『チャイルド・プア2 貧困の連鎖から逃れられない子どもたち』(新井直之著、TOブックス)を読みました。オビに「NHK報道番組の書籍化 シリーズ第2弾!」とあります。第1弾は特報首都圏「チャイルド・プア~急増 苦しむ子どもたち~」(2012年10月19日放送)の書籍化でした。序章・第1章で2015年2月に発生した川崎・中1男子殺害事件を「子どもの貧困の象徴的な事件」としてその背景を紐解き、「見ようとしないと見えない子どもの貧困」を前著を踏まえて考えます。
第2~5章が2013年5月31日放送の首都圏スペシャル「逆境を生き抜け~急増“チャイルド・プア”闘う現場~」、これをリメイクした同年6月11日・地方発ドキュメンタリーの同名番組の取材から、東京都北区の銭湯を舞台に地域に根ざしたとりくみの書き下ろし。
第6章は札幌市の社会福祉法人が長い時間をかけて創り上げた、差別や偏見のない安心して暮らせる居場所づくりです。
「目指すべきは、良い番組を作って満足することではなく、1人でも多くの子どもたちが救われる社会を作ること」と言う著者たちスタッフの意気込みが伝わります。