常任委員、正副委員長選任/知事提出議案説明

きょうの本会議の最初は、6つの常任委員会の委員の選任、ならびにその正副委員長の選任でした。

午前中に、民主・県民連合、ふくしま未来ネットワークとともに、3会派で議長あてに、正副委員長選任にかかる緊急申し入れをしていました。

けっきょく、自民・公明は、2会派で正副委員長を独占しました。

その一人ひとりについて採択しましたが、賛成のために起立したのは自公の31人、座ったままが27人、これが12回続きました。

ちなみに6つの委員会は、「総務」「企画環境」「福祉公安」「商労文教」「農林水産」「土木」です。

その後、知事による提出議案の説明がありました。

これらの議案に対する代表質問が14・15日、一般質問が19・20日と行なわれます。共産党は、15日に神山悦子団長、19日に宮本しづえ幹事長が質問に立ちます。

被災者目線

『「被災者目線」の復興論』(日野秀逸著、新日本出版社)を読みました。

東日本大震災は、大規模性と複合性と超広域性と長期性を特徴とする大災害です。とくに原発事故の被害はいつまで続くのか、予測すら立ちません。

こうした大震災からの再建・復興には、被災者を中心とした住民が再建方針の策定に大きく関わり、再建方針を市町村と県がバックアップし、とくに財政的には政府が全面的に支援することは不可欠です。

ところが、6月25日に菅直人首相(当時)に答申された、東日本大震災復興構想会議の「復興への提言」、著者が住む宮城県の「震災復興計画(第二次案)」(8月22日確定)は、こうした点からはかけ離れているといわなければなりません。

ここには、「上から・外から・被災者以外の視点から再建・復興を利用する」意図がありありです。

被災地・被災者・現地からの再建・復興をなにより優先させなければなりません。

内郷街宣/「かけはし」/有志後援会

午前中は、私の故郷といっていい内郷(うちごう)地域をまわり、県議選で訴えた公約実現へ向け、引き続くみなさんのご支援を訴えました。

宣伝カーとすれ違う車からの声援、街宣場所を通りかかる車からの声援、団地の前ではベランダから出てきてくれて手を振ってくれたり、「がんばれよ」の声。

選挙期間中のようなみなさんからの声援に、おおいに励まされました。

午後は、選挙後の最初の通信「かけはし」をご近所に配布。散歩されていたから「おめでとうございます」と声をかけられたり、ご近所に越してきたばかりの若いお父さんから「がんばってくださいね」と激励されたり。ほんとうにありがとうございます。

夕刻には、医療生協有志の後援会員によるつどい。私の職場の同僚だったみなさんだけに、まぁ、まず、フツーには聞かれない話にドキドキでした。

県議会開会/「オール福島」の願い

選挙後の初めての県議会が開会しました。

12月定例会ではありますが、異例の延期選挙後なので、初日は議長・副議長を選出しなければなりません。

選挙後のきょうにいたるまで、いろいろありました。

たまたま私は議長・副議長選挙投票後の4人の立会人の1人に指名されました。

議長選では58人の投票中、無効票(白票)が21票で、自民党候補には37票、副議長選では自民党候補に31票、第二会派候補に27票という「僅差」でした。

ともかく福島県は、原発事故による全面賠償、徹底した除染、原発ゼロは切実な願いであり、文字通りの「オール福島」の願いです。こういうときに、「数の横暴」の旧態依然の自民党の姿勢は、県民のみなさんの願いと離れるばかりと思うのですが。

「線引き」賠償は許せない

きのうは文科省の原子力損害賠償紛争審査会が追加指針を示し、福島県内23市町村の全住民に、精神的な損害を考慮して自主避難せずにとどまった人も含めて賠償を求める、としました。

半歩は前に進んでいることは間違いありませんが、相変わらずの「線引き」にこだわる姿勢はまったくなくなっていません。

避難した住民はもちろんこの23市町村にとどまりません。まして、原発事故による精神的苦痛を強いられたのは福島県民だけではないのです。

原発事故がなければ受けるはずのなかった損害はすべて賠償の対象です。実費損害はあまりに当然に賠償させなければなりません。

県議団としてはとりあえず、福島県民全員が賠償の対象であり、なおかつ生活保障を前提に実費賠償は最低限、賠償の対象に入れることを県の姿勢として引き続き堅持することを求めました。

