会うなり「おめでとう」「え?!」/話が尽きない訪問

130419県庁

夕べは議員提案条例見直し検討会ワーキンググループの懇親会があって福島泊。

自民・民主のそれぞれの県議と深く意見を交わすことができました。

けさ、いわきへもどり、午後、党後援会員といっしょに訪問して歩きました。私が医療生協職員時代からお世話になっていたかたがたをたずねました。

130530日本原子力研究開発機構

2年前の県議選後に、電話では話していたはずなのですが、会うなり、「今度の選挙はほんとうによかった。おめでとうございます」と複数のお宅から。直ちには理解できず「え?!」、みたいな感じでした。

どのお宅でも、介護のこと、医療のこと、年金のこと、原発のことが話題になり、私が言う前に「ちょっと聞いてよ」、「介護の相談を聞いてほしい」、「たった今、二人で首をつったほうがいいんじゃないかと話していたところにあんたが来た」と、話が尽きません。

130528ソファ

歴史認識/東郷和彦さん

130524歴史認識

『歴史認識を問い直す』(東郷和彦著、角川oneテーマ21)を読みました。

副題は「靖国、慰安婦、領土問題」。

著者は1945年生まれで、今は京都産業大学教授ですが、東大卒業後に外務省に入省し、条約局長などをつとめ、2002年に退官しています。

本書は、尖閣問題、竹島問題、北方領土の領土問題、それに中国・韓国・台湾との歴史認識問題、そしてこれからの国家ビジョンを元外交官の体験に基づき提言しています。

「自国を自分で守る責任ある安全保障政策によって、徐々に日米同盟からの自立をめざさなければならない」、「何よりも必要なことは、日本自身が、他者の痛みを感じ、他者の苦しみを理解する謙虚さのうえに立つこと」の言葉には著者の切実な思いを感じます。

そして「戦後の日本人が造ってきたいくつかの価値」に、「日本が実施してきた平和主義があり、これを、自らの責任を果たす積極的平和主義に発展」させること、「日本自身が学びつつある、個人の人権と民族の精神文化を大切にする民主主義」があり、これらを「人類の普遍性に達する」原理として提起しています。

憲法よりも日米安保を上位に置いている日本外交を担ってきたからなのかどうなのか、直ちには同意できない記述も少なくありませんが、現実の日本外交を垣間見ることもできます。

ちなみに著者は、昨年9月20日に共産党が発表した「外交交渉による尖閣諸島問題の解決を」の提言後、「週刊しんぶん京都民報」のインタビューに答え、「この問題では、日本共産党の考えと同じ立場であり、私は『提言』にまったく異論はありません」と話していました(2012年11月4日付)。

知事申入れ/ワーキンググループ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

6月定例県議会へ向け、知事申入れをしました。

原発事故への対応、原発事故の全面賠償、除染と安心して住める環境、被災者支援、産業・雇用・再生可能エネルギー、子ども支援と教育、医療・福祉の7つの大項目で、45項目の申し入れです。

全文は県議団ホームページに掲載します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

申入れの「制限時間」は各交渉会派20分で、こちらの話が終わると知事が「しっかりと受け止めます」というだけでおしまい。

私たちのナマの声を短時間で伝える、といった意味合いの申し入れです。

130530WG

その後は議員提案条例見直し検討会の<過疎・子育てWG>。これまでの4人の委員の意見の「最大公約数」としての文言となりますが、前文の追加文言・追加条文を確認しました。

国の社会的責任を果たさせる姿勢を県として堅持すべき表現が入らないことがストレスです。

定時定点/チェルノブイリ・福島原発視察報告/楽寿会/介護施設

けさはわが家からほど近いバイパス道路出入り口付近での定時定点。私が住む住宅地の隣りの地域党支部の2人と実施。

クラクションを鳴らす人、運転席から手を出して手を振ってくれる人など、すっかりなじみのかたがたも。

130529新婦人原発

午前中は、新日本婦人の会いわき支部の主催で、「チェルノブイリ原発・福島第一原発の視察報告」をさせていただきました。

記録写真をパワーポイントで見てもらいながら話をしました。

130529新婦人原発報告

質疑はほんとうに悩ましい課題が次つぎと。子どもたちが大学進学者を含めて「福島出身」であることを口に出さないようにしている現実、これだけの事態を引き起こす条件を許した大人の責任として子どもたちへ何をどう正確に伝えたらいいのか、避難地域での帰還を前提にした区域再編は現実的なのか、別の地域で安心して暮らせる保障こそ必要なのではないか、などなどです。

こうして原発事故とその被害の克服すら見えないなか、再稼働とか輸出だとか、原発事故がなかったかのような自民党・公明党政権への怒りは強烈です。

130529四倉の海

午後は社会福祉法人・楽寿会の役員会に出席。前年度の事業報告と決算報告を承認しました。

居宅介護支援事業・訪問介護・訪問看護の利用者減少と収益減が震災時から続いていますが、四倉(よつくら)地域の法人として、その使命を果たすべく、しっかりと事業継続の方向を確認しました。

