東電新社長/「原発のない社会を」の声を聞かない

党の会議、県議団会議、県議団県内視察と日程があり、福島市に3泊します。

きょうの新聞報道によると、東京電力が広瀬直己常務を社長に昇格させる人事を発表した、とのこと。

その広瀬氏、「原子力は国のエネルギー政策の土台」と言い、工事を中断している青森・東通原発について「原発新設は国の政策の根幹だ」と。

「原発のない社会を子どもたちに残したい」という声はまったく届いていないようです。

除染について「放射性物質は東電の原発から出たもの。皆さまの力を借りながら、私どもの責任でやっていかなければならない」とのこと。これは徹底的に具体化させなければなりません。

賠償について「被災者から見ると遅々として進まない対応だったかもしれない」「社長として少しでも改善していくようにする」とは、かなり弱い。

小名浜の朝/市民アンケート/支部会議/社長さん

火曜日朝は小名浜での定時定点。運転席窓を開けての声援、運転席から手を振ってくれる人、声をかけてくれる散歩されるかた。

午前中は、今年秋の市議選へ向けた党内の政策委員会。市民アンケートの検討をしました。

私たちは、なによりも住民のみなさんが、いま何に困り、政治・行政のありようへの不満がどこにあり、何を望むか、日々の活動を通して聞き続け、応える努力をしますが、個々人にはもちろん限界があります。

あらゆる選挙の機会に、こうしたアンケート活動を通して、全体としての実態の把握に努めています。

震災前のことでしたが、アンケートに住所と名前を書いてくれたかたをたずねたことがあります。「共産党が選挙のたびに配ってくれるアンケートにずっと答え続けている。私たちの声をこうして聞いてくれる活動は大切だと思うから、私も答え続けている」とのことだったのです。

しかも、「共産党を応援しているわけではない。そういう政治姿勢が気に入っている。ほかの政党から聞かれたことは一度もない」という話だったのでよくおぼえています。

午後は地元の党支部の会議に参加し、朝の街宣、議会報告会、交流会などの日程調整もしてもらいました。

その後、朝の街宣をするすぐ前の事業所をたずねて社長さんと懇談。車の部品業者なのですが、小名浜港からの魚の運搬、いわき市以北の原発避難地域の重機にかかわる需要が激減し、いまはなんとか持ち直しつつある、とのこと。

一方で、兼業の農産物はまったく損害だけ。そのうえ、お客さんたちに配っていた山菜なども全部廃棄。

賠償請求はしていないらしいのですが、「どれだけの損害があったかを聞きに来て、被害者の損害を誠実に賠償するのが加害者の当たり前の姿勢だろう」と。まったくそのとおり。

地元の朝/市・県・国/いわきの諸事情/調査報道

月曜日の朝、自宅近くでの「定時定点」の街宣を地元の後援会員2人と実施。この間、朝早く県庁へ出かける機会が少なからず、久しぶりでした。

車から手を振ってくれるかた、クラクションを鳴らして行ってくれるかた、自転車通勤・徒歩通勤のかたから声をかけられ、ご近所から出てきてくれるかた。ほんとうに励まされます。

連休の合間の2日に相談を受けた件で、市役所、県の合同庁舎のそれぞれの関係部署、福島復興局いわき支局(国の合同庁舎内)をまわって話を聞き、県庁本庁の部署にも電話。相談者に連絡してその結果を会って報告しました。

その後は、とある全国紙の記者と約束していて、いわき市の医療事情や、市民がいま関心を寄せることなどについて意見交換しました。

とくに社会保障制度について、介護保険実施以来、人権としての社会保障が、「給付を受けたければ相応の負担」を求める私的保険化され、行政が実態すらつかめない実情について、「そういう角度から考えたことはまったくなかった」と。

制度が複雑化され、記者のみなさんもたいへんだと思います。しかし私は、そういう制度勉強を含め、地域や住民がどういう状況に置かれているか、つぶさに取材し、「発表報道」ではない、「調査報道」をジャーナリストの当然の仕事にしてほしいと思うのです。

新聞処分/国策

連休最終日は、3月から処分できていなかった新聞3紙をチェックしながら処分。

1年たって、地元紙の記者たちの軌跡の記録は貴重ですが、10回連載だけではとても伝えきれないと思います。

原発の「安全神話」の検証は、自らが身をおき信じきってきたことの検証がないと、ジャーナリズムとしての検証を果たすことにはならないと思います。

まもなく組織が消える経済産業省原子力安全・保安院にかかわっては、東電が提出した福島第二原発1号機の10年延長認可へ、といった記事や、核燃料サイクルにかかわる事業に相次いでゴーサインを出している記事。

まったく驚くべき国策が民主党政権のもとでいまも続けられているのです。

ペロと散歩/道端近くにタケノコ/磐高吹奏楽部定演

快晴のもと、ペロと散歩。車で県営いわき公園へ行く以外に、わが家から出発するのは4コースぐらい「開発」しているのですが、きょうはこの地域にある神社を通るコース。

神社を抜けると、近くのアパートに小名浜から越してきてひとり暮らしされているかたとばったり。昨年の県議選以来の出会いでした。

竹林がある道端近くには投げ捨てられているらしきタケノコ。りっぱなタケノコがこんなところにある姿はなんとも悲しいです

午後は母校の磐城高校吹奏楽部の23回定期演奏会。妻といっしょに行きました。

昨年の震災直後には実施できず、部員たちも全員がそろったのは1か月後で、演奏ができるのかどうかも見えない時期を乗り越えて、昨年の全国大会では「トッカータとフーガニ短調」で銀賞受賞です。