大会派の横暴/議会資料展示室

新聞報道されているように、自民党は、議長・副議長、6つの常任委員会の委員長・副委員長を独占しようとしています。

私たちはすでに11月29日に議長は第1会派、副議長は第2会派、常任委員会委員長・副委員長は各会派の公正な配分を申し入れていました。

他会派へも働きかけていますが、きょうまでのところ、明確な意思表示はありません。こうして、選挙直後の議会直前は、議会人事について、大会派の横暴が目立ちます。

議会棟一階には、議会資料展示室があり、そんなに広くはありませんが、明治時代の議会門標や、廃藩置県後に現在の福島県になる資料などが展示されています。

控室/ネット環境

午後から福島市の県庁へ行き、新しい控室での県議団会議、党務、9日開会の12月県議会定例会へむけた準備などで、福島市3泊です。

控室の引っ越しに伴い、インターネット環境に変化が生じ、というか、ちょっとした工事が必要になり、更新も今週は不便になりました。

ともかく、控室は広くなりました。5人の議員の机が並ぶ「執務部屋」はぎゅうぎゅう感がありますが、みなさんを迎える部屋はぐっと広いです。


原発賠償

『原発賠償の行方』(井上薫著、新潮新書)を読みました。

「原発事故の賠償問題は、現在議論の空白地帯を形成して」おり、「必要であるにもかかわらず、あまり議論されてこなかった原発事故の問題に焦点を当て」、「あくまでも冷静に論理的な検証」に心がけた元判事による本です。

憲法によって国民主権が貫かれ、法治国家である現時点での法制度のもとで、東電以外の会社に損害賠償金を負担させることも、浜岡原発を停止させる要請も、東電に融資している金融機関に債権放棄を求めることも、原発の再稼動の条件にストレステストを導入することも、ありえないことなのに、そういう指摘や議論がほとんど見られない、と著者は強調されているように受け止めました。

「『東電が悪い』『政府のせいだ』で議論をおしまいにして思考停止するのでは、『事故はおきない』と信じ込むのと同じ」の指摘をシカと受け止めなければなりません。

原発をめぐる現在の法制度は、「原発は大事故を起こさない」ことが大前提になってしまっているのです。

そしてまた「政府の策定した賠償枠組みは…実質的な賠償金の負担者として加害者である東京電力を外し、これは丸ごと温存させ…実質的な負担者は何の責任も本来ありえない電気の購入者、つまり加害者以外の善良な国民に対して巨額な賠償負担をさせることを決めた」ことも看過できません。

著者自身は、「ここまでひどい迷惑を人にかけておきながら、なお『想定外』と言う自称専門家には、強い違和感を抱き」(あとがき)、「被災者の方々には、放射能と風評等と被害との因果関係の立証に困難を感じて個別の賠償請求をあきらめることのないようにお願いしたい」(はしがき)と言っています。

「これから頼むよ」/忘年会/分かち合う喜び

午前中、小名浜地域で医療生協でも長くお世話になっている党後援会員を、医療生協職員後援会員とたずねました。

春予定だった県議選前も、震災後もうかがっていたみなさんばかりで、県議選結果にはわがことのように喜んでいただき、「これからだからね、頼むよ」と叱咤激励を受けました。ほんとうにありがたいです。

お昼をはさんで、平地域の党支部の「昼食忘年会」に渡辺ひろゆき市議と参加しました。選挙結果とは別に、参加者の近況や一年を振り返っての話には、みなさんから共感の拍手。

直接会おうと思って、けっきょく2週間会えずじまいだった小中高といっしょだった友人に電話。地域ビラに名前入りでコメントを書いてもらい、たいへんな力になりました。職場のみなさんからも「はせべさんによろしくね」と声をかけられたらしく、喜びを分かち合いました。

素粒子はおもしろい

『素粒子はおもしろい』(益川敏英著、岩波ジュニア新書)を読みました。

ノーベル賞受賞論文をお風呂でひらめいた話の第1章から第6章までは素粒子の話ですが、「二一世紀を生きていくみなさんに、科学を学ぶ意味と姿勢について、お話しておきたい」という第7章が私にはいちばんおもしろいです。

「科学というものは、人類にとってより多くの自由を準備するもの…ということは、それをどういうぐあいに使うかという人間側の選択が入ってくることにもなる」

「基礎的であればあるほど、科学は人類に対してより多くの自由を提供してくれる」

「科学が発達すればするほど、科学そのものが人々のところから離れ、遠いものになっていく…じつは人々の思考をマヒさせている」「私は『科学疎外』がおきているという言い方をしています」。

「科学というのは肯定のための否定の作業である」。

深いなぁ、と思います。