その帰り、とある介護事業所の懇意にしている役員をたずね、しばしの懇談。毎度、彼も率直に言ってくれるのですが、「こんな愚痴みたいな話は長谷部さん以外に話しちゃいないんですよ」と。

別に個人的な事情の話でなく、天下国家のあり方の話なのです。時間がかかることを覚悟してたずねるのですが、きわめて貴重なんです。

「かけはし」6月号一次原稿/立憲主義の核心を変える

130523三宅島

安倍晋三首相は、改憲手続きを定める憲法96条改定を「参院選で中心的な公約として訴えたい」と一度は明言しました。

憲法改定は、国会が「各議員の総議員の3分の2以上の賛成」で、どの条項をどう変えるか「発議」し、これに対して「特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票」で、承認するかどうかを決めます。承認には「その過半数の賛成」が必要です。

それを自民党は、「両議院それぞれの総議員の過半数の賛成」へ、発議要件を緩和し、一般の法律と同じにしようとしています。

その最大の問題は、権力の制限を根本におく立憲主義の核心を変えてしまうことです。

立憲主義は、主権者である国民が、その人権を保障するために、憲法によって国家権力を縛(しば)る考え方です。

だから憲法は、権力者の都合のいいように変えさせないために、きびしい手続きを要求しているわけです。

130521レインボーブリッジ

アメリカでは上下各院の3分の2以上の賛成による発議と4分の3以上の州議会の賛成、ドイツでは連邦議会・連邦参議院それぞれの3分の2以上(国民投票なし)、韓国では国会の3分の2以上の賛成と国民投票が求められていて、日本だけが改正しにくい手続きではありません。

憲法99条は、憲法尊重擁護義務を負うのは「天皇、摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」としています。「国民」は意図的にはずしてあります。

国民は政府や議員、公務員に対して「憲法を尊重し、擁護せよ」と要求する権利をもっているからです。

だから99条は、立憲主義憲法の真髄とも言われます。

自民党はこの99条も「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と付け加え、義務を負う人たちから天皇と摂政をはずします。

そして、天皇を元首とし、国防軍を創設し、「人類普遍の原理」への敬意をことさらに削除するのです。断じて許せません。

130528存置林

憲法改正をどう考えるか/ポツダム宣言の否定

130528憲法改定

『いま、「憲法改正」をどう考えるか』(樋口陽一著、岩波書店)を読みました。

著者は、今月23日に研究者らで発足した「96条の会」の代表に就いた、日本を代表する憲法学者です。

本書では、昨年12月総選挙に先立って公にされた自民党「憲法改正草案」(2012年4月27日決定)を、憲法そのものを考える対象にしています。

著者によれば、昨年の自民党「草案」は、これまでの改憲論とは「別格の意味」があります。「国防軍」創設も重大ですが、これまでの改憲論が好んで口にしていた「欧米諸国と価値観を共有する」という意味での「普通の国」の標準からはみ出す一連の条項に、その国防軍も位置づけられている、という問題です。

現行憲法13条の「個人」を「人」に書き換えてしまうことを含め、自民党「草案」は、人類普遍の原理を否定している、という指摘は重要だと思います。現に「草案」は、前文から「人類普遍の原理」を削除し、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」とする97条も削除です。

それは、日本の自由民権運動から憲政擁護運動を経て、大正デモクラシーと無産政党の議会進出までの歴史を指して、ポツダム宣言が「日本国国民の間に於ける民主主義的傾向」と言った、その歴史の積み重ねすら拒否する、という姿勢です。

「『草案』は全体として一つの独自な考え方にのっとっておおむね注意深く編成されており、そうである以上、成り立ちうる一つの主張である。それを是とするか非とするか…私たち一人ひとりの判断にかかっている」だけに「『考え』を磨いておくことが必要です」。

県漁連で意見交換/国の責任ある対応

130527県漁連

福島県漁連の新妻専務と党県委員会として意見交換しました。

原発事故による汚染水処理や廃炉作業について、東電という一事業者まかせのようなやり方をあらため、国が前面に立って責任ある対応をするべきであることについては意見が一致です。

漁業者のなかでは、東電に対する不信感がかなり深いことがうかがわれますが、かといって、国が信頼されているかといえば、そうではないので、なかなか複雑です。

汚染水についても、毎日流入する400トンと言われる地下水への対応と、放射性物質を含む汚染水の処理後の水についての対応と、昨年6月ごろからの東電の説明もあり、きわめて複雑な様相です。

非常事態のもとで、科学的に見える「数値」、その数値を発表する東電への不信、第三者による数値の検証をすべきとする声、国の姿が後景に退いている現実。

現実問題として、原発推進勢力が政権を担い、歴史認識問題を含め、私からすればおよそ信じがたい政権ではあるのですが、これをくつがえす力を、夏の参院選へ向け、発揮するほかにありません。

