県議会開会/「オール福島」の願い

選挙後の初めての県議会が開会しました。

12月定例会ではありますが、異例の延期選挙後なので、初日は議長・副議長を選出しなければなりません。

選挙後のきょうにいたるまで、いろいろありました。

たまたま私は議長・副議長選挙投票後の4人の立会人の1人に指名されました。

議長選では58人の投票中、無効票(白票)が21票で、自民党候補には37票、副議長選では自民党候補に31票、第二会派候補に27票という「僅差」でした。

ともかく福島県は、原発事故による全面賠償、徹底した除染、原発ゼロは切実な願いであり、文字通りの「オール福島」の願いです。こういうときに、「数の横暴」の旧態依然の自民党の姿勢は、県民のみなさんの願いと離れるばかりと思うのですが。

「線引き」賠償は許せない

きのうは文科省の原子力損害賠償紛争審査会が追加指針を示し、福島県内23市町村の全住民に、精神的な損害を考慮して自主避難せずにとどまった人も含めて賠償を求める、としました。

半歩は前に進んでいることは間違いありませんが、相変わらずの「線引き」にこだわる姿勢はまったくなくなっていません。

避難した住民はもちろんこの23市町村にとどまりません。まして、原発事故による精神的苦痛を強いられたのは福島県民だけではないのです。

原発事故がなければ受けるはずのなかった損害はすべて賠償の対象です。実費損害はあまりに当然に賠償させなければなりません。

県議団としてはとりあえず、福島県民全員が賠償の対象であり、なおかつ生活保障を前提に実費賠償は最低限、賠償の対象に入れることを県の姿勢として引き続き堅持することを求めました。

大会派の横暴/議会資料展示室

新聞報道されているように、自民党は、議長・副議長、6つの常任委員会の委員長・副委員長を独占しようとしています。

私たちはすでに11月29日に議長は第1会派、副議長は第2会派、常任委員会委員長・副委員長は各会派の公正な配分を申し入れていました。

他会派へも働きかけていますが、きょうまでのところ、明確な意思表示はありません。こうして、選挙直後の議会直前は、議会人事について、大会派の横暴が目立ちます。

議会棟一階には、議会資料展示室があり、そんなに広くはありませんが、明治時代の議会門標や、廃藩置県後に現在の福島県になる資料などが展示されています。

控室/ネット環境

午後から福島市の県庁へ行き、新しい控室での県議団会議、党務、9日開会の12月県議会定例会へむけた準備などで、福島市3泊です。

控室の引っ越しに伴い、インターネット環境に変化が生じ、というか、ちょっとした工事が必要になり、更新も今週は不便になりました。

ともかく、控室は広くなりました。5人の議員の机が並ぶ「執務部屋」はぎゅうぎゅう感がありますが、みなさんを迎える部屋はぐっと広いです。


県が原発廃炉方針/一歩前へ

けさのNHKニュースは、福島県が県内全原発の廃炉を前提に県復興計画を策定する方針を知事が発表する、とのこと。

きのうは知事の面前で「この場で廃炉を明言したら」と促したものの、かわされてしまいましたが、ともかくこれで、原発廃炉は「オール福島」の声となることは間違いありません。

この件で、午前中には担当部署の職員が控え室に説明に見え、「県内全原発廃炉を前提に復興計画を策定したい」と。

8月時点での県復興ビジョンでは、「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」と言いながら、知事自身の言葉で「廃炉」を明言しないことに、隔靴掻痒の感が否めない日々でしたが、これでやっと、一歩前へ進める実感です。

原発のない社会をつくること、原発事故の全面賠償、国策として放射線測定と除染へ向け、いよいよこれからです。気を抜かず、ごいっしょにがんばりましょう! 原発推進勢力は、理念なき民主党政権のもとで原発にしがみつくことは間違いないんですから。

写真は別件で当局の説明を聞いたきのうのものです。

知事申入れ/開かれた議会へ

来年度予算編成と12月定例県議会に関する知事申し入れをしました。

大型開発事業を中止し、県民と市町村応援を基本とする予算編成、徹底した除染、全面賠償、原発に依存しない県づくり、被災者生活再建を復興の基本にして産業基盤回復と雇用創出、医療・福祉体制の確立と子育て支援の6項目を柱に申入れました。

私は、知事に直接、「原発が運転中に生み出す死の灰を閉じ込めておくことはできないことが今回の事故で示された。『福島県復興ビジョン』が「脱原発」という考え方の下、原子力に依存しない社会を目指す、と明記していることや、県議会が福島の原発全基の廃炉請願を全会一致で採択されたことを、県自身が重く受け止めるという以上、知事の言葉で廃炉を求めるべきだ」と言いましたが、かわされました。

県議会の人事はこれからですが、自民党が議長・副議長、常任委員会の正・副委員長、ひとつだけは公明党に、といった地元紙報道。

私たちは、県議会が党派を超えて一丸となるべきであり、議会構成の公正な配分、1人でも会派として認めて代表者会議に出席できるようにすることなど、開かれた議会とするように、議長が決まる前の世話人座長(前議長)に申入れました。

その前後は、各部局から控え室に来てもらったり、たずねたりして話を聞きました。

初登庁/政調会

当選後、初めて県庁へ行きました。

12月9日開会で、19日間の会期予定の12月定例会へ向け、各部局の説明を聞く政調会がありました。

県議選後の新しい議会での政調会であり、東日本大震災と原子力災害への議会としての本格的とりくみが始まります。

生活環境部、商工労働部、企画調整部、総務部、保健福祉部、農林水産部、土木部、教育庁、警察本部と、午前中から夕刻まで。

職員のみなさんには初日からたいへんにお世話になりました。

これからですのでよろしくお願いいたします。