双葉町いわき事務所・楢葉町いわき出張所を訪問/国は後手後手

131021双葉町懇談

党県議団として、双葉町役場いわき事務所と楢葉町役場いわき出張所をたずねて懇談しました。

131021双葉・伊澤史郎町長

双葉町では伊澤史郎町長はじめ副町長、復興にかかわる部署の職員らが対応してくれました。

3・11当時、福島第一原発立地町の町には7,100人余りの人口がありましたが、今は6,500人弱となり、いまだ全町避難で、帰還困難区域の人口が96%、残りが避難指示解除準備区域です。

事故後6年、つまり4年後には区域が見直されることになっていますが、町長は「とてもとても4年後にもどれる状況ではない」と。

きわめて率直な話だと思いますが、「国策に協力してきた自治体がその国策の犠牲になり、あたかも自然消滅するのを国は待っているかのようだ」ときびしい指摘です。

自治体としての権限が喪失させられている事態と賠償が被災者に寄り添っていない根本的打開を強く訴えられました。

131021楢葉町懇談

楢葉町は、ほぼ全町が第一原発の20km圏内で、第二原発立地町です。松本幸英町長はじめ、副町長や放射線対策・復興にかかわる職員が対応してくれました。

ほぼ全域が避難指示解除準備区域で、町民も昼間だけは「自宅に立ち入り可能」となっていますが、課題山積状態は変わりません。

楢葉町の今はまさに国直轄の「除染の町」となっているわけですが、町民から吹き出ている声は「室内除染をなぜしないのか」ということ。室内除染は基本的にせず、室内のリフォームなどによる賠償対象で、というのが国の姿勢だそうです。驚くばかりです。

131021楢葉・松本幸英町長

また、仮に帰町できたとして、直ちには住宅を確保できない町民や、やむを得ずしばらく帰町を見合わせる町民の住宅確保策が今はまったくないのが現実です。

私は先だっての9月議会での質問で、今回の震災を受けて「居住の権利が社会保障の中心に座ることが実感された」と言ったのですが、原発震災被災者の住まいの問題が後手後手に回る根源に、「住まいは自己責任」とする日本国家独特の国家政策にあるように思えてなりません。

雨の「健康まつり」

131020健康まつり善百合座

小雨のなか、浜通り医療生協の「健康まつり」が小名浜・三崎公園で開会しました。

オープニングは恒例の喜百合座(よしゆりざ)による太鼓演奏。私は2年7か月前、メンバーの1人と薄磯のがれきの中で出会ったことを思い浮かばさざるを得ません。

131020健康まつり徳姫

いわき徳姫クラブのよさこいソーランもすっかりおなじみ。雨の中で旗を振る黒一点の姿が印象的です。

131020健康まつりKPOP

きょうのスペシャルゲストが韓国出身「SP」によるK-POPコンサート。きのう、きょうと行なわれているいわき明星大学学園祭にもきょう、登場するそうです。

131020健康まつり海星高

いわき海星高校の「じゃんがら」は見事です。今年のお盆に市内あちこちでじゃんがらを聞き、見ましたが、秀逸というほかありません。

131020健康まつり小名高

小名浜高校吹奏楽部の演奏も素晴らしい。今や、いわきの吹奏楽は全国トップレベルですが、その牽引者は小名浜高校です。

時間が経過するにつれ、雨が激しくなり、なかなか大変な日となりましたが、日本医療福祉生活協同組合連合会の全面的な支援により、「いわきと双葉郡のかけはし」と位置づけたまつりとして、大成功でした。

安全祈願祭/試験操業の開始/あしたのまつり準備

131019安全祈願

福島県漁連から案内をいただいていた二つの安全祈願祭に参加しました。

震災後の福島県水産業復興の中核と位置づける「小名浜地域水産業施設復興整備事業」による工事の着工にあたっての祈願祭です。

ひとつが小名浜港1号埠頭での「小名浜魚市場・凍結品荷捌き施設建設工事安全祈願祭」、もうひとつが、場所を少しだけ移動して、小名浜漁港用地内の「冷凍・冷蔵施設建設工事安全祈願祭」。

