翔子の書-「愛の物語」/伊藤若冲/牡丹の開花

「雨読」の日。『愛の物語』(金澤翔子・書、金澤泰子・文、新日本出版社)、『若冲への招待』(朝日新聞出版)を読みました。160511翔子・愛の物語

『愛の物語』は、昨年、30歳となったダウン症の書家・金澤翔子さんの24点の作品とお母さん・泰子さんの文章。『女性のひろば』(共産党発行の月刊誌)連載の「翔子の書」2013年12月号~15年11月号に掲載されたものです。160511翔子・愛の物語目次昨年3月、国連本部での「世界ダウン症の日」スピーチ原稿、インタビューも収載されています!若冲招待伊藤若冲(じゃくちゅう、1716~1800年)は江戸時代中期の絵師。彼が生まれた年に吉宗が8代将軍就任。大英博物館設立(1753年)、「解体新書」刊行(1774年)、アメリカ十三州独立宣言(1776年)などがあった時代です。若冲招待22㌻

若冲の絵について美術史家で東大・多摩美大名誉教授の辻惟雄(のぶお)さんは「堅実な商家育ちの無粋なまでの『生真面目さ』。一途な『孤独癖』。それでも湧き出る『ユーモアと遊び心』、それに『信仰心』が加わって渾然一体となっている画風」と言っています。

ちなみに、故加藤周一さんは、彼の技法について、①様式化②大小③斑点(dots)を多用する描法④色面の強調⑤構図の5点を「感想の一端」として「夕陽妄語」(2000年11月22日「朝日新聞」夕刊、「加藤周一自選集」10巻所収)に書いていました。160511朝・牡丹そういえばけさ、8日前に須賀川市の牡丹園で買った、固いつぼみだった花が開き始めました。