『あたらしい憲法草案のはなし』(自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合[自爆連]著、太郎次郎社エディタス)を読みました。
「できるだけ草案をつくった人びとの気持ちによりそい、そこにこめられた理念や内容をつたえたい」目的で、1947年に当時の文部省が、全国の中学一年生向けに発行した『あたらしい憲法のはなし』を模してつくられています。
4年前の2012年4月27日に決定された自民党憲法改正草案のねらいについて、ものの見事に描いてあると思います。 重要だと思うのは、「草案を考えた人びとが、どれほど強い、熱い思いをもって、あたらしい憲法をつくろうとしているか」を知ってもらおうとする自爆連のかたがたの熱意ある書きぶりです。ともかく、日本国憲法に基づく戦後政治・社会を「戦後レジーム」とののしり、九条はもちろん、根底から憲法全体をなぜ変えたがるか、その執念を知るべきです。
12年前の2004年6月10日、「九条を持つ日本国憲法を、自分のものとして選び直」そうと、「九条の会アピール」が発せられました。「強く、熱い思いをもって日本国憲法を選び直す」覚悟と決意を具体的にいっそう固める契機にしないとなりません。