131019小名浜漁港

折しもきのうは、いわき市漁協と小名浜機船底曳網漁協が約2年7か月ぶりに「いわきの海」に出て、試験操業が始まりました。テレビをはじめ、各マスコミがきのうからきょうと報じてくれています。

2つの安全祈願祭後の地元国会議員による祝辞も、この試験操業開始の喜びが最初でした。

きのうの午前2時過ぎからの出漁での漁獲物は放射性物質検査ですべて検出限界値未満だそうです。漁業者にとっては魚を捕ることが生きがいそのもの。全国のみなさんにご支援を私からもお願いします。

131019矢吹組合長

いわき市漁協代表理事組合長で県魚連理事の矢吹正一(まさかず)さんが、公務出張の県漁連会長のあいさつを代読されました。

終えてからは、会場のすぐ隣りの三崎公園へ行き、あしたの浜通り医療生協「健康まつり」準備真っ最中の場で組合員さんや職員、役員のみなさんに激励とねぎらい。

131019音楽堂前

ちょうど地元高校の吹奏楽部の先生が下見に来てくれていました。あした、演奏してもらう予定です。私も高校吹奏楽部出身で、そんな話で盛り上がったりしました。

131019音楽堂

「健康いわき」/「笑いと健康」/意識して、行動として笑う

131018健康表彰

「第12回健康いわき21推進市民大会」に参加しました。

主催はいわき市保健委員会連合会や医師・歯科医師・薬剤師・看護師の市内4師会はじめ、市民の健康増進にかかわる21団体です。

回数でわかるように今世紀から始まったものです。

簡単に言ってしまうと、健康維持・疾病予防の「自己責任」を具体化しようとして政府主導の国民運動として始められました。「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)(平成12年3月~)をさらに進め、多様な主体の連携のもと、生活習慣を見直し、健康づくりにとりくもうとする個人を支援する」と、厚労省はかつて説明していました。

「多様な主体」ということで、企業や医療保険者を中心に、保健・医療・教育関係者、国、都道府県、市区町村を横並びにして公的責任を曖昧にする民間依存政策です。

それはそれとして、私は「生活習慣を見直し、健康づくりにとりくもう」と主体的に行動している浜通り医療生協出身ですから、健康づくりに異存はなく、公的責任をこそ拡充させなければ、の思いで参加しています。

大会のメインは表彰で、今回は10団体と55人の「保健衛生功労者表彰」、大会共催の福島県赤十字血液センターによる「献血功労者感謝状贈呈」(金枠1団体、銀枠5団体)です。

131018笑いと健康

大会後、福島県立医科大学保健医療交流事業として特別講演会があり、「笑いと健康について」と題して大平哲也・疫学講座教授が笑いいっぱいに講演されました。

「日本笑い学会」理事も務めていて、「笑いヨガ」の実践など、「参加型講演会」で、締めは、「笑うから幸せがやってくる」。幸せだから笑うのはいいとして、意識して、行動として笑うことがストレス解消と健康につながることの有意義な話でした。

131018健康講演笑い

県議団会議/「県政報告」づくり/「県政つくる会」

131017「県政報告」

県議団会議でした。

国会も開会し、国会議員団総会での志位委員長あいさつや、安倍首相の所信表明演説を受けての党の見解(「しんぶん赤旗」主張)を読み合わせ、意見交換しました。

その後は昼食をはさみ、9月定例県議会を終えての「県政報告」チラシの検討です。先週、議会閉会翌日の議論を受け、県議団事務局の2人が分担してつくってくれた原案に基づき大議論。

