お医者さんや教師/市役所/保健福祉・市民協働

【今月】

けさの定時定点の街宣は市内では大きな住宅地から出勤のために降りてくるみなさんと、小名浜・平方面へそれぞれ向かうみなさんが交差する場所。

自転車通勤のお医者さんが「お~い、がんばれよ」と手を振っていってくれたり、私が高校現役のころからの教師が声をかけていってくれたり。それだけではないんです。

きょうは市役所に勤める高校同期のみなさん、県議現職時や医療生協の仕事でお世話になっている部署のみなさんにごあいさつにまわりました。

市立病院の民間譲渡をめぐっては昨年度末に激しく議論を交わしましたが、今後も市民の医療を守るために意見を交わすことを保健福祉部長と確認できました。

市民協働部というのは、その名のとおり、はなはだ守備範囲が広いのですが、ここでも率直な意見交換ができました。まっ、はっきり言えば雑談なのですが。

長寿介護課や国保年金課では医療生協としてもお世話になっており、なごやかに懇談できました。職員のみなさん、ありがとうございました。

高校同期のみなさんは、本庁外の勤めがけっこう多く、またうかがいます。

なんということはないのですが、先月下旬と今月のわが家の庭のキンモクセイの葉。

【先月】

パラドックス

『パラドックスの悪魔』(池内了著、講談社)を読みました。

パラドックスの代表とされるゼノンの「アキレスと亀」の話もあるように、古代ギリシャの哲人たちが投げかけて以来、2500年の歴史をもつパラドックスです。知的ゲームとして、あるいは現実の矛盾をあばき出すものとして使われてきました。

本書では、ギリシャの時代にさかのぼりながら、現代社会がはらんでいるパラドックスをまとめているのですが、次の展開を予想させるような感じです。

修辞法のパラドックス、物理学のパラドックス、生命世界のパラドックスの話もさることながら、エコポイントで大量消費と大量廃棄をおしすめるパラドックス、使えない核兵器に莫大な金をかける「抑止力」のパラドックス、何万年も先の未来の世代まで負の遺産を背負わせる原発のパラドックスなど、「今を大事にしすぎるがために、未来のことを考えなくなってしま」った現代社会のありようを深く考えさせられます。

著者は宇宙物理学が専門の研究者です。

「寒い」/心暖まる/経営でなく制度の問題

水曜日朝は福島高専近くの街道沿いでの定時定点の街宣。雨降りのうえ、気温もきのうとはうって変わった低さで、宣伝カーを運転してくれて旗持ちをしてくれたかたも、「寒い、寒い」の連発でした。

手をあげて行ってくれるかた、微笑んで行ってくれるかたに心が暖まります。

午前中は内郷地域へ。この間の行動の交流がたいへん有意義でした。

午後は社会福祉法人・楽寿会の役員会に出席。昨年度の事業と決算がメインの議題でした。

特別養護老人ホームを中心に、短期入所、通所介護、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援事業、配食サービス事業を展開していますが、正規職員が6割と高いこと、給食を直営としていることが人件費比率の高い要因でもあります。

福祉施設においては、入所者や利用者との対人関係がたいせつであり、なおかつ、職員のチームワークが不可欠であり、食事はそれぞれの人たちにふさわしく調理できる直営であることが最善であることはいうまでもなく、これが経営圧迫の要因になるとは、施設経営の問題でなく、制度の問題なのです。

雇用を奪う政治体感/票を棄てるより共産党

朝は小名浜の定時定点。小名浜地域の各後援会が週ごとに担当して出てきてくれています。

毎朝のあいさつのようにニコッ、と手をあげて行ってくれるかたもいます。

きょうは山間地に近い農村地域を訪問しました。

私と同世代のかたは仕事がなく、「政治が非正規労働を増やす政策をとり、雇用の場を奪っていることを体感している。共産党にがんばってもらいたい」と訴えられました。

またあるかたは開口一番、「もうあきれた! 棄権することにした!」と。あれこれ話すと、「やっぱり棄てるよりは共産党に投票する」と。

「私が未成年のころから、兄が熱心に共産党を応援していて、なんとなく信頼していたが、やっぱり共産党だ」とおっしゃるかたも。

ともかく、歩いて、対話を重ね、政策を話せば、マスコミがほとんど報じない共産党の姿が広がります。

あるお宅のシャクヤクの花と松。

官房機密費

官房機密費について、鳩山首相は野党・民主党の前の代表時代、「必要性はなくなった」(01年2月5日)、公表し削減する(01年5月9日)と主張する代表質問をしていました。

ところが政権交代があっても、15億円弱の予算はそのまんま、使い道も秘密のまんま、事業仕分けの対象にすらあげません。

そんななか、小渕内閣で官房長官を務めた自民党の元幹事長・野中広務さんが4月19日にTBSニュース番組で国会での野党対策のほかに複数の政治評論家に配っていたことを証言し、その後もいくつかのマスメディアインタビューに同様の話をしています。

評論家に機密費を渡すとはつまり、政府による世論操作が意図されていることは明らかではないでしょうか。そして受け取ったジャーナリストは権力監視どころか権力すりよりです。

野中さんの証言内容が事実なのかどうか、出した側も受けた側もあいまいにすることは許されないし、政府がその実態を明らかにしようとしないなら、政府による世論操作に対する現政権の姿勢が問われます。

強い雨/医療充実を求める会/訪米報告/核のない世界

けさはちょっと強い雨でした。月曜朝はわが家からいちばん近い定時定点の街宣。

旗持ちに出てきてくれるのは、その場所から歩いて1~2分の後援会のかたたち。私は車で3分。私がいちばん遠いのですが、みなさんは傘をさして待っていてくれました。

参院選公示まであと一か月です。きのうは鳩山首相が、アメリカにもの言えぬ姿勢を露呈し、自公政権へ回帰した「辺野古案」を表明。ここまで来ると、民主党政権はなんのためだったのか、根本的に問われます。マイクをもつ私の手も怒りにふるえます。

