大会派の横暴/議会資料展示室

新聞報道されているように、自民党は、議長・副議長、6つの常任委員会の委員長・副委員長を独占しようとしています。

私たちはすでに11月29日に議長は第1会派、副議長は第2会派、常任委員会委員長・副委員長は各会派の公正な配分を申し入れていました。

他会派へも働きかけていますが、きょうまでのところ、明確な意思表示はありません。こうして、選挙直後の議会直前は、議会人事について、大会派の横暴が目立ちます。

議会棟一階には、議会資料展示室があり、そんなに広くはありませんが、明治時代の議会門標や、廃藩置県後に現在の福島県になる資料などが展示されています。

控室/ネット環境

午後から福島市の県庁へ行き、新しい控室での県議団会議、党務、9日開会の12月県議会定例会へむけた準備などで、福島市3泊です。

控室の引っ越しに伴い、インターネット環境に変化が生じ、というか、ちょっとした工事が必要になり、更新も今週は不便になりました。

ともかく、控室は広くなりました。5人の議員の机が並ぶ「執務部屋」はぎゅうぎゅう感がありますが、みなさんを迎える部屋はぐっと広いです。


原発賠償

『原発賠償の行方』(井上薫著、新潮新書)を読みました。

「原発事故の賠償問題は、現在議論の空白地帯を形成して」おり、「必要であるにもかかわらず、あまり議論されてこなかった原発事故の問題に焦点を当て」、「あくまでも冷静に論理的な検証」に心がけた元判事による本です。

憲法によって国民主権が貫かれ、法治国家である現時点での法制度のもとで、東電以外の会社に損害賠償金を負担させることも、浜岡原発を停止させる要請も、東電に融資している金融機関に債権放棄を求めることも、原発の再稼動の条件にストレステストを導入することも、ありえないことなのに、そういう指摘や議論がほとんど見られない、と著者は強調されているように受け止めました。

「『東電が悪い』『政府のせいだ』で議論をおしまいにして思考停止するのでは、『事故はおきない』と信じ込むのと同じ」の指摘をシカと受け止めなければなりません。

原発をめぐる現在の法制度は、「原発は大事故を起こさない」ことが大前提になってしまっているのです。

そしてまた「政府の策定した賠償枠組みは…実質的な賠償金の負担者として加害者である東京電力を外し、これは丸ごと温存させ…実質的な負担者は何の責任も本来ありえない電気の購入者、つまり加害者以外の善良な国民に対して巨額な賠償負担をさせることを決めた」ことも看過できません。

著者自身は、「ここまでひどい迷惑を人にかけておきながら、なお『想定外』と言う自称専門家には、強い違和感を抱き」(あとがき)、「被災者の方々には、放射能と風評等と被害との因果関係の立証に困難を感じて個別の賠償請求をあきらめることのないようにお願いしたい」(はしがき)と言っています。

「これから頼むよ」/忘年会/分かち合う喜び

午前中、小名浜地域で医療生協でも長くお世話になっている党後援会員を、医療生協職員後援会員とたずねました。

春予定だった県議選前も、震災後もうかがっていたみなさんばかりで、県議選結果にはわがことのように喜んでいただき、「これからだからね、頼むよ」と叱咤激励を受けました。ほんとうにありがたいです。

お昼をはさんで、平地域の党支部の「昼食忘年会」に渡辺ひろゆき市議と参加しました。選挙結果とは別に、参加者の近況や一年を振り返っての話には、みなさんから共感の拍手。

直接会おうと思って、けっきょく2週間会えずじまいだった小中高といっしょだった友人に電話。地域ビラに名前入りでコメントを書いてもらい、たいへんな力になりました。職場のみなさんからも「はせべさんによろしくね」と声をかけられたらしく、喜びを分かち合いました。

素粒子はおもしろい

『素粒子はおもしろい』(益川敏英著、岩波ジュニア新書)を読みました。

ノーベル賞受賞論文をお風呂でひらめいた話の第1章から第6章までは素粒子の話ですが、「二一世紀を生きていくみなさんに、科学を学ぶ意味と姿勢について、お話しておきたい」という第7章が私にはいちばんおもしろいです。

「科学というものは、人類にとってより多くの自由を準備するもの…ということは、それをどういうぐあいに使うかという人間側の選択が入ってくることにもなる」

「基礎的であればあるほど、科学は人類に対してより多くの自由を提供してくれる」

「科学が発達すればするほど、科学そのものが人々のところから離れ、遠いものになっていく…じつは人々の思考をマヒさせている」「私は『科学疎外』がおきているという言い方をしています」。