医療と地域社会

130519医療と地域

『医療と地域社会のゆくえ』(角瀬保雄監修、非営利・協同総合研究所いのちとくらし編、新日本出版社)を読みました。「震災後の国で」と副題がついています。

宮城・坂総合病院名誉院長の村口至さんは、震災前からの社会制度や政策によって、立場の弱い人々の扱われ方が、被災によっても格差・差別の構造として現れたことをつぶさに検証しています。

また、復興においても、地域で生活するうえでの基本的課題を押しのけて、震災便乗型の企画が医療分野でも「成長戦略」の名のもと、「メディカル・メガバンク構想」として´ばく進´させられようとしています。

このメカバンク構想につては、龍谷大学名誉教授で医師の上林茂暢さんが、阪神・淡路大震災後に「創造的復興」計画として打ち出された「神戸医療産業都市」にさかのぼり、地域医療やその基盤となる適切な食、居住と切り離されたゲノム創薬、再生医療といった先端医療の危うさを指摘しています。

福島・医療生協わたり病院医師の斎藤紀(おさむ)さんは、原発事故から2年たった時点での構図を、「土壌汚染」「年間積算線量、集団積算線量」「自主避難」「甲状腺がん」「低線量率持続被曝」「低線量放射線被曝の社会病理学」として描いてくれています。

ほかに、社会保障改革推進法が進める社会保障「破壊」、TPPが国民皆保険制度を骨抜きにする危険、こうした全体状況の中で、地域の潜在的な医療ニーズを掘り起こし、患者と住民の参加を通じた事業の発展を、医療における非営利・協同組織のこれからの課題として提起しています。

介護フェア/復興祭/事故収束を確実にするための講演会

まずは「介護フェア in いわき2013」の会場のいわき市総合保健福祉センターへ。

今回で13回目で、主催はいわき市病院協議会。私が病院事務長をしていたときに始まり、私も準備や当日の裏方を務めたこともありました。名称を途中で変更した気がしますが、記憶が定かでありません。

久しぶりの参加でしたが、会場に入ってすぐのコーナーで、平衡性・敏捷性・柔軟性のチェック。5点満点で私はそれぞれ3点、2点、1点。ちょっとまずいです。

130526メタボ

メタボ検査では「適正」内。「身体点数」では「90点以上は標準、100点以上は強い、110点以上はとても強い」とのことで私は98点。意外にきびしい判定です。

130526骨密度

骨密度ではごく平均。ですが、同年齢比較で97.6%、若年成人比較で82.4%。骨減少傾向であることを自覚しました。食事と運動を助言・指導されました。

130526復興祭

次は平(たいら)中央公園といわき芸術文化交流館「アリオス」での第2回のいわき文化復興祭へ。きのう、きょうと芸能発表や展示など約140団体が参加しています。

130526原発

午後は「原発事故の収束を確実に進めるための講演会」。講演とはしましたが、元原発作業員の告発と、こうした人たちの聞き取りを続けている渡辺ひろゆき・いわき市議の報告がメインです。

告発は、姿は見せないものの、マイクを通して生の声で語ってもらいました。こういう機会は全国でもそうないのではないでしょうか。これ自体、不正常だと思いますが、原発事故収束作業についてからの立て続けの賃下げ、現場状況が不正確なままの労働条件など、およそ、真剣に事故収束へ向かう国と東電の姿勢はない、と断じていいような告発でした。

ここに来れなかった3人の作業員のメッセージも紹介されました。

はなはだ印象的だったのは、「私たちの声を受け止めて伝えているのは共産党と東京新聞だけ」のフレーズ。収束作業最前線の人たちのこの声をどう受け止めたらいいのでしょうか。「権力監視」と「真実」の報道がジャーナリズムの原点であり本質だと私は思っていますが、日本のマスコミはその原点を忘れている、との告発にも聞こえました。

事故収束作業員の労働条件の改善、告発労働者の支援なしに、原発事故収束はあり得ません。原発熟練労働者が現場から離れているのが現実です。

6月議会知事申入れ準備/すったもんだ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

きのうの政調会を受け、6月定例県議会へ向けた知事申入れの文書作成のための県議団会議をしました。

実はきのう、橋下徹大阪市長の「従軍慰安婦」発言撤回・謝罪を求める県議団声明発表の記者会見後、私は議員提案条例見直し検討会の懇親・懇談会があり、議長・副議長、議会事務局長も参加されていたのですが、その時間、私を除く4人の県議団で原案をつくっていてくれました。

その文章に私の手を入れ、これをまた議論の俎上にのせ、事務局員もまじえてすったもんだの議論の末、午後2時過ぎにとりあえずの仕上げ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こうして急ぐのは、知事への申し入れは来週木曜日の30日ですが、きのうの政調会後に5人がそろうのはきょうしかないからです。と予定したはずですが、やはりどうしても参加しなければならない行事もあり、5人そろっての検討とはなりませんでした。

きょうの「とりあえずの仕上げ」を各自検討し、30日の午前中にまた突き合わせることにします。

月曜日の朝以来、土曜の夕刻に自宅にもどりました。