おとなしく外泊/「積読」本探し出し/白水阿弥陀堂

今回入院の最初の外泊はかなりおとなしいものでした。

やはり病室でのベッド上での暮らしが長いあとは、動き回るにもなかなかきびしい。

朝の10分間のテレビ体操だけではない、意識的体力回復策を講じます。

そんなわけできょうはこの間の入院生活を振り返り、かつ、今後も続く病室での暮らしで読んでおきたい、新刊本ではない「積ん読」状態が長い本を探し出していました。

151103白水阿弥陀堂

とはいえ、24時間で病院へ「帰る」前には、病院近くの国宝・白水阿弥陀堂に立ち寄ってきました。

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阿弥陀堂手前の広場には、イノシシに掘り起こされた痕跡?

151103阿弥陀堂前イノシシ

9~10月のベッド上の読書記録

151103ベッド上読書

私の個人的記録なのでかんべんしてください。

9月議会中から、耐えられないわけではない腹痛を抱え込み始め、病院に泊まる機会があった9月下旬から10月末までのベッド上での読書。

『原発災害はなぜ不均等な復興をもたらすか』(除本理史・渡辺淑彦編著、ミネルヴァ書房)。原発事故による被害者の生活再建と地域再生の課題について多角的に論じます。いずれも道半ばであり、闘いが続きます(再掲でした)。

『疑うこころ、科学する眼』(安斎育郎著、かもがわ出版)。原発事故に向き合い続け、福島にも足を運び続け、あちこちに書き綴ったエッセイ30話。

『公教育の無償性を実現する』(世取山洋介・福祉国家構想研究会編、大月書店)。公教育にかかわって私費負担のあまりの大きさなど、憲法に基づく教育条件整備上の法制度に山ほどの課題があることに改めて驚かされます。

『老後破産』(NHKスペシャル取材班、新潮社)。身近に広がりつつあることは間違いありません。

『2050年 超高齢社会のコミュニティ構想』(若林靖永・樋口恵子編、岩波書店)。生協総合研究所が立ち上げた「2050研究会」が、「すべての小学校区」「元気な高齢者」「集いの館」の3つを柱にした提言。

『福祉国家型財政への転換』(二宮厚美・福祉国家構想研究会編、大月書店)。福祉型自治体づくりとあわせた私のテーマと自覚しています。

『立憲主義について』『世界史の中の日本国憲法』はいずれも佐藤幸治著、左右社。「世界史…」は今年6月の「立憲デモクラシーの会」主催のシンポジウムでの講演記録。オビには「それは“押し付け”でなく“復活”だった。」とあります。「立憲主義…」はこの講演のベースとなっている著作。オビには「古代ギリシャから続く知性の歴史に日本国憲法の精神を探る佐藤憲法学のもう一つの成果」とあります。安倍反知性・反立憲主義集団への根底的批判と私は受け取ります。

『子ども白書2015』(日本子どもを守る会編、本の泉社)。1964年から出版し続け、今年度から新たな半世紀へのスタートとなる第一冊目。子どもをめぐる全体状況を視野に課題分析・政策提起する70を超えるテーマに感心。

『海舟語録』(江藤淳・松浦玲編、講談社学術文庫)。あるかたから読むよう勧められました。

『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記1~3』(竜田一人著、講談社)。10月下旬に第3巻が発刊された原発作業員ルポ漫画です。作業員ならびに作業現場がありのままに描かれています。

151102病院前

外泊許可

151102体操

10月19・20日の治療開始から2週間。検査数値などから1クール目が無事終了し、11月4・5日には2クール目の治療開始予定です。

2クール目を前に、24時間限定の外泊許可が出たので、1日だけ自宅へ戻ります。10月6・7日以来かと思います。

151031絵の通り

この間、ここの病院関係者との関係だけでもいろいろ楽しいことがありました。

実習に来ているある看学生が私のベッドサイドにくるなり「フリーズ」。私も驚いて「あれ、どうしたの?」と声をかけると、「はせべあつしさんですよね?」と。

「〇〇の孫です」と。孫といわれなくても私はこの子の親もよく知っているのですが、ともかく、自覚的には小学生のころ以来だったのでびっくりしました。

またある日、「ご無沙汰してます」と白衣の男性職員。私が別の病院事務長のころ、新卒で技術者として迎え入れていた職員でした。

151031絵の通り2

私のブログを見てくれていて、どこぞの病院に入院していることは承知していました。

そこはさすがに医療関係者。自分が今いる病院であることを関係者から聞き、病室まで来てくれました。

先月16日に県外大学の教壇に立つ中高同級生から電話があったことを書きました。そのお兄さんがこの病院に勤めていて、同級生から電話をもらった翌日、病室をたずねてきてくれました。

151031休憩所

私に電話した後にお兄さんに電話し、「すぐにでも代わりに顔を見て来てほしい、と言われた」とのことでした。

だいたい、同級生から電話があったのは、私が時どき彼の実家のお母さんをたずねることがあり、そのお母さんから私のことについて彼に電話があったんだそうです。

入院している患者さんがたずねてきてくれた日もありました。

ほんとうにみなさん、ありがとうございます。

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