ペドロさんの絵「フクシマの母」

党県委員会で会議がありました。

先月27日、県委員会に寄贈された「フクシマの母―フクシマを忘れまい」。

チリ生まれのフランス人画家、ペドロ=デ=レオンさんの大作です。

ペドロさんは、チリのアジェンデ政権時に政権を支える立場で活動され、軍事クーデタ後、命の危機を乗り越えてフランスに亡命されたかた。

党の奈良県委員会が、シンポジウムを開いた同じ会場で個展を開いていたペドロさんと出会って以来、交流が続いていたそうです。

原発をなくすための立場を貫いた福島県の共産党に絵を贈りたいと、3か月かけて書き上げたそうです。

奈良県委員会の支援により、「ペドロさんの絵を福島に送る会」のみなさんが福島県委員会をおとずれてくれました。

贈呈式の際、ペドロさんはこの絵について「私の母に、そしてすべての人々の母に捧げたものです。つまり、それは、この地球において、無知で無責任にしかも慈悲のかけらもなく、われわれの環境を破壊し、貪欲に人々を搾取する政財界、経済システムを告発するものです」と語ってくれたそうです。

公害被害者

全国公害被害者総行動が東京・日比谷であり、参加しました。第37回です。

以前に首都圏に住んでいたころ、公害被害者の訴えを聞く集まりに何度か参加したおぼえはありますが、この総行動はたぶん初めての参加だと思います。

朝7時半にいわきを出発し、霞ヶ関官庁街での「昼デモ」から参加しました。

その後、いわきからの参加者は各省庁交渉と、農水省前行動(集会)へ。私は農水省前に行きました。

午後6時からは、日比谷公会堂でこの総行動の「総決起集会」。

アスベスト訴訟、薬害イレッサ訴訟、私たちの「原発事故の完全賠償をさせる会」、イタイイタイ病、ミナマタ病、薬害スモン、カネミ油症、有明訴訟、米軍基地爆音公害、環境破壊の高速道路建設、大気汚染被害者の新たな救済制度、の訴えが続きました。

「今回の総行動を機会に、原発被害者との連帯、連携を大切にしながら、大きなたたかいにしていかなければなりません」という基調報告、原発事故は「最大にして最悪の公害」とした「集会アピール」に象徴される総行動になったと思います。

地元の朝/実情聞き取り/医師の訴え

月曜日朝は私の地元の郷ヶ丘での定時定点。候補者専任のときのように毎週実施はできないのですが、日程を後援会のみなさんと相談しています。

昨年の県議選前のように、手を振ってくれる人、クラクションを鳴らしてくれる人、歩いて声をかけてくれる人、近所から聞きに出てくれる人。ほんとうに心強いです。

午前中、党市議団と県への要望申入れの相談をし、あちこちを回って実情を聞きました。

県合同庁舎内に駐在している福島県相双保健福祉事務所、市の長寿介護課、双葉郡の仮設住宅がある近くの診療所、その仮設住宅集会所、近所にあるいわき自立生活センター、そして私の出身職場である浜通り医療生協。

診療所所長は、仮設住宅ができてからの昨年10月から今年3月の半年間、「昼食時間はまったくとれず、昼食は午後10時、書類書きなど仕事が終えるのが午前2~3時、午前7時には診療所を開けに行く」という生活。その間、どこからもこうしたことになることの連絡はないし、市医師会にもなかった、とのこと。

それまでの患者さんたちは、4時間待ちになったりして、その後、来なくなってしまった患者さんも少なくない、と。

医療や福祉の現場は、行政が震災前に次つぎと投げ捨てたというか、責任放棄をして民間におまかせにしてきました。有権者がそういう政策を受け入れてしまった側面は否めません。

彼も「医療は公共のものなのではないか」と言いますが、まったくそのとおりなのです。

みなさん、真剣に、本気になって、政治を変えるときです。消費税増税に政治生命をかけるとか、動的防衛協力でアメリカに全面協力するとか、TPPに参加しますとか、およそ、私たちの暮らしに目を向ける意思のない政治は、国民は望んでいないことを、政権担当者が自覚できる国民の意思を示さないとならないのです。

