団会議/母親大会要望/復興共同センター

午前中は県議団会議。

9月県議会の報告冊子用のまとめの文章を確認しました。

その後はあしたの県議会エネルギー政策議員協議会での質問事項の検討。協議会のテーマは原子力規制委員会の今後のとりくみなど、第一原発の現状などの2つ。規制庁、東電の担当者が説明する予定で、東電は社長が出席します。

午後は、まず母親大会実行委員会による県要望交渉。今年行なわれた「第55回福島県・第9回あだち母親大会」で決議された要望に基づくもので、大会後はいつも実施されています。鹿又いづみ実行委員長が要望書を手渡し、あいさつしました。

除染、福島原発廃炉、原発ゼロ政策への転換、再稼働の中止、全県民の健康管理、福祉国家づくりを求めました。

3時からは「ふくしま復興共同センター」による県要望交渉。亀田俊英代表委員(県農民連会長)が要望書を手渡し、あいさつしました。

県知事として、原発事故を人災と認めること、県内自主避難者の家賃補助など具体的支援、県・市町村職員の増員、50mメッシュの汚染マップの継続的作成、子どもたちの発育状況の調査、ホールボディカウンターや甲状腺検査結果の見方やフォロー対策、国が賠償金に課税しないことなどを求めました。

低線量汚染

『低線量汚染地域からの報告』(馬場朝子・山内太郎著、NHK出版)を読みました。

NHK「ETV特集」緊急出版! と銘打たれています。

2008年には、チェルノブイリ原発事故後の除染作業者の白血病と白内障、それに小児甲状腺がんだけを原発事故の放射線の影響と認める報告書が、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR;アンスケア)から公表されました。

一方、昨年4月、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ3国の政府関係者、IAEA(国際原子力機関)などの国連の諸機関、G8、EUの首脳が集まって、原発事故から25年が経ち、事故収束へ向けて話し合う「キエフ国際科学会議」が開かれ、「チェルノブイリ事故から25年 未来のための安全」と題した「ウクライナ政府報告書」が発表されました。

この政府報告書では、体中のありとあらゆる組織の病気が記され、これらの病気が原因で被災地の人々の健康は事故直後と比べ、著しく悪化していることが指摘されました。

限定的な影響しか認めない国際機関、数え切れないほどの多くの疾患を認めるウクライナ政府。

本書では、チェルノブイリ原発から南西に140km離れたジトーミル州コロステン市を中心に、医療関係者、政府関係者、住民を取材し、テレビ報道されたその実態が文字にまとめられています。

原発事故は、被災者という立場からすべての人が脱することができたときに終わるのです。

そのことを日本政府はシカと心してほしいと思います。

原発とは/原発に頼らないことを訴えた「国民」は?

『原発とは結局なんだったのか』(清水修二著、東京新聞)を読みました。

著者は、7月の福島県議会海外行政視察に顧問として私費で同行してくれた福島大学教授です。2008年4月から今年3月までは副学長として原発事故後の対応にも奔走されました。

財政学・地域論を専門にする立場から、原発には一貫して批判的な立場をとってきた学者です。京都大学の私の大先輩でもあります。

著者にとって、答えは出ているように思えるので、本書のタイトルでは過去形表現をとった、とのこと。

結論を書いてしまうと、原発とは、国民の「自覚なき選択」と「怠惰な現実主義」に支えられた存在であり、「国民から遊離した科学」の世界に置かれてきた技術であり、日本的な金権システムをテコに地域住民や地方自治体を「理性より利害」の世界に取り込んで立地を促進する「地域差別の構造」をはらんだもの。

原発を批判し続けたご自身を含め、原発に頼らない社会を訴え続けた「国民」の姿に触れられていないことが私の不満です。

広野町・楢葉町へ/田んぼの異様な光景

いわき市の北に隣接する広野町、その北の楢葉町を視察しました。

広野町は昨年9月30日に「緊急時避難準備区域」が解除され、町にもどることが可能になりました。が、事故前の人口約5400人(1800世帯)に対し、今年の9月20日現在で町内居住人口は493人(290世帯)です。第一原発から20km~30km圏内にすっぽり入る町です。

