学習会/政治の姿勢を変えさせる/原発をなくす世の中

浜通り医療生協の地域の班主催の学習会で講師をつとめました。

医療生協理事、いわき市原発の安全性を求める会代表として話をさせていただきました。

学習会の案内チラシは「放射能汚染! これからのわたしたちのくらしは? 安全は?」というタイトル。

原発事故が明らかにした、まったくの未完成で危険な原発技術と人類の生存が共存しえないこと、いまの日本の発電能力の10倍の再生可能エネルギーを活用する政策こそ実現させるべきこと、放射線の人体影響を考える材料提供の話を45分ばかり私から。

参加した医療生協組合員から、県営公園や市の公園の公表されている放射線量、これらの件で行政側と話をした報告や、区長さんから行政区の除染について市から説明を受けた内容の報告もありました。

除染後の処分法が明確にされていないことなど、不安が募る実情が参加者のみなさんから出されましたが、こうした声をしっかりと行政へ届け、行政と政治の姿勢を変えさせることの重要性が語られたことは、たいへんによかったと思います。

終えるや私はただちに平平窪(ひらくぼ)の党員宅へ飛び、隣組やご近所のお知り合い宅を案内してもらってごあいさつ。

初めてお会いするかたから「こうしたことは疎いんですが、今回は応援させてください」と言われたり、「原発でこんな思いをこれからの人たちにさせないために、原発をなくす世の中にしましょうよ」と言われたり。ありがたく、また、まったくそのとおり。

内部被曝の真実

『内部被曝の真実』(児玉龍彦著、幻冬舎新書)を読みました。

7月27日の衆院厚生労働委員会で、参考人として意見表明し、「国会は一体、何をやっているのですか!」と活を入れたのが著者です。

あのときに国会に緊急提案したのは、国策として食品、土壌、水を測定すること、子どもたちの被曝を減少させるために新法を制定すること、国策として汚染土壌を除染する技術に民間の力を結集すること、除染に莫大な負担を国策として負うことを確認し、世界最高水準で除染を行なう準備を即刻開始すること、の4つでした。

そして本書の最後でも、最新の技術を駆使した食品検査、すべての自治体で住宅の汚染を測定する課を作ること、住民自らが緊急的に除染するときに内部被曝を防ぐ注意事項、行政による長期的な除染を住民同意のもとで行なうこと、の4つを提言しています。

こうした提起の根底には、今回の原発事故の本質が、広島原爆20個分以上の膨大な放射性物質が飛散した事実があります。

国は、勝手な線引きをすることなく、国策として推進した原発の事故である以上、国策としてこの被害をなくす対策を講じるべきなのです。