中東と日本の針路

長沢栄治・栗田禎子〔編〕『中東と日本の針路』(大月書店)を読みました。「中東」の世界になじみがない私にとっても、「ひとごとではないよ」と目を見開かされる思いです。各執筆者の文章から感じ取れるのは、中東の人びとにとって日本は、「軍隊をもたない」「戦争をしない」国、中東地域の植民地支配とは無縁の国と見られ、評判はよかったことです。

ところが、「中東で大きな戦争が起きるたびに、それを理由に日本の安保政策が変更されてきたという事実」は、中東研究者にっては苦い思いを抱かせるものです。それはとりもなおさず、「中東で起きた戦争や紛争を口実にして、つまりは中東の人びとの悲劇を利用して、日本が海外で軍事力を行使する道に向かって歩んできた」ことにほかなりません。これまで培われてきた、日本と中東の友情と相互理解の発展こそ、いま求められ、その大前提は安保法制廃止と憲法政治の全面実施です

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