「科学というのは肯定のための否定の作業である」。

深いなぁ、と思います。

新聞切り抜き/民主党政権/検証と展望

一日、新聞切り抜きに費やしました。

なんだかんだといって、自分の選挙が近づくと、告示後もさることながら、日々の政治の動き全体を把握しておくことは至難です。

電気料金には、消費者には隠されている見えない使用済み燃料再処理等発電費などの付加金がある一方で、「太陽光促進付加金」だけは見せられて、太陽光発電にだけはお金がかかるかのように思わされるしくみ、自治体ごとに要支援者が選別されて保険からはずされかねない介護保険法改定、その介護保険をモデルに対策は企業参入任せの「子ども・子育て新システム」、その年に使わなかった政党助成金は国庫に返納することが原則なのに、「政党基金」とすれば翌年に積み立てられる抜け道、などなど、民主党政権のもと、自民党政権以上に話にならない政策や実態が目白押しです。

そのうえTPP(環太平洋連携協定)とか、「税と社会保障一体改革」とかと称した社会保障切捨てです。

ほとんど無意味だった「政権交代」の検証と、これからの政治の展望を切り開く仕事は、いよいよこれからです。

ダークエネルギー

『宇宙のダークエネルギー』(土居守・松原隆彦著、光文社新書)を読みました。

夜空に見える星々の間には、何もないわけではなく、「ダークマター」という正体不明の物質が大量に存在していることがわかっているんだそうです。

そしてまた、星や銀河などの目に見える天体と、目に見えないそのダークマターを合わせても、宇宙全体を構成する成分としては、まだ足りないことが明らかになっているんだそうです。

それを埋め合わせるのが「ダークエネルギー」というわけです。

宇宙を加速膨張させる原因となるものがこのダークエネルギーなのですが、まったく正体不明です。

このエネルギーが宇宙のエネルギーの73%を占めています。

私たちの宇宙の捉え方が根本的に誤っているのかもしれないのですが、現時点ではわかりません。

既存の理論を特殊な場合としてその中に含む、新しい理論がこれから生まれる、という話です。

中古パソコン/「選挙ではいつも」

9年目に入っているこのパソコンは、今回の県議選直前に、なにやら急に具合が悪くなり、准専門家に半日見てもらって大掃除をしていたのでした。

が、そのかたがおっしゃるには、要するに「買い換えないと根本的には解決しない」ということでした。

選挙を間近にしてそんな時間を取れるはずもなく、きょうやっとその段取り。

とある中古パソコン店を初めてたずねてお願いしたのですが、「熱心なかたから選挙ではいつも声をかけてもらっているんですよ。おめでとうございます」と。またびっくりしてしまいました。

広がる課題/言葉と発音

いわき市北端の久之浜から南下し、平・内郷とまわりました。

介護施設、開業医、支所、自営業者、新聞社などなど、選挙に限らず、日ごろお世話になっているかたがたや高校同期・同級のみなさん。昼食も高校同級のラーメン屋さん。

津波の直撃を受けた久之浜の支所では、被災市街地の土地利用の検討状況、施設では、空調室外機まわりの放射線量が高く、高圧洗浄後も目立った低減が見られない放射線量の実情、仲間の会社が事実上の倒産に追い込まれた自営業、いまだ被災のさなかなのに税金の延滞金まで請求されたという話、などなど、大震災後の暮らしや営業をめぐってはますます課題が広がる実感です。

夕刻には、今回の県議選にあたって推薦のメッセージを寄せてくれた高校の大先輩の医師と会食。日本語の言葉や発音をめぐる彼のユニークな解釈は、いわき市医師会報にもかつて掲載されましたが、これからも解釈をどんどん広げる様子。楽しかった!

県が原発廃炉方針/一歩前へ

けさのNHKニュースは、福島県が県内全原発の廃炉を前提に県復興計画を策定する方針を知事が発表する、とのこと。

きのうは知事の面前で「この場で廃炉を明言したら」と促したものの、かわされてしまいましたが、ともかくこれで、原発廃炉は「オール福島」の声となることは間違いありません。

この件で、午前中には担当部署の職員が控え室に説明に見え、「県内全原発廃炉を前提に復興計画を策定したい」と。

8月時点での県復興ビジョンでは、「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」と言いながら、知事自身の言葉で「廃炉」を明言しないことに、隔靴掻痒の感が否めない日々でしたが、これでやっと、一歩前へ進める実感です。

原発のない社会をつくること、原発事故の全面賠償、国策として放射線測定と除染へ向け、いよいよこれからです。気を抜かず、ごいっしょにがんばりましょう! 原発推進勢力は、理念なき民主党政権のもとで原発にしがみつくことは間違いないんですから。

写真は別件で当局の説明を聞いたきのうのものです。