転院は今月末へ先延ばし/「同種造血幹細胞移植」

きのうは、「善は急げ」と来週10日にも転院予定と書きましたが、その病院からその後にあった連絡によると、確保している唯一の病室の保険外部屋代が、私の感覚では観光地優良ホテル並みでおよそ数か月間分の支払いがまず不能。家族とのメールでのやり取り、転院予定先病院との間に入ってもらっているこちらの病院の看護師長さんや医師の手も煩わせ、やっと方向を確認。今月末の30日ないし31日に転院を先延ばしすることで具体的調整です。どんな治療をしに行くかというと、悪性リンパ腫が再発した場合やほかの治療法で効果がないときの手段としての造血幹細胞(骨髄)移植です。移植にもいくつか方法があって、私の場合は、血清や遺伝子の型が適合するドナーから造血幹細胞を提供してもらう「同種造血幹細胞移植」です。実はドナーはすでに決まっています。

ともかく、こちらでし残した化学療法の数クール実施後ということになるので、移植そのものは3月ぐらいになるんでしょうか。物の本によれば、「造血幹細胞移植は、移植前に強力な化学療法や放射線療法をおこなううえ、移植後に強い副作用が起こるリスクもあるため、全身状態が比較的よい人が対象になります」(飛内賢正・監修『健康ライブラリー イラスト版 血液のがん』(講談社))。

中東と日本の針路

長沢栄治・栗田禎子〔編〕『中東と日本の針路』(大月書店)を読みました。「中東」の世界になじみがない私にとっても、「ひとごとではないよ」と目を見開かされる思いです。各執筆者の文章から感じ取れるのは、中東の人びとにとって日本は、「軍隊をもたない」「戦争をしない」国、中東地域の植民地支配とは無縁の国と見られ、評判はよかったことです。

ところが、「中東で大きな戦争が起きるたびに、それを理由に日本の安保政策が変更されてきたという事実」は、中東研究者にっては苦い思いを抱かせるものです。それはとりもなおさず、「中東で起きた戦争や紛争を口実にして、つまりは中東の人びとの悲劇を利用して、日本が海外で軍事力を行使する道に向かって歩んできた」ことにほかなりません。これまで培われてきた、日本と中東の友情と相互理解の発展こそ、いま求められ、その大前提は安保法制廃止と憲法政治の全面実施です