水分補給のために/「積ん読本」を着々となくそうと…「中世再考」

いつぞやの、治療中の「膀胱炎」にはさんざんな目にあい、二度とないように水分補給を図ろうと、玄米茶、数種類の紅茶、緑茶、コーヒーのティーバッグをつねに用意し、補給に励んでいます。おかげでその後、膀胱炎症状に襲われることは一度もありません。毎日の夜中のトイレの回数は増えざるを得ませんが…

きょうは網野善彦著『中世再考』(講談社学術文庫)を読みました。「積ん読」本を着々となくそうと… 1979~1985年に発表した小論をまとめた本書が発行されたは1986年、文庫化は2000年です。各小論発表時点で、「日本中世史、日本漁業史を学ぶものとして、これまでの日本人論、日本社会論に対して私の抱いてきたささやかな疑問を提示したもの」とのこと。「ささやか」とは言いますが、解説の山本幸司氏は、「中世の平民百姓は隷属民ではなく移動の自由を持っていたこと、中世の職人・海民たちは地域を越え、時には海を渡るような交流を行っていたこと‥‥日本の文化には東と西との相違を典型とするような地域的差異があること」などなどが、それまで著者が追い続けている主題のいくつかとして紹介されています。いずれにせよ、相変わらず刺激的論稿です。