2日目治療終了/右手甲への点滴/「日本の科学者」

DeVIC療法2回目の2日目も無事終了。

カプセル仕様の制吐剤は入院定期処方薬の朝食後薬とともに服薬。点滴は午前10時45分、例によって制吐剤から。

161018%e3%81%ae1その後、2種類の化学療法剤2時間ずつ。161018%e3%81%ae21609235%e5%8c%96%e5%ad%a63最後にまた制吐剤。終了時間午後5時15分。予定では午後4時15分でしたが1時間遅れ。161018%e3%81%ae4

原因は明白。点滴針を右手の甲にさしてあって、手首を上側に持ち上げる格好をとると、点滴の流れが遅れたり止まったりしてしまうのです。161018%e3%81%8d%e3%81%ae%e3%81%86%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e7%82%b9%e6%bb%b4

きょうは点滴中、家に届いていた『日本の科学者』11月号を読んでいて、最初のうちはマーカーを左手に持って必要なところに線を引いていたところ、調子に乗ってくると、線を引こうが引くまいが、右手にマーカーを持ち替えて手首を上へ向けた格好で読み続けてしまうのでした。161018%e7%a7%91%e5%ad%a6%e8%80%8511%e6%9c%88

血液検査/治療実施/DeVIC療法

主治医が、自宅外泊中の37度台の微熱続き、きのう病院へ戻ってからの38度台、けさも早朝(5・6時)は36度台なのですが、9時になると37.0度ということもあり、このまま予定通り治療というわけにはいかないので、血液検査の結果を見て判断したい、と11時過ぎに採血。

簡潔に結果を言うと、様子見せず、治療は実施、と。

さて、おもに造血器腫瘍が再発した場合の治療を、救援療法(サルベージ療法)と言い、私がこの病院で受けているのはそのうちの一種のDeVIC療法という名の療法だそうです。

3日間点滴が続き、3週間おいて6回実施します。今回は2回目。161017%e3%81%ae1例によって、開始前にはカプセル仕様の制吐剤の服用。161017%e3%81%ae2点滴の最初と最後も制吐剤です。161017%e3%81%ae3161017%e3%81%ae4161017%e3%81%ae5化学療法「本体」は3種類。うち、3番目の「カルボプラチン」は初日のみ。

当初開始予定時間から4時間遅れたので、終了も消灯時間をはるかに越えましたが、無事終えました。161017%e3%81%ae6

外泊3日目も寝ていました/病院へ

けっきょく、外泊3日目も、よくこれほど寝られるな、と思うほど、居心地のいい自宅でほとんど寝ていました。

実はきょうは浜通り医療生協の健康まつりが、小名浜・三崎公園を会場に青天のもと開催されている日で、体調がよければ様子を見に出かけようかとも当初は思っていましたが、残念!

時どき目覚める時に体温を測ると、朝の6時には36.6度でしたが、午前11時半、ならびに午後3時は37.9度。

3時過ぎには病院へ戻りました。午後6時には38.2度。

あしたから2度目の治療予定ですが、どのように判断されるやら…

微熱続きで割り切って…/湯ぶねとシャワー/ほとんどなくなった髪の毛/熊本支援

ともかく割り切って、今回の自宅外泊は「寝る時間」。

新築前の現在の病院の6人大部屋よりは、はるかにゆっくりできるのが自宅。午前4時36.4度はいいとして、午前11時37.4度、午後4時半37.7度、午後8時半37.7度と、若干の微熱続きなので、おとなしくしておくのがいちばんです。

それはそうと夕べ、久しぶりに湯ぶねにつかり、シャワーで頭を洗いました。というのも、10月4日以来、抗生剤の点滴を続けていたので、腕には点滴針とチューブを「装着」していて、清拭タオルで間に合わせていたのでした。

で、髪の毛がほとんどなくなってしまいました。161015%e7%86%8a%e6%9c%ac%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%83%a1%e3%83%b3昼食には、妻が職場を通し、熊本支援で購入した「熊本ラーメン」。

自宅へ戻りました! ずっと寝てました

自宅へ戻りました!

