「日本会議」とは何か/人口減少と地域の再編

『日本会議とは何か』(上杉聰[さとし]著、合同出版)、『人口減少と地域の再編』(中山徹著、自治体研究社)を読みました。160714日本会議「日本会議」は100㌻ほどのブックレット仕様の本です。 副題に「『憲法改正』に突き進むカルト集団」とあります。著者の定義では、「カルト」とは、世間知らず、あるいは社会の現実を知ろうとしない傾向、自分で考えようとしない他律的な傾向の2つの特徴をあわせ持つ宗教独自の傾きのこと。

日本会議は、その核心部分を徹底して秘密にしており、その活動内容や目的も公にはしていません。いくつもの株式会社を支配する持ち株会社のようなもので、その実像を知ろうとするなら、関係するそれら組織の文章を機関紙やホームページで読み込むだけでなく、具体的な彼らの行動を追い、他の情報と総合することによってしか判明しない、とのこと。

「秘密を保持するための内部への統制力や、大量動員する巨大宗教団体の存在」はあなどるわけにはいきません。

日本国憲法が「たんなる押しつけ」などではないことも、審議した国会議員が選ばれた経過から検証しています。人口減少「人口減少」は、地方の危機的状況を打開するため、地方創生を進める基本的な視点を提示してくれます。

安倍政権は、 際限なく続く人口減少と歯止めがかからない東京一極集中を背景に、かつ、地方切り捨ての小泉構造改革の反省から、「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」、これを実現するための「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を2014年12月に閣議決定し、地方創生を進めるとしています。

これらを受け、かつ、基本的にこれらの枠内で、都道府県、市町村が人口ビジョン、総合戦略を策定しました。

その特徴を現時点で分析しつつ、連携中枢都市圏や立地適正化計画の現状と問題点の摘出、アベノミクスと地方の再生は両立しないことを示します。