131017昼食ラーメン

昼食は時どき、近くの食堂から五目ラーメンをとったりします。

午後3時からは、「みんなで新しい県政をつくる会常任幹事会」があり、県議団も参加し、県議会報告をして議論し、今年中の県交渉のための段取りを検討しました。

これを終えてから団会議を再開し、引き続きチラシに書く文章についてかんかんがくがく。私の質問報告については、私が書いた原案はほぼ全面書き換えです。

6時には会議を終え、自家用車で帰宅しますが、片道2時間の運転はいつもなかなかなもんです。

憲法制定時の内閣の憲法観/安倍さんや石破さんに

131016憲法

『あたらしい憲法のはなし 他二篇』(高見勝利編、岩波現代文庫)を読みました。

編者がこの本を「世に問うゆえん」は、「憲法改正が政治課題として浮かび上がってきた現在、制定当時の内閣が『新憲法の精神』をどう捉え、その実現に努力すべき」としたかを知るこが重要だからにほかなりません。

本書では、日本国憲法が公布・施行される1946~47年に発行された三つの小冊子を紹介しています。

最初に発行されたのが、1946年11月3日、憲法公布の日に、法制局閲・内閣発行の「新憲法の解説」。憲法制定時の内閣の憲法観が如実に示されている貴重な冊子です。

次に発行されたのが、1947年5月3日、憲法施行の日に、憲法普及会の「新しい憲法 明るい生活」。憲法普及会は、「新憲法の精神を普及徹底し、これを国民生活の実際に浸透」させるために帝国議会内に1946年12月1日に設置され、1年間にわたって憲法の普及活動に従事しました。

この冊子は全国の二千万家庭に配布されました。

これらに続いて、1947年8月2日に発行されたのが文部省による中学1年生用の社会科の教材「あたらしい憲法のはなし」でした。

編者の「解説」を含めて160ページもない文庫ですから、安倍晋三さんや石破茂さんにはぜひ読んでほしいと思います。

交通安全市民大会/ダンスサークル/まぼろしの祝辞

131015交通安全

第47回いわき市交通安全市民大会がありました。

メインは表彰で、交通安全協力者、優良運転者、優良事業所、団体の「いわき市交通安全対策協議会長表彰」、それに、小学校低学部・高学部、中学校の「交通安全作文・ポスターコンクール表彰」です。

最優秀作文の朗読と最優秀ポスターに選ばれた生徒たちの感想披露が最後にありました。

131015シャルウィダンス2

夕刻には縁あって、月1回の交流をしている「第264回シャルウィダンスのDance Party」にまねかれました。25年前に、中高年層のダンス愛好家が集まって小名浜で始まったのが「ダンスサークル シャルウィダンス」です。

131015シャルウィダンス3

様ざまな事情があって、小名浜での会場が使えなくなり、今回、ふたたび、小名浜の町でダンスを通じた交流の場を再開することに、私もちょっとかかわったのでした。

131015シャルウィダンス

70人くらいのかたがたが集い、実に楽しそうなみなさんの姿、そして会長の坂神廣親さんの楽しさと喜びあふれる語りに感動してしまいました。

なお、あした予定されていた「第39回いわき市総合社会福祉大会」で私が県議代表で祝辞をのべることになっていて、おととい、きのうと四苦八苦して4分程度の原稿をまとめたのですが、台風来襲により延期になり、その日程は行けないので、残念ながら、まぼろしの原稿となってしまいました。

体育の日/つどい/庶民の声・財界の声

131014つどい

おととい、きのうと寝坊してしまい、毎朝のテレビ体操をさぼったので、体育の日にそうはいかないと、きょうはちゃんとできて、いい体育の日のスタートでした。

ある団地内で「つどい」があり、高橋あき子市議と参加しました。

最初に私から終わったばかりの県議会の様子、それに、都議選と参院選での党の前進、それ以来、安倍首相が国会も開かず、原発輸出・再稼働、TPP推進、消費税増税、「積極的平和主義」とは名ばかりの集団的自衛権行使の戦争できる国と憲法づくりなど、その暴走ぶりの告発と、これに対決し、対案を示す党の姿を語りました。

私たちを含めて7人の参加者でしたが、切実なのは暮らし直撃の消費税や年金、社会保障の後退です。話は当然にそこに集中。

消費税増税に関しては、「もう決まったことなのにくつがえせるのか」「首相が決めたのであきらめるしかないんじゃないか」ということから話が始まりました。

もちろん、国会が承認したわけではないので消費税増税は決まっていません。今この時期に消費税増税など、「信じがたい」「廃業するしかない」「庶民の暮らしを知らなすぎる」「大企業には減税ではおかしい」と、次つぎと実感が語られ始めます。

