日本の領土紛争

『これならわかる 日本の領土紛争』(松竹伸幸著、大月書店)を読みました。

韓国との「竹島」、中国との「東シナ海ガス田」と「尖閣諸島」、ロシアとの「北方領土」を取り上げています。

なにが「わかる」かといって、領土紛争がなぜ解決しないのか、関係国で意見が食い違うのはなぜか、その難しさが「わかる」というわけです。「国際法と現実政治から学ぶ」のサブタイトルは、その主旨です。

たしかに領土問題をめぐっては、ある国際法を持ち出せば自国の領土だ、といえても、別の国際法から見れば相手国の領土だ、ともいえそうだったり、同じ国際法でもいろいろな解釈が可能だったり、けっきょくは国際法ではなく政治力の問題だったり…

とはいえ著者は、本書で展開している作業抜きには領土問題の解決に向かうことはない、の確信に基づいて執筆しています。