9月定例会/エネ協理事会/請願

9月定例会が開会しました。10月11日までの17日間の会期です。

議会前に第2会派の「民主・県民連合」から2人が退会し、「福島・みどりの風」の新会派ができたことにより、議席変更や議会運営委員・特別委員の辞任・選任などの事務的手続き後、知事から、当面の諸課題についての所信と提案する33議案の説明があり、本会議は45分ほどで終了。

その後は議会関連のいくつかの会議が開かれてから、エネルギー政策議員協議会(エネ協)理事会も開催されました。途中、議員研修会が入って休議し、夕刻5時半近くに再開。けっきょく、事故原発現況と規制庁のこれからのとりくみの2つをテーマにエネ協を開催することになりました。開催時期は9月定例会閉会後になりそうです。

これらの合間に、請願を提出する各団体からの紹介議員要請を受けるなどの対応におわれました。

報告書文言/請願/質問検討

朝、控室に到着するや、県議会海外行政調査報告書作成の事務局職員から、金曜日の視察団会議で私が発言した内容の文章表現についての確認がありました。団長・副団長の目を通したうえ、3日後には議長へ提出するための仕上げの作業です。

あす開会する県議会へ請願するみなさんが午前中から夕刻にかけて次つぎと控室に見えました。

控室では、27日のあべ裕美子さんの代表質問の「質問とり」がほぼ終了し、10月2日の宮川えみ子さんの一般質問の第一次原案に基づき、県議団としての検討開始です。

団会議では、私が先週参加した、エネ協理事会、海外行政調査視察団打合せの内容も報告。

海外行政調査報告書/解放/県民ホール

県議会の海外行政調査団の打合せがありました。

「打合せ」とはいえ、7月9日~18日のウクライナ・ベラルーシ・フィンランド・ドイツ視察の調査報告書最終版作成の最終会議です。

17人の視察団全員から提出された「提言」をもとに、13日に編集委員会議で整理し、事務局でまとめてくれた報告書案の「詰め」です。

放射性廃棄物の最終処分場の設置と管理の国の責任、再生可能エネルギー普及のための固定価格買取制度の改善・拡充、土壌汚染と住民の被曝量に基づく汚染マップのきめ細かで継続的な作成について文言の修正・補充を私も発言し、いずれも受け入れられました。

率直に、この2か月間の「記録・報告係」と編集委員の作業から解放された気分です。

最終報告書は9月定例県議会が開会してから、27日には団長・副団長から県議会議長に提出されます。県議会ホームページにもアップされますので、ぜひ参照のうえ、かっ達なご意見をいただけると幸いです。

議会開会中でもないのに福島市に3泊するのはあまりありません。県庁西庁舎2階の県民ホールには県内各地の昨年の被害状況の写真が展示されています。

団会議/要望聴取会/福祉型自治体へ

県議団会議で9月県議会での代表質問の検討をしました。今回の代表質問はあべ裕美子さんです。

原発事故検証、賠償、除染、事故収束作業員の健康、県・市町村職員の健康と増員、避難者・被災者への広域自治体としての責任ある支援、県総合計画、県民の健康管理と、福祉型自治体を県としてめざすべきこと、再生可能エネルギーの普及・推進、教育行政などを柱に、意見交換です。

きょうの午後とあしたは県内諸団体のみなさんから「要望をお聞きする会」。来年度の県の予算に対する要望です。

県腎臓病協議会、きょうされん福島支部、県私学団体総連合会から直接お話をうかがい、県市長会からは要望書を受け取りました。

「過渡の保障と供給を望むものではありません。『いつでも、どこでも、だれでも安心して受けられる医療と福祉』の拡充を期待」とは、腎臓病協議会の「要望趣旨」。昨年の原発震災では県内の多くの透析患者さんたちが「命の危機」に見舞われ、今日に至ってもなおきびしい状況が語られました。

障がい者のみなさんもまったく同じです。

「社会的弱者」が震災時にもっとも苦しめられ、「災害弱者」とされた現実をあらためて突きつけられた思いです。

福祉型国家と福祉型自治体がこれからの日本社会のめざす道です。その指針が日本国憲法であることもまた、認識を深めた思いです。

団会議/原発県連/海外調査編集委員会/復興交付金

県議団会議があり、午前中は原発問題福島県連絡会代表の早川篤雄さん、副代表の伊東達也さん(原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員、元福島県議)に来ていただいて、原発震災から1年半たった現時点での現状と課題について意見交換しました。

午後は県議会の海外行政調査報告書編集委員会に出席。今週月曜日までに視察団全員から「本県行政の課題と提言」が寄せられ、報告書にまとめるにあたり、視察先で聞いた文言などの表現を含め、協議しました。来週の視察団全体会議までにまとめる方向が確認できました。

控え室にもどり、県議団会議の続き。9月県議会での代表質問の検討です。

途中、「復興交付金」について担当部署に来てもらい、レクチャーも受けました。

この交付金は「著しい被害を受けた地域の復興地域づくりに必要となる事業」が対象で、ハード事業が中心になりますが、原発震災というかつてない被災地として、一人ひとりの生活と生業を再生・再建する国策としての対策は、いまだ不十分というほかありません。

