科学史年表/楽しく軽やか

『科学史年表[増補版]』(小山慶太著、中公新書)を読みました。

大震災直前に発行された増補版です。

私が生まれた年(1959年)、ソ連のルナ3号が初めて月の裏側撮影に成功、2年後にはガガーリンが乗ったボストーク1号が有人宇宙旅行に成功、66年には2月にソ連のルナ9号、6月にはアメリカのサーベイヤー1号が相次いで月に軟着陸、私が10歳になった直後には、宇宙船アポロ11号に乗ったアームストロングとオルドリンの2人が人類として初めて月に立ちました。

昨年は、03年に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、トラブルの連続を乗り越え、総飛行距離60億キロメートルの旅を終え、小惑星イトカワの岩石サンプルをカプセルに詰めて地球に帰りました。

ワクワクしてしまいます。

ともかく本書は、物理学と天文学の事項が多くはありますが、人間が、自然を解明する方法やその成果の受容の仕方など、自然に対峙する姿勢、認識の仕方がある程度鮮明に、本質的な変貌を遂げた17世紀からこれまでの400年あまりの旅を、楽しく軽やかな気分で味わえます。

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