質問点検/医療計画/消費税

議会開会2日目のきょうは議案調査のための休会日。

2人の質問について、執行部による「質問とり」を受けながら、引き続き、県議団としてきょうも点検です。

地域医療課をたずね、医療計画づくりについて少し懇談。日ごろから医療提供体制が住民の身近で整っていることは、震災時にも住民の安心・安全の大きな支えになることは、今回の大震災の教訓だと思います。

そんな問題意識から、国の医療計画への姿勢を変えさせる被災地からの発信が必要だと思います。

病院局には、消費税導入時から、消費税負担額がどうなっているか、資料を求めました。

私たちの控室からは、目の前に阿武隈川が見えます。台風が通り過ぎたこともあり、かなりの水量に見えます。

6月議会開会/新任者・知事説明/理事会/千葉・野田市議団

6月定例県議会が開会しました。

議長あいさつ後、新任副知事・部長・局長・次長など82人の幹部職員のあいさつがありました。約35分。

その後に知事の所信と議案説明。

本会議は約1時間でした。

いくつかの議会関係の会議後に、「子育て・健康・医療対策特別委員会」の理事会があり、今議会で執行部への要望となる「中間報告」案について、各派持ち帰りで検討することにしました。

夕刻には、福島県内の視察・調査に入っていた党の千葉県野田市議団、衆院千葉7・8区予定候補者のみなさんが見え、福島県の除染のとりくみや状況などについて懇談しました。

質問検討/再稼働反対・エネ協開催議長申し入れ

あすの6月定例県議会開会を前に、きょうも県議団会議で質問の検討をしました。

宮本さんの22日予定の代表質問に関しては、執行部による「質問とり」作業がすでに始まっています。

これに先立ち、定例会冒頭で原発再稼働に反対する意思を議会として示すよう、議長のイニシアチブを発揮することと、原発事故原因と現状を明らかにするために、東電・国の関係機関を呼び、県議会エネルギー政策議員協議会(エネ協)を開催することを、県議団として議長に申し入れました。

エネ協は、昨年の11月に新たな県議会になってから開催されておらず、議長としてもその開催を考えていたようです。

あしたの意見書採択については、議会手続上のこともあり、あらためて各会派の代表者会議を開き、エネ協開催を含め、検討することとなりました。

知事申し入れ/海外調査打ち合わせ/地域医療

県議団として、6月定例会へ向けた知事申し入れをしました。

全文は県議団ホームページにアップしますので、ぜひご参照ください。

福島特措法による基本方針や県総合計画の見直し、賠償や被災者支援、除染、安心できる生活環境づくり、再生可能エネルギーの爆発的普及や県内産業再生のすべてにわたり、私は、原発事故の認識と対応が大きいと思っています。

私は最後に、先日東電福島支所に原発全基廃炉などの申し入れをした際、応対した福島支援室長が「原発事故が人災か天災かと迫られたときは天災と答えている」と言ったことも紹介し、いまだ東電がそういう認識にあること、政府の事故調査・検証委員会でも東電社内では08年時に15.7mの津波が想定されていたこと、また、06年には福島第一原発の全電源喪失の可能性を承知していたこと、同じ年に原子力安全・保安院が、原発の耐震安全指針が旧指針でも支障がないことを明示するよう、安全委員会に文書で申し入れるなど、想定内事態を意識的に避けてきた事実を示しました。

そのうえで、知事の事故前の原発行政の姿勢は誰もが承知しているのであり、事故前後のその姿勢を誠実に県民に示し、自ら事故が人災であることの認識を持ち、東電へもその立場で迫るよう求めました。

時間が20分しかなく、知事との「対話」もできない申入れは、当局として見直してもらわないとなりません。

午後は、海外行政調査の第2回打ち合わせ。各会派から出された質問項目のほか、調査行程のこと、ビザや保険の諸手続きのことなど。

その後、地域医療課をたずね、いわき市の新病院建設のこと、二次医療圏の医療計画づくりなどについて話を聞きました。

知事申入れ団会議/素案から半分の文字数

県議団会議をしました。

今月19日開会の6月定例会へ向けた知事申入れ文書の作成です。月曜日までに5人それぞれがまとめた項目を寄せ集めた素案をもとに、かんかんがくがくです。

原発事故認識と対応、国の福島復興再生基本方針と県総合計画の見直し、原発事故の賠償、被災者支援、除染、安心できる生活環境づくり、産業再生、只見川水害対策を大項目に、夕刻までにおおかたまとめました。素案の文字数から半分近くに減らしました。あす、最終チェック後に仕上げ予定。

作業の合間、被災者支援住宅対策チーム、県民健康管理調査室をたずね、話をうかがいました。もう一か所寄りたかったのですが、時間切れ。

特別委/県が県民を守る役割/東電申入れ/「天災」

午前中、県議会の「子育て・健康・医療対策特別委員会」がありました。

健康診査、がん検診、ホールボディカウンター検査については、県外への避難者を含め、誰もが安心してかかれるよう、自己負担は無料もしくは低額でできるように求める意見が相次ぎました。私ももちろん最初に。

執行部は、健康診査は各健康保険が実施し、がん検診は市町村が実施主体で、それぞれが自己負担金額を決めており、県が手を出す領域ではないかのような従来の説明にとどまりました。