妻がこの時間、どうしても時間が取れないことがわかっていて、東京に住む娘が休みを取って迎えに来てくれたのは幸運でした。

前に入院した時からそうですが、次の点滴治療の直前に、外泊が可能かどうか、血液検査結果によって医師が判断します。したがって、こちらとしても、医師の話を聞き、あらかじめの日程をにらんで家族に相談しておくのでした。

一方で不運にも、家に戻る直前に体温を測ると、37.8度。午前中には、担当看護師から、38度を超えた場合の解熱鎮痛剤をあずけられ、「服薬のうえすぐに病院へ戻ってください」と念押しされていたのでした。

20日間以上も自宅をあけた以上、家に戻らない選択はないのですが、けっきょく、家に戻ってからはずっと寝ていました。

14~16日と自宅外泊/「フィガロの結婚」/文化

けさ5時40分の採血の結果、血液の状態は元に戻っており、当初のもくろみ通り、あした(14日)午後から日曜日16日の午後まで、2泊3日の自宅外泊許可が出ました。161013%e3%83%95%e3%82%a3%e3%82%ac%e3%83%ad1きょうはモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」をDVDで観ました。2006年2月、ロンドンのコヴェント・ガーデン王立歌劇場でのライブ収録です。161013%e3%83%95%e3%82%a3%e3%82%ac%e3%83%ad2その時点で「今日最も理想的と言えるキャストを配し、豪華な衣装と装置も嬉しい至福の《フィガロ》」とうたわれています。

AIDA(158分)、「魔笛」(176分)、そしてフィガロが184分。いずれも生まれて初めて、DVDとはいえ、観る機会に恵まれました。これらもまた、この入院を機に友人が貸してくれたものです。

ともかく、日本の古典芸能にも触れたことのないまま今に至っているものもあり、入院という事態で「時間の扱い方」が違うからとはいえ、やはり「文化」に接しようとする姿勢・構えの問題かと…

9日間のイレギュラー抗生剤点滴終了/DVD「鍵泥棒のメソッド」/小澤征爾・ミュンヒンガー

10月1・2日の「緊急事態」に対応したイレギュラーな抗生剤点滴もいちおう、きょうで終了。午前、午後と1日2回、9日間続きました。

あす早朝の採血で血液の様子を観察し、とくに問題がなければあさってからは2泊3日の外泊が可能となり、17日から3日間、2度目の化学療法予定です。

きょうの癒しタイムはDVD1枚とCD3枚。161012%e9%8d%b5%e6%b3%a5%e6%a3%92%e3%81%ae%e3%83%a1%e3%82%bd%e3%83%83%e3%83%89DVDは義姉が持ち込んでくれた1枚で、「鍵泥棒のメソッド」。「貧乏役者の桜井(堺雅人)は、出来心から銭湯で転倒した男(香川照之)とロッカーのカギをすり替え、男になりすます。しかし実はその男は“伝説の殺し屋・コンドウ”だった!」…あらすじだけ見ると、おどろおどろしい話の展開になりそうですが、あにはからんや、最初の銭湯での転倒シーンからして、コメディです。女性編集長・水島香苗(広末涼子)を加えて主な出演者は3人。婚活中のこの編集長もまじめすぎてヘン!161012%e5%b0%8f%e6%be%a4%e5%be%81%e7%88%be2CDはいずれも今回の入院を機に友人が貸してくれたもの。小澤征爾さんの2枚組「Seiji Ozawa BEST OF BEST」は小澤征爾版オムニバス。1枚に13曲、全部で26曲で、1曲1曲、曲名も確認しながら聞いてみました。161012%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%b3%e3%83%92%e3%83%b3%e3%82%ac%e3%83%bc%e3%83%bb%e3%83%90%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%afもう1枚は、カール・ミュンヒンガー指揮、シュトゥットガルト室内管弦楽団による「バロック・コンサート」。「演奏者について」の解説によれば、そもそもこの室内管弦楽団は、ミュンヒンガーが第二次世界大戦後、バロック音楽を専門に演奏するための楽団として創設、バロック・ブームのきっかけを作ったのもミュンヒンガーなんだそうです。161012%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%b3%e3%83%92%e3%83%b3%e3%82%ac%e3%83%bcもともと私は、バロックはせいぜいブラス・アンサンブルによる演奏ぐらいにしか興味がなく、オムニバス形式のCDも自らは手にしないので、いろいろと貴重な体験で癒されています。

