これが半壊認定?/「目視」と現実

今月6日現在のいわき市内の建物被害の最新の集計では、全壊7,646棟、大規模半壊6,886棟、半壊2万3,175棟、一部損壊4万3,480棟で、計8万1,187棟です。現在も調査続行中で、非住家も含めた数字です。

これだけでもたいへんな数の被害なのですが、問題は認定そのものであり、一部損壊にはなにも支援がないことです。

きょうは、再調査で半壊認定を受けたお宅から相談がありました。修繕のために業者に工事をお願いしたら、家の基礎からの工事が必要で、半壊認定は低すぎる、とのこと。

さっそく行って現場を見、その写真を持って市の担当部に話を聞きました。

最初の認定は市の職員による外観によるものであり、再調査では建築士など専門家による目視の範囲での認定です。

目視の範囲では、家の基礎部分のコンクリートに大きなひびが入っていることなどは見えないのですが、業者が掘ったら、基礎そのものが損壊していたわけです。

目視では見えなかったけれども、掘ってみたら基礎からの工事が必要なのに、それは見えなかったから、その現実を調査・確認するわけにはいきません、という話に納得できるわけがありません。

私は、再調査後の3度目の調査は原則としてしない、ということを承知のうえで現実を知らせに行ったのでした。