3年連続全国大会出場で、今年は大会「お休み」の年で、6月17日には日比谷公会堂での「東京特別公演」が予定されています。

Ⅰ部でのムソルグスキー「はげ山の一夜」や今年のコンクールの課題曲、Ⅱ部のサクソフォン6重奏、木管4重奏、そしてOB・OGスペシャルステージでの坂本冬美メドレー、Ⅲ部のポップスステージも最高でした。

演奏中の撮影は禁止、エンディングです。

総批判「社会保障と税の一体改革」

『法と民主主義』4月号の特集「総批判『社会保障と税の一体改革』」を読みました。

おととい、憲法記念日の講演会会場で購入しました。当日講演された丸山重威さんが「特集にあたって」を書いています。

経済、財政、税制、年金、保育、医療保障、介護保障、「貧困・格差」対策、共通番号制度のそれぞれの分野の専門家12人が徹底批判です。

私には、「一体改革」推進の構図が、原発の「安全神話」浸透の構図と何も変わらなく見えます。

権力と大手マスコミが「一体」となって国民を騙し続けるこの構図を国民レベルで打開したいと強く思います。

総集編/金澤翔子美術館/世界最先端の憲法

きのう、きょうとNHKの「カーネーション総集編」の前編・後編を見ました。意識的に見逃さないように見ていたつもりでしたが、かなり抜けていたことに気づきました。かなり感動です。

先だって「特別内覧会」に招待された「金澤翔子美術館」に妻と行きました。内覧会案内があったときから、連休にはいっしょに行こうと言っていたのです。

それぞれの仕事や日程でなかなかいっしょになれることはないので、久しぶりの「デート」気分。写真は先月16日の内覧会。

昼食もその近所の「農家レストラン とろろ屋 半兵衛」。

そこからちょっと足をのばし、田人町にある陶器のお店「土みに館」にも寄りました。

それはそうと、「朝日新聞」の見逃していたきのうの紙面。丸山さんの講演で知ったのですが、アメリカの法学者たちが世界の188の国々の憲法をデータ化して分析した結果、「日本国憲法 今も最先端」。

「世界でいま主流になった人権の上位19項目までをすべて満たす」日本国憲法で、バージニア大学のミラ・バースティーグ准教授は「65年も前に画期的な人権の先取りをした、とてもユニークな憲法」と。

ワシントン大学のデービッド・ロー教授は「日本の憲法が変わらずにきた最大の理由は、国民の自主的な支持が強固だったから…それをあえて変更する政争の道を選ばなかったのは、日本人の賢明さ」と評し、自主憲法をつくるべきだという議論を「奇妙なことだ」と。

憲法施行65周年/橋下言動と憲法

いわきのきょうは、大雨・洪水・暴風・波浪注意報発令。そしてきょうは日本国憲法が施行されて65回目の記念日です。

そんななか、「平和とくらしを守るいわき革新懇話会」主催の講演会「橋下大阪市長の言動と憲法」がありました(後援「いわき9条の会」)。

語ってくれたのは、元共同通信社編集局次長で前関東学院大学教授の丸山重威(しげたけ)さん。

国民が国家をしばるのが憲法、原発事故で報道されていないこと、「社会保障と税の一体改革」で報じられるべきこと、メディアの責任、「発表報道」から「調査報道」へ、と、きわめて幅広い視野からのお話でしたが、私たち主権者がこうしたテーマについて主体的に考えなければならないのではないか、と提起された思いです。

騙された責任

『騙されたあなたにも責任がある』(小出裕章著、幻冬舎)を読みました。

「『騙されたのだから、責任はない』ということにしてしまえば、また同じように騙されてしまいます。それでは意味がありません。ですから、二度と騙されないために『騙された人には、騙された責任がある』と考えて欲しい」(まえがき)が本書のタイトルの根拠だと思います。

「なぜ東電と政府は平気でウソをつくのか」「さらなる放射能拡散の危機は続く」「汚染列島で生きていく覚悟」が本書の中身であって、「騙された責任をとれ」とは言っていないのですが、いま、ほんとうにこのことが日本国憲法のもとでの主権者に問われているのだと私は思います。

役員会/申し入れ検討/漁業者

「いわき市原発の安全性を求める会」の役員会をしました。あわせて、「原発問題福島県民連絡会」の早川さん、伊東さんと、東電に対する申し入れを検討。

県内原発全10基の廃炉、双葉断層の動きへの万全の対策、完全賠償、コスト優先としない事故処理、原発労働者の労働条件改善について、今月中には申し入れます。

午後は漁業者からの相談を受けました。

操業自粛をせざるを得ないなか、出漁解禁までに震災以前に復旧し、復旧するための自らの態勢づくりとともに、復興へ向けての具体的な支援の件です。

初めてお会いするかたがたでしたが、昨年の震災時からの話がまたつきませんでした。

写真は10日前の県営いわき公園内の様子。