その根底に、国策とこれに付き従うばかりの県行政の福島県民に対する真剣な謝罪も反省もない国と県の姿勢があるのではないでしょうか。

知事申入れ/編集委員会

25日から始まる予定の9月定例県議会へ向け、県議団として知事申し入れをしました。

県総合計画の見直し、「原発ゼロ」の福島からの発信、くらしと生業の再建を土台にした復興、被災者支援、除染の促進、医療・福祉、教育、再生可能エネルギー、オスプレイ配備・低空飛行訓練反対、の9つの大項目で、51点にわたって申し入れました。

知事は、「復興へ向けて参考にさせていただく」と応じましたが、時間も限られていて、なかなか「対話」が成り立たず、もどかしい思いです。

午後からは、県議会の海外行政調査報告書の編集委員会がありました。調査を受け、県行政への提言を盛り込んだ最終報告書のための会議です。

現時点で寄せられている提言案を整理したものについて協議しつつ、視察団17人全員からの提言案がまだ集まっておらず、あらためて10日までに書き送ってもらい、13日にまた編集委員会を開催し、今月中の作成へ向けて作業することにしました。

海外行政調査団/政調会

朝9時から、7月の海外行政調査団17人の全体打ち合わせをし、報告書の「速報版」の確認、「最終報告書」作成の日程を確認。

その後、9人の編集委員で作業の分担をしました。

10時半からは、9月25日開会予定の9月県議会定例会へ向け、各部局からの説明を聞く政調会。

昼をはさみ、保健福祉部、総務部、商工労働部、生活環境部、企画調整部、農林水産部、土木部、企業局、教育庁の9部局から説明を聞き質疑しました。

昼休みの昼食後は、「福島県沿岸部水産業復興議員協議会」の理事会があり、9月定例会中に県水産業関係者と意見交換する機会をもつこととしました。

また、昼休みの代表者会議で県議会エネルギー政策議員協議会理事会の開催が確認され、31日です。私も理事のひとりです。

海外調査編集会議/速報版/タイト

海外行政調査報告書作成のための第1回編集会議がありました。

17人の視察団のうち、団長・副団長を含めた9人の編集委員です。2班でそれぞれ録音と写真の記録・報告係2人、あわせて4人も委員で、私はその1人。

私は7月9日から16日までの調査経過の日記と、自分のメモと本田朋議員の暫定報告書をもとに速報版的な記録をまとめていました。

議会事務局で、これらの記録をもとに、速報版案を提案してくれました。

会議後、ドイツ視察の4人でドイツ視察速報版の打ち合わせ。さすがに、話の展開は早いです。

お盆明けの編集会議で、少なくとも速報版はまとめられそうです。

それにしても個人的に言うと、海外調査後、その報告編集会議、特別委員会県外調査、常任委員会県外調査があり、私の目の前のいわき市議選。かなりのタイトです。

利尻の水/廃校校舎が工場/観光と漁業と

企画環境委員会視察3日目は、「地域資源の再生と活力ある島づくりプラン」によって、「利尻の水」と廃校校舎を再生させた利尻富士町をたずねました。

今では、「リシリア」の商品名で売り出されている「利尻の水」。

もともと町では、町の名水「甘露泉水」が1985年に環境省の「日本名水百選」に選定され、これを商品化に結びつけたいと模索。

そんななか、1999年の開校100周年の年に雄忠志内(おちゅうしない)小学校が廃校となり、その近くの会社が「利尻富士の伏流水を商品化したいので廃校校舎を貸してほしい」の相談。

04年にこれを内容とする「地域再生計画」が認定第1号とされ、廃校校舎の転用が許可されました。

町内の3社が(株)利尻名水ファクトリィを設立、町が事業者に校舎を無償貸与し、老朽化で改修が必要な部分の改修をし、事業者が設備などを整備し、05年6月から商品化し、今に至っています。

町では観光と漁業が産業の核であり、これらを結びつける構想も練っているようです。

視察・調査が続き、消化不良に陥りそうですが、がんばります。

礼文島いきものつながり/レブンアツモリソウ

企画環境委員会視察2日目は、昨年度、「礼文島いきものつながりプロジェクト」(礼文町生物多様性地域戦略)を、人口1万人未満の自治体としては初めて策定した礼文町をたずねました。

礼文島には、本州では高山でしか見られないような高山植物が海岸から観察できるそうです。その数300種以上。

こうした植物や、虫や鳥、磯の生き物など、「礼文島らしい自然」を形作っているいきもののつながりの恵み、これを脅かすものに目を向け、つながりを未来に伝えるプロジェクトです。

その後、礼文町高山植物園へ。

プロジェクト策定の象徴のようなレブンアツモリソウ保存のこれまでのとりくみを聞きました。

レブンアツモリソウはその珍しさと美しさのために盗掘が相次ぎ、94年に特定国内希少野生動植物種に指定された、礼文島にしか咲かない固有の植物。

試行錯誤の末に無菌培養によって育てていますが、このままでは自然には帰せないんだそうです。

島内には群生地もあり、盗掘もほとんどなくなっているようです。