決断が必要なことなど、かなりじっくりと、40分ばかり。

午後は、震災で1か月の遅れとなった医療生協総代会へ向けた議案を審議する理事会に参加しました。7月30日の総代会開催のため、7月9日にもう一度、理事会があります。

きのうの金曜日は、これまた震災後、できていなかった平(たいら)の神谷(かべや)地域の国道6号線沿いで、朝の定時定点街宣を再開しました。

科学史年表/楽しく軽やか

『科学史年表[増補版]』(小山慶太著、中公新書)を読みました。

大震災直前に発行された増補版です。

私が生まれた年(1959年)、ソ連のルナ3号が初めて月の裏側撮影に成功、2年後にはガガーリンが乗ったボストーク1号が有人宇宙旅行に成功、66年には2月にソ連のルナ9号、6月にはアメリカのサーベイヤー1号が相次いで月に軟着陸、私が10歳になった直後には、宇宙船アポロ11号に乗ったアームストロングとオルドリンの2人が人類として初めて月に立ちました。

昨年は、03年に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、トラブルの連続を乗り越え、総飛行距離60億キロメートルの旅を終え、小惑星イトカワの岩石サンプルをカプセルに詰めて地球に帰りました。

ワクワクしてしまいます。

ともかく本書は、物理学と天文学の事項が多くはありますが、人間が、自然を解明する方法やその成果の受容の仕方など、自然に対峙する姿勢、認識の仕方がある程度鮮明に、本質的な変貌を遂げた17世紀からこれまでの400年あまりの旅を、楽しく軽やかな気分で味わえます。

原発事故と放射線/NHK記者・解説委員

『福島第一原発事故と放射線』(NHK出版新書)を読みました。

著者の3人は、事故以来、連日、NHKの画面に登場し続けた解説委員と記者です。

冒頭の「ドキュメント48時間」は、文字通りの「緊迫の放送センター」で、当時は私も、朝と夜はずっとテレビ漬けでしたから、緊張感がよみがえってしまいました。

情報過疎のなか、公共の電波に乗せる言葉をどう発するか、あのときの表情は切羽詰った気持ちが裏にあったんだなぁ、苦労しただろうなぁと思います。

視聴者からさまざまな疑問や質問も寄せられたと思います。放射線の健康への影響や、原発事故にかかわるそうした疑問にも、記者としてていねいに答えてくれています。

03年には民主党が原子力発電を「過渡的エネルギー」と位置づけていたのに、いつのまにやら自民党以上に原発を推進する方向に転換した点もきびしく指摘しています。

今後の国としてのエネルギー政策について、国民的な議論を具体的にできるような提言もしています。