マーラー、愛の物語/BEST CLASSICS 100

早朝、というか未明、友人から借りているCD、ベルナルト・ハイティンク指揮、王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、「アダージョ~マーラー、愛の物語」を聴きました。161011%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%bcマーラーと言えば、私にとっては交響曲第一番「巨人」で、この曲から始まってマーラーを知ろう、などと高校時代に思って以来です。161011%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%bc2マーラーは、<君のために生き、君のために死ぬ>と最後に楽譜に書き込んで亡くなったらしいですが、彼の音楽のテーマはひとことで「愛」と言われる音楽家です。161011%e3%83%99%e3%82%b9%e3%83%88100夕刻には東芝EMIのCD「BEST CLASSICS 100」を聴き終えました。発売時期は細かな字のところに書いてあるのかどうか、よくわかりません。

6枚組の100曲で、時間を図ったわけではありませんが、仮に1曲5分として500分、8時間強、といったところでしょうか。

クラシックのこうしたオムニバスを自ら手にすることはないので、これも友人のおかげで聴くことができる貴重な機会です。

曲目もさることながら、その「解説」。「人間誰しも気持ちをぐいっと持ち上げて元気をカラダに充満させなければならない時がある。なのに心の中はそよとも風の吹かない状態。そんな時に威力を発揮する音楽」…

「交通手段や携帯電話やインターネットの発達は便利でいいけれど、おかげで地球はますます狭くなり、時間とストレスに揉まれ続ける毎日。だからこそ、心を心地よく包んでくれる安らぎの音楽」…

「時にはシャンデリアのごとく豪華絢爛に、時には夜のしじまに差し込む月明かりのように。ここには光きらめく音の海原が広がっています」…

いやっ、感心しきりです。

「日本会議」史観の乗り越え方/抑制的な主張に即してこそ

『「日本会議」史観の乗り越え方』(松竹伸幸著、かもがわ出版)を読みました。%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bc%9a%e8%ad%b0%e5%8f%b2%e8%a6%b3まずは、日本会議の主張が抑制的になったところが侮れない、という視点が強調されます。組織の結束力を維持して、国民の支持のもとに、当面で言えば改憲を本気で達成しようとするわけですから、当たり前かもしれません。

そのうえで、とりわけても日本の近現代史について「光と影を統一的に捉える見地」に立つことを提起。%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bc%9a%e8%ad%b0%e5%8f%b2%e8%a6%b3%e3%82%aa%e3%83%93%e7%9b%ae%e6%ac%a1以下、そのまま引用すれば、「日本の植民地支配をめぐる問題…と、日本が植民地として支配されず、独立を保ったこととの関係をどう捉えるかという問題」、

「日本の戦争が侵略だったのか自衛だったのかという問題」、

「現在の東南アジア地域における日本の戦争の問題」、

「『先の大戦』に対する裁きの問題…東京裁判(極東軍事裁判)の評価をめぐる問題」、

最後に、「若者に歴史の何を受け継いでいくのか」、「戦争で亡くなった兵士に何を言うべきなのか」を考察します。

いずれにせよ、歴史観こそが日本会議を日本会議たらしめており、日本会議の実際の主張に即した批判を通してこそ、巨大な影響力を持ちつつある日本会議を乗り越えることができる、と著者は考えています。著者は安倍晋三と同い年。