追い詰められた安倍首相は、消費税10%増税を2年半先送りしました。なおかつ、自らの失政の責任を認めたくないため、伊勢志摩サミットで突然、「(世界経済が)リーマン・ショック前に似ている。アベノミクスをもう一度吹かさないといけない」と言い放ちました。
アベノミクスは順調なのに世界経済が不安だから増税できないと、先送りの理由を世界経済に転嫁し、破たんした路線にしがみつく体たらくです。
というか、大企業と富裕層だけがうるおい、貧困と格差は広がり、経済と暮らしを深刻な危機に陥れたアベノミクスを正当化する無責任さ、厚顔無恥さには驚きあきれます。
私は増税すべきたと思います。ただし、それは消費税ではなく、お金がある大企業と富裕層に応分の負担を求める税制転換による増税です。
マスコミも、「安倍政権の公約違反の増税先送りに賛成しますか?」みたいな問題意識しかないかのような報道ではなく、税金の集め方はどうすればよいか、法人税減税と消費税増税が一体で進められる税制は公正なのか、税金逃れ(タックスヘイブンなど)による日本社会の財政的損失はどうなっているか、何より国民の暮らしは消費税だけでなく公共料金・社会保険料などの負担に耐えられる現実なのか、などの問題に切り込む政治を求める立場で報じられないものでしょうか。
「社会の木鐸(ぼくたく)」とはそういうものなのでは? 「権力監視」「真実の報道」を日本国憲法に照らし、真正面からとらえてほしいと思います。
ともかく、参院選は、自公政権を退場させる契機にすることが日本の景気をよくする大前提です。
日: 2016年6月2日
貧困女子のリアル
『貧困女子のリアル』(沢木文[あや]著、小学館新書)を読みました。
取材の対象となった11人はすべて30代で大卒・短大卒の女性。9人が未婚で独身、1人が離婚して独身、1人が専業主婦ですべてが子ナシ。
「ある時まで普通に生活をしていて、今も一見普通だけれども、実際は食べるものにも困るような生活をしている女性」(はじめに)です。「アラサー/アラフォーシングルの間でも広がっている貧困の実態に光をあてた、ほかに類を見ない本」と解説を書いている丸山里美・立命館大学准教授。
著者は彼女たちの貧困の背景に、非正規雇用、ブラック企業や男性社会でこき使われ、燃え尽きることがあることを指摘します。そして、「愛情や文化、キャリアというお金で買えないものの資源が薄いと、何かに依存して結果的に貧困になる可能性が高くなる」「社会構造の問題があることも忘れてはいけない」、と。
著者も解説も登場人物もすべて同世代。