高橋ちづ子さん/虚構の議席を生む小選挙区

121218ちづ子

夕刻、16日投開票の総選挙の東北ブロック比例代表で当選した高橋ちづ子さんが党県委員会をたずねてきてくれました。東北比例候補としてたたかった福島のいわぶち友さんをまじえ、5人の県議団と懇談しました。

総選挙公示日の12月4日が県議会12月定例会開会日で、今週20日までの日程なので、総選挙期間中はまるまる議会開会中です。私としても限られた時間でのたたかいではありましたが、手ごたえのある選挙戦でした。

結果は残念でしたが、私たちの力不足というほかにありません。

ただ、すでに各マスコミが分析報道しているように、小選挙区の弊害がまたあらわになった選挙でもありました。

衆院の小選挙区300議席は、比例と合わせて480議席の62.5%の過半です。

この小選挙区で、自民党は43.0%の得票率ですが、獲得した議席数237は、300の79%。4割台の得票でほぼ8割の議席率。比例の得票率は27.6%でした。大敗北の民主党は、得票率22.8%でありながら、議席率は9%。比例は15.9%。

ちなみに「郵政選挙」の05年は、自民が得票率47.8%で議席率は73.0%、比例が38.2%。民主がそれぞれ36.4%で17.3%、比例は31.0%。

「政権交代選挙」の09年はそれぞれ、民主が47.4%で73.7%の議席、比例42.4%。自民が38.7%で21.3%、比例26.7%。

要は、投票率にかかわらず、得票率で4割を超えれば7~8割の議席はとれる、というわけです。

そういうわけですから、小選挙区での「死票」は、05年が48.5%、09年が46.3%、今回12年がついに過半数の56%。民意を削り取り、虚構の議席を生み出すのが小選挙区です。

共産党は小選挙区での得票率が05年7.3%、09年4.2%、12年7.8%で、仮に議席が比例按分されれば、それぞれ22、13、23議席ですが、いずれもゼロです。

民意を反映させる選挙制度にすることは、新たな衆議院の明らかな課題です。

長計審査特別委/宮本県議が質疑/反省も責任もなく

121218長計知事

県長期総合計画(「ふくしま新生プラン」)審査特別委員会がありました。

6つの会派に、議席数に応じて質疑時間を割り振ったうえでの審議で、自民43分、民主・県民連合28分、ふくしま未来ネットワーク18分、日本共産党17分、公明党9分、みどりの風8分の持ち時間でした。

この総合計画は、「東日本大震災・原子力災害からの復興・再生へ向けて」のもので、「再生・復興の視点を反映した計画」(「はじめに」)ですから、「県内の原子力発電所の全基廃炉を求めるなど、原子力に依存しない持続的な発展可能な社会を目指すこと」(「基本目標」)は当然のことです。

問題は、「多様化するニーズに対応したサービスの提供」「我が国の食料基地としての役割」、「目指す将来の姿」が書かれているものの、震災前までも遅れていた医療・介護・福祉の分野などで県の責任を放棄してきたことには何の反省もなく、提供整備に関する県の責任はほとんど触れられていないことです。

121218長計質疑

共産党は、宮本しづえさんが質疑しましたが、一人ひとりの県民の真の復興を成し遂げることこそ県政の役割、という立場から、長期計画にも盛り込まれている「賠償問題」、施設基盤整備をはじめとした福祉型県づくり、農業再生、地域経済再生、また、従来の開発型大型事業である小名浜人工島づくりの見直しを求めました。

質疑終了後、特別委員会としての議案採択では、私たちは、企業誘致や大型事業偏重から脱し、福祉型県づくりの方向へ県政の方向のかじ取りを切り替える点で不十分であり、反対しました。