商店街の再生

『商店街はなぜ滅びるのか』(新雅史[あらた・まさふみ]著、光文社新書)を読みました。

県庁から家に帰る途中のラジオだったと思いますが、この本を絶賛する話を聞き、手にしたしだいです。

著者はまだ30代で、実家は酒屋、社会学を10年以上学んでいますが、「将来どのような社会になるのかまるで想像できない」、「経済的な理由もあるが…社会全体の先行きが見えないという理由」で「いまだに結婚もできていない」という境遇で「大学の非常勤講師で何とか糊口をしのいでいる」人です(「あとがき」)。

現存する商店街の多くは20世紀になって人為的に創られ、その繁栄と衰退を著者なりに解明してくれています。

そして商店街の再生のために、「地域で暮らす人々の生活をささえ、かつ地域社会のつながりを保証するために存在する」「規制」を強化すべし、と提起します。

生きのびるための科学

『生きのびるための科学』(池内了[さとる]著、晶文社)を読みました。

買って読み始めてまもなく、後ろのほうをペラペラしていたら、200ページ以降に100ページ台のページが入ってしまっている乱丁に気づき、、晶文社のホームページをみたら、「乱丁が発生しました」とお知らせがありました。さっそくとりかえてもらいました。

それはともかく、本書は、著者が新聞や雑誌、NHKのラジオ深夜便などで書いたり話したりした科学評論をまとめた4冊目の本だそうです。

しかも本書は、昨年の3・11を前後し、現代文明の脆弱さと異様さ、文明の転換期の視点、今回の人災と天災をより広い文脈でとらえる見方、科学者の社会的責任に加え、現代科学では不確実な知識しかない微量放射線の人体への影響の問題などにどう対応するかの糸口を見つけようとした著者自身の心の推移です。

55の文章のうち、30は原発震災前ですが、震災後の科学のありようを考えるうえでもきわめて示唆的です。私は池内評論のファンだからかもしれませんが。

党内集会/機械音痴/生協ニュース

7月31日までの党の「特別期間」成功、総選挙・いわき市議選勝利へ向けた党内の集会がありました。

それぞれの選挙候補者はまもなく記者発表の予定です。

その後、海外行政調査や今後の活動に役立てようと、ボイスレコーダーなるものを物色。小一時間、パンフレットを見たり、現物を見たりしますが、機械音痴の私としては、まっ、どれでもいいか、と使いこなせるかどうか不安のまま購入。

家にもどってからは、浜通り医療生協ニュースの今年初夏号をご近所の組合員宅に配布しました。

ご近所なので、「きょうもチラシを配ってるの?」などと庭いじりをするかたから声をかけられたりします。

今号は2ページなのですが、裏面に、「社会保障と税の一体改革」について、「いのちと暮らしがとても危ない」と題して、理事を務めている私の短文も掲載されています。

知事申し入れ/海外調査打ち合わせ/地域医療

県議団として、6月定例会へ向けた知事申し入れをしました。

全文は県議団ホームページにアップしますので、ぜひご参照ください。

福島特措法による基本方針や県総合計画の見直し、賠償や被災者支援、除染、安心できる生活環境づくり、再生可能エネルギーの爆発的普及や県内産業再生のすべてにわたり、私は、原発事故の認識と対応が大きいと思っています。

私は最後に、先日東電福島支所に原発全基廃炉などの申し入れをした際、応対した福島支援室長が「原発事故が人災か天災かと迫られたときは天災と答えている」と言ったことも紹介し、いまだ東電がそういう認識にあること、政府の事故調査・検証委員会でも東電社内では08年時に15.7mの津波が想定されていたこと、また、06年には福島第一原発の全電源喪失の可能性を承知していたこと、同じ年に原子力安全・保安院が、原発の耐震安全指針が旧指針でも支障がないことを明示するよう、安全委員会に文書で申し入れるなど、想定内事態を意識的に避けてきた事実を示しました。

そのうえで、知事の事故前の原発行政の姿勢は誰もが承知しているのであり、事故前後のその姿勢を誠実に県民に示し、自ら事故が人災であることの認識を持ち、東電へもその立場で迫るよう求めました。

時間が20分しかなく、知事との「対話」もできない申入れは、当局として見直してもらわないとなりません。

午後は、海外行政調査の第2回打ち合わせ。各会派から出された質問項目のほか、調査行程のこと、ビザや保険の諸手続きのことなど。

その後、地域医療課をたずね、いわき市の新病院建設のこと、二次医療圏の医療計画づくりなどについて話を聞きました。