JR広野駅が福島県沿岸南部の「最北の駅」で、「下り」方面が消されてしまっています。

楢葉町は8月30日に「警戒区域」が解除され、「避難指示解除準備区域」にされた町です。出入りはできますが、泊まることはできません。

かつてこの時期は見事なほどの田んぼが広がる光景でしたが、その田んぼは黄色いセイダカアワダチソウに覆われています。稲刈りの農機具も人もいない異様な光景です。

国政選挙の時には私も街頭宣伝で通ったメイン通りにはまったく人影がありません。

町内のJR竜田(たつた)駅は板張りで閉鎖され、ホームもレールも草がぼうぼう。

原発問題福島県民連絡会の代表をしている早川篤雄さんが住職の宝鏡寺も楢葉町にあります。一度草刈りはしたそうなのですが、荒れた状態を元にもどすには、住める条件を整えなければ無理です。

総合運動公園内のグラウンドもまたセイタカアワダチソウが「占領」している状態でした。「原発マネー」でつくられたはずの施設です。

つくづく、原発とはなんだったのか、との思いと同時に、即時原発ゼロに、の思いはいよいよ強まります。

規制庁や東電のこと/県漁連/秋

原子力規制庁のことや事故原発状況について東電に聞くことを朝からつらつら考え続けます。

議会中、超党派の県沿岸部水産業復興議員協議会との懇談や、その際の要望に基づいて協議会として知事申し入れしたことなどについて、県漁連事務所により、お礼をかねてごあいさつしました。

健康まつりを終えた医療生協によると、きょうは東京民医連の病体生理研究所の職員のみなさんが職員旅行の一環で小名浜生協病院により、原発事故状況などについて伊東達也理事長から話を聞く、とのこと。

私も同席させてもらいました。

その後は党地区委員会事務所によったり、党市議団控え室によったり、家にもどってネット検索したり、文献にあたったり。

パイパス道路を降りると、景色はすっかり秋。

健康まつり/記事チェック/葬儀

浜通り医療生協の「健康まつり」がありました。今年で28回目。

喜百合座(よしゆりざ)の太鼓演奏の開会が恒例です。メンバーのお一人と、昨年の3月13日、大半の家屋が津波で流された薄磯(うすいそ)地域のがれきの中で出会い、声を交わしあったことをやっぱり思い出してしまいます。

せいきょうクリニック待合室では大震災時の病院のとりくみの写真展。奥のテレビでは、私が撮した津波被災現場の写真も多く流されていました。

中央舞台はいつもながら、元気な催し。トップの写真は「いわき徳姫クラブ」による「よさこいソーラン」。

津波でいろんなものが流されてしまった「豊間(とよま)諏訪神社獅子舞会」による豊間獅子舞もありました。

医療生協ではなくてはならない、健康チェックや体力測定コーナーは、これまたいつものように行列です。医療生協ならではの光景です。

多くの組合員のみなさんから声をかけていただき、ほんとうに元気をもらったまつりです。

家にいる時間に、原子力規制委員会発足前後からの新聞記事をチェック。

午後は、25年前の私たち夫婦の結婚式と披露宴で仲を取り持っていただいたご夫妻のお一人の葬儀と告別式に参列。80代半ばとはいえ、さみしい思いはぬぐえません。

エネ協準備/まつり準備/「かけはし」「あしたの風」

けさは9日以来の4日ぶりの自宅での朝。テレビ体操には間に合わない20分の寝坊でした。

朝から、原子力規制委員会発足の19日以降の新聞記事をチェック。来週19日には、県議会のエネルギー政策議員協議会で質疑予定です。その準備です。

小名浜生協病院へ行くと、あした開催の「健康まつり」準備の真っ最中でした。

午後は私と宮川さんの通信「かけはし」と、私の「あしたの風」をセットにし、ご近所257軒に配布。

先月までは250部で足りていましたが、新築宅に入居されていたり、空家になっていたお宅に原発避難地域から入居される予定のかたとも出会いました。

団会議/9月議会のまとめ/廃炉作業

議会閉会日翌日は、その議会を振り返っての県議団としてのまとめの会議です。

どういった政治状況の中で議会を迎えたか、議会前からの県議団としての申し入れなどの活動、議会へ向けた知事申し入れ、代表質問、一般質問、総括審査会質問、各常任委員会・特別委員会の様子、今議会では県民健康管理調査検討委員会の運営をめぐる報道後の様ざまな動きに対する県議団の対応と活動が、まとめのおもな対象です。