まさにこれからが正念場で、増税勢力の議員たちでも「いくらなんでもこの時期に増税はないだろう」と語らざるを得ないのです。

けっきょく、はっきり言いますが、原発といっしょで、権力側の大勢順応が共産党以外の政党所属議員です。福島原発事故でがらりと変わりましたから、これを原発問題だけに終わらせず、庶民の声をしっかり受け止めるのが政治家の仕事だ、と知らしめるべきです。

自民党福島県連が、「県内原発全基廃炉」「事故収束宣言撤回」などと、政権自民党が言おうともしないことを言わざるを得ないのは、私たち庶民の声があるからなのです。

130113桜子2

「原発はぜったいに事故は起こさない」ということも、「消費税増税は避けられない」「TPPに参加するのは当然」というのも、庶民の声ではなく、財界の熱望でしかないのです。

「企業が世界一活動しやすい国にする」とは言っても、「国民が世界一暮らしやすい国にする」とはぜったいに言わない自民・公明政権の本質を見抜きましょう。

「虹の会 クレパス画展」/スクラッチやカス/「国の責任」

131013虹の会クレパス画展

寿司店を営むおじが主宰する「虹の会」の第8回クレパス画展がいわき市暮らしの伝承郷で先週9日からあしたまで開催されています。

131013伝承郷

8人の会員による44点が展示されていますが、クレパスによる見事な作品ばかりです。会員のお1人が、クレパス画の「スクラッチ」の技法を実演解説してくれました。何色かのクレパスを重ね塗り、とがったもので上の色を削り取ると、下に塗った色が出てくる、というわけです。

131013カスやスクラッチ

こうして削り取った「カス」を使用すると、またさまざまな色が醸し出せるんだそうです。

131013いわき公園

伝承郷と隣り合う県営いわき公園をまた散歩してきました。

出発した「メインエントランスゾーン」にもどると、「消費税増税中止」と「事故収束宣言撤回と原発即時ゼロ」の署名をお願いして歩いていた党員とばったり。

楢葉町から近くの仮設住宅で避難生活をしているかたと意気投合して語り合っていたところでした。

「原発問題福島県民連絡会」代表の、やはり楢葉町の宝鏡寺住職・早川篤雄さんと同級生で、福島第二原発建設反対運動にもいっしょに参加していた、とのこと。

「東京電力には当事者意識も能力もない。国の責任は重い。責任を果たすべきだ」と。

131013散歩

両極の受け止め/「かけはし」「あしたの風」配布/同期懇親

131012かけはし

きのう、私はいわきに帰ってきたのですが、きのう・きょうとたまたま電話で話したかたの私に対する受け止めが両極端でした。

「いわきの原発問題での市民団体の代表なのに、あんたは何をしているのかさっぱりわからないぞ」というきびしい指摘はまったくその通りなのです。私も自覚しています。

かたや、「県議会での質問、ほんとうにお疲れさま。こんな時に申し訳ないが、県の復興公営住宅の件で相談したいので、時間をつくってほしい」と。

131012かけはし配布

ともかくきょうは、私の通信「あしたの風」と、宮川県議との議会報告「かけはし」を午前中にセットして、午後、ご近所260軒ほどに配布しました。暖かい天候もあって、あちこちで声をかられる機会があり、たいへんありがたかったです。

震災直後、「あんたは共産党だからなぁ、共産党でないならいいのに」と言っていたおばあさんが、「ほんとに一生懸命だねぇ」と手を差し伸べて受け取ってくれたのには、ちょっと感動でした。

夕刻には、ここだけの話ではあるのですが、私の都合に合わせて設定してくれた隣組有志懇親会に、その後の都合で行けなくなってしまい、心苦しいばかりです。

なぜかと言えば、市医師会と市の幹部との高校同期の懇親会なのです。震災直後のそれぞれの体験と、今現在の課題についての切実な意見交換で、新市長のもとで、話が尽きませんでした。

131012キウイ