『歌舞伎』(戸部銀作著、新日本新書)を読みました。1983年発刊なので、33年も前の新書です。これもまた、各ページに鉛筆(シャーペン?)で線が引きまくってありますが、読んだ記憶がよみがえりません。著者は10年前の2006年、85歳で亡くなられています。 本書は当時の著者が「三十数年来の、評論家、演出家の生活のうちで得た“歌舞伎への答え”を、まとめたもの」で、「あらゆる角度から、もっとも根本的な歌舞伎の特色を考え」、「今日上演されている舞台を中心に、現代の眼で歌舞伎を分解してみた」とあります。 「ほかの歌舞伎の入門書とは、項目の立てかた、解説のしかたなどで、かなり違う」とも。
「赤旗」に1週間に1回、計66回連載(1981年9月~82年12月)したものなので、たいへんに読みやすくまとめられています。が、今は古本でしか手に入らないと思います。