かんかんがくがくの議論ののち、執筆分担しての作業です。

作業中、議員駐車場の上にのびている樹木の枝の伐採作業をするので車の移動を、と連絡。

時間も時間で作業は継続ですが、途中、事故原発の廃炉作業の進捗について、東電や国からの資料で県の担当職員から説明を受けました。

議長・知事申入れ/40分遅れの本会議/議案採択の立場

県民健康管理調査検討委員会の開催にあたり、事前の準備会やそこでの意見のすり合わせなどが報じられた件で、県は「今般の検証の結果、委員等の意見では、事前の意見調整や口止め、振り付け等の事実は認められなかった。しかし、『進行表』の配布など、県民に意見調整等の疑念を抱かせかねない行為があったと認められる」と結論づけました。

きょうの「毎日新聞」は「まず準備会で、意見集約」と記された第4回検討委員会準備会での進行表を写真入りで報じました。

私たちはさっそく、議長および知事に対し、今議会中での真相解明を申し入れました。

その後、午前中に県当局の調査委員会メンバーが各会派にきょうの報道に関して説明に回りました。

先日発表された「調査報告書」でも触れられていて、私たちが委員を出せていない福祉公安委員会で委員はその資料の閲覧もしていました。

ただ、「まず準備会で、意見集約」と記されていることについては報告書は触れておらず、きょうの報道につながりました。

閉会日のきょうは本会議が40分遅れで開会。

冒頭、副知事が、この件で最初に報じられた3日の一般質問に対する補足答弁をしました。

議案や請願に対する各会派の態度はさまざまに別れました。

「TPP交渉参加に向けた取組を断念することを求める意見書」に関しては、民主・県民連合は国政与党でありながら採択に加わらず退席、そこに所属の社民党議員は賛成、ふくしま未来ネットワークはTPPに賛成する立場で反対、私たちと自民・公明・みどりの風が賛成で可決されました。

前議会の6月議会では同趣旨の意見書に自民党は反対したのです。政党として、ほんとうはどっちの立場なのか、はっきりしてほしいと思います。

「消費税増税の実施中止を求める意見書」は、私たちと2人のみどりの風のうちの1人は賛成、みどりの風の1人は退席、自民、民主・県民連合、未来ネット、公明は反対でした。増税実施に賛成ということです。

2020年のオリンピック東京招致支援決議について、東日本大震災の復興対策に国が総力をあげるべきときであり、なおかつ東京でも近い将来大地震に襲われる可能性が指摘されているときに都民の安全・安心のための防災・福祉の東京づくりを進めるべき立場から、反対したのは私たちだけでした。オリンピックの開催そのものに反対するものではさらさらありません。

閉会後は、知事、議長、教育委員会・教育庁、県警本部が各会派にいつものようにあいさつして回りました。

総括審査会/宮本しづえさん/常任委員会/同窓会

総括審査会でした。全体で100分を会派人数で時間割りし、一問一答形式で行ないます。

わが党は宮本しづえさん。県民健康管理調査、除染、賠償について質疑しました。

健康管理調査検討委員会に係る調査結果について、きのう公表された「第3回『県民健康管理調査』検討委員会 進行」名の書類には「SPEEDIの話題のみが着目される可能性あり、そうならないよう願います。また、そうなった場合は、『線量評価委員会』で検討とそらして下さい」の記述。

また第6回検討委員会の「準備会 進行」名の書類には、基本調査で詳細調査を必要とする基準の議題の備考欄には「他の生活習慣病リスクの低減が重要との議論へ繋ぐ?」の記述。

いずれも実際の議事録では「進行」表どおりではなかったことをもって、誘導の事実はなかったとは言えません。

また、直近の第8回検討委員会(9月11日)から新たに環境省の部長が検討委員のメンバーに加わったことについてもただしました。

いずれも明快な答弁ではなく、検証が必要です。

賠償については、勝手な「線引き」による被災者分断をすべきでないことに議場からは共感のエールです。

その後は常任委員会。委員会所管の議案についての採択でした。

夕刻には、福島市在住の福島県立磐城高校の同窓会。中学校からの同期もいれば、高校同期の学校の先生の教え子もいれば、先輩、後輩の面々。楽しいです。