手元に、2002年11月発行のAERA Mook『地震がわかる』(朝日新聞社)があります。
そのなかで、石橋克彦さん(神戸大学都市安全研究センター教授、当時)が「人類の破局的災害『原発震災』を回避するには」を書いています。
「突然激しい地震の揺れに襲われると、機器・配管系のあちこちに損傷が生じて、冷却水が大量に漏れたり、『止める』ための制御棒が動かなかったり、『冷やす』ための緊急炉心冷却装置が働かなかったりする恐れがあります。電源を含めて多重防護の仕組みになっていますが、ある目的の多重システムがすべて故障する場合も考えられます。/その結果、最悪のケースでは、核分裂連鎖反応の暴走や、炉心の核燃料の溶融という重大事故が生じます。それらは、水蒸気爆発や水素爆発、さらには核爆発にもつながり、『閉じ込める』はずの多重構造が破壊されて、炉心の莫大な死の灰が外部に放出されることになります」。
いま、私たちが目の当たりにしている事態をものの見事に言い当てています。この本も参考に議会での質問を準備したことを思い出しました。
きょうも小名浜の医療生協組合員、小・中同級生宅、ショッピング街をたずねて歩きました。海にも比較的近い地域で、隣りの家まで床上浸水だったり、庭先まで津波の海水がやってきていたり。そして当日の身近なかたがたの悲劇はほんとうにやりきれない思いです。
が、「生き残った私たちががんばらないでどうする!」とみなさん。
【近所の屋根瓦の修理】
原発建屋爆発後に避難し、避難先から帰ってきたばかりのかたも少なからず。
これまでの原発推進政策やこれを支えてきた政治家をきびしく非難し、福島原発の廃炉、エネルギー政策の転換を求める声はきわめて強く感じます。
【病院支援米】