午前中は「市立病院といわきの医療の充実を求める会」の役員会がありました。あらためて、いわきの医療や救急医療の実情、行政の責任について認識を共有する必要性が語られました。

午後は自宅のパソコンで、21日に共産党本部で行なわれた志位委員長による「アメリカ訪問報告会」を視聴。便利になりました。

このページの右下をたどっていくと「《JCPムービー》アメリカ訪問報告会(前半)(後半)」があります。クリックすると誰でも見ることができます。

5月3日のNPT再検討会議の開会冒頭、カバクチュラン議長が「昨日、私は市民社会が集めた署名を受け取りました。彼らの熱意はたいへん大きなものがあります。私たちはこの熱意に応えなければなりません」と演説したことが印象深く報告されました。

「市民社会が集めた署名」というのは、私も集めた日本からの691万人もの署名のことなのです。まさに、世界諸国民の世論と運動こそが「核のない世界」への推進力です。

いわきの医師数/絶対数不足と勤務医不足

医師数を公けの数字として知るには、2年に一度、厚生労働省が行なう「医師・歯科医師・薬剤師調査」の結果によるほかありません。最新の数字は2008年のものです。

いわき市では、前回(06年)とくらべ、病院勤務医が24人減り、診療所勤務が4人増え、全体としては20人の医師が減っています。

人口10万人あたりの医師数では全国平均より50人近く少なく、実数でみると170人近くも足りません。そのうえ、病院勤務医と診療所医師との比率は、いわき市は52:48、福島県全体では61:39、いわき市を除くと63:37です。

この63:37が全国の病院勤務医と診療所勤務の医師数の比率に近いのではないでしょうか。

つまりいわき市では、医師の絶対数が全国平均よりも170人不足しているうえ、病院勤務医が少ないのです。35万人都市にあって、救急車が病院にたどり着くのに救急隊が難儀する市になってしまっているのです。

広域市であるいわき市は、それぞれの地域に目配りしながら、適宜市立病院を配置して、民間病院や診療所と連携し、市民の医療を守り、安心して暮らせる市をつくるべきところ、3つあった市立病院をついに一つにしてしまいました。

地域の医療を安心できるものにし、医師がこの地域で生きがいをもって働きたいと思える地域をつくる最大の力はけっきょくは市民の意思であり、そして行政の姿勢です。

共産党はこのことをもっとも自覚的にとりくんでいる政党だと思います。

訪問/犬の散歩・コーヒー友だち/逆走押しつけ

午前、午後と、後援会のかたとご近所のお知り合い宅を訪問して歩きました。

犬の散歩友だちや、町内喫茶店でのコーヒー友だちもいたりして、楽しい訪問でした。

鳩山首相が迷走のうえの逆走の結果を沖縄に押しつける話を沖縄県知事と会ってしていたこともあり、あきれ果てるかた、怒りをぶつけるかたもいらっしゃいました。

新党が続々生まれてどうしたものやら、と思っている人も、どこも消費税は上げるとか「構造改革」は進めるとかばっかり言っていて、出自がみんな自民党であることは承知のうえでの「悩み」であることが少なくありません。

直接対話して初めて共産党の主張と姿を知っていただくことが多いのです。

消費者の権利

『[新版]消費者の権利』(正田彬著、岩波新書)を読みました。

1972年に刊行された前著の新版で、全面的に書き下ろしたものです。著者は昨年、本書出版の最終作業中、80歳で亡くなりました。

非食用の輸入事故米穀が食用として流通していた事件、輸入冷凍餃子の中毒事件など、消費者をめぐる食の問題ひとつとっても、消費者の権利を守ることが重要な課題になっている、と強烈な問題意識から書かれていることがわかります。

人間の権利の尊重は、現代社会の基本原則だから、行政がその権利の確立を考えた対応のしくみをつくる責任は言うに及ばず、そのためにも、人間の権利と事業者の権利をどう調整するかの発想ではなく、事業者による事業活動は人間の権利の尊重を前提として成り立つものでなければならない、と明快です。

消費者行政の基本は、消費者の四つの権利(①消費生活における安心・安全・自由の権利、②商品・サービスを正確に認識することができる表示をさせる権利、③価格の決定などの取引条件の決定に参加する権利、④情報化社会において消費者が必要とする情報の提供を受ける権利)を確保することにあることを、消費者の立場で、具体的に説得的に述べられています。

いわき9条の会/もうひとつの平和/12条/NPT

いわき市9条の会連絡会主催によるいわき9条の会5周年記念のつどいがありました。

メインは安斎育郎さんによる講演。テーマは「だまし博士が語る『もうひとつの平和への道』 ~国家が国民をだますとき」。

1940年生まれの安斎さんは東大原子力工学科を出た工学博士で、東大医学部助手を経て立命館大学経済学部教授・国際関係学部教授を務め、今は世界初の大学立の「立命館大学国際平和ミュージアム」の名誉館長です。

安斎総理大臣が生まれれば、「憲法で守る」安全保障政策を10の柱で進め、これを実現するためにも、「おカミ」や「ヒーロー」が最後はめでたく問題を解決することに安住してしまう「水戸黄門症候群」「鉄腕アトム症候群」を脱却し、国民の主体的な「不断の努力」を促す憲法12条の重要性を訴えられました。

講演に先立ち、ニューヨークでのNPT(核不拡散条約)再検討会議へ「核兵器のない世界を」求める署名を届け、要請行動のためにいわき代表として参加した高橋美樹さんの感動的な参加報告がありました。