執行部退席後の委員による意見交換で私は、原発事故後のこうした事態のもと、保険者や市町村まかせでなく、広域自治体である県が県民の命と健康を守る姿勢が求められていることを強調しました。

午後は、県庁近くの東京電力に出向き、「原発問題福島県民連絡会」(早川篤雄代表)と、私が代表をつとめる「いわき市原発の安全性を求める会」の連名で申し入れ。

原発事故が人災であることを認めて事故収束に全力をあげること、福島原発全基を廃炉にすること、双葉断層の活動に万全の対策をすること、完全賠償をすること、コスト優先で事故処理作業の先送りをしないこと、原発労働者の労働条件の改善を求めました。

福島原子力被害者支援対策本部福島地域支援室長の林孝之氏が応対してくれましたが、「事故が人災か天災かと問われれば、個人的には天災と言ってきた」、「廃炉は未定」、「請負会社の雇用者についてものは言えない」といった言葉に東電の現在の対応の本質が浮き彫りだと思います。

事故前の姿勢と何も変わりがないのです。

林氏が言う「事前の備えに至らなかった点がある」ことこそ、人災の根拠なのに、それが東電の世界では天災になるのです。

政調会/県内地域医療と県の責任/活動者会議報告

6月19日開会予定の6月議会へ向け、県執行部が用意する議案などについて各部から聞く政調会がありました。

説明を受けたのは、保健福祉部、生活環境部、総務部、農林水産府、企画調整部、商工労働部、土木部、教育庁。

10月から18歳以下の県民の医療費無料化のための助成、警戒区域の一部見直しに伴って新たに実施可能となった災害復旧事業、当初予算時には見積もれなかった県立高校の施設などの復旧事業、災害救助費や避難者への情報提供経費、などなどで、総額は調整中ですが、750億円を超える補正規模になりそうです。

私が保健福祉部であえて聞いたのは、「浜通り地方医療復興計画」にからめて県の地域医療政策づくりへのかかわりかたです。

いわき市にも市内の地域医療対策のための協議会がありますが、県はそのメンバーではありません。その県が、いわき地域の医療計画を作成します。

計画作成の責任機関として協議会に参画することは当然だと思うので、主体的にかかわることを求めました。「市からの要請はないから」という話ではないと思いますが、ともかく、県として、要請があれば積極的に応えたい、とのことなので、そうしてほしいと思います。

政調会後、きょう行なわれた党の全国活動者会議の報告録画を視聴し、意見交換しました。

海外調査打合せ/清水教授/出先の意見交換

チェルノブイリ原発事故後26年の現況と、ヨーロッパでの再生可能エネルギー導入状況について、県議会として調査するための打ち合わせ会議がありました。

17人の県議会議員メンバーが決まって最初の海外行政調査にかかる打ち合わせでした。

調査日程は7月9日~18日、最初の5日間はチェルノブイリ関連の調査を全員で、その後はドイツでの再生可能エネルギーの現状(A班)と、フィンランドでの放射性廃棄物最終処分(B班)との2班に分かれての調査です。

私はA班で、記録・報告担当をします。

調査に同行してくれる福島大学の清水修二教授から、「調査のポイント」についてお話いただきました。

調査の目的を明確にすること、視察先の側から見てレベルの高い調査にすること、なにより、県民にきちんと報告・還元できる調査結果とすることなど、あたりまえですが、強調されました。

終えるとただちにいわきにもどり、県のいわき地方出先機関といわき選出県議との意見交換会に参加。

県の出先として、いわき地方振興局、ハイテクプラザいわき技術支援センター、いわき農林事務所、水産事務所、水産試験場、いわき建設事務所、小名浜港湾建設事務所、企業局いわき事業所があり、限られた時間ではとても意見交換は終わりません。ましてこの震災後は。

丸一日の時間がほしかったぐらいでした。

アクアマリンの復旧

視察3日目は、いわき市にある「アクアマリンふくしま」の復旧状況の視察でした。やはり、きのうのうちにいわき市へ移動。日本で二番目に広い県の、北西の端から南東の端への移動でした。

開館したのは2000年7月15日で、私たち家族はその日を避けて翌日に行った覚えがありますが、昨年の3・11で「両翼と本体を損傷し、飛翔能力が失われました」(安部義孝館長)。「両翼」とは、「アクアマリンえっぐ」と「子ども漁業博物館うおのぞき」。

ともかく、開館11周年目の昨年7月15日の「再オープン」は、私にとっても勇気を与えられるものでした。

今のところ、本館展示の水準は80%ほどに復旧していますが、外構部分は地盤沈下の修復をしなければなりません。また、展示の魚などを保全していた「水生生物保全センター」は、やはり地盤の液状化や沈下などで、建物自体も傾いている状態で、現在の建物の復旧は見込めないようです。

保全そのものの機能設備は本館にも備えられているものの、センターの規模ではなく、これからの課題のようです。

きょうも館内には、郡山市や本宮市の保育園・幼稚園児がおとずれていて、なかなかの賑わいでした。しかし、入館状況は震災前と比べるとやっと半分を超える程度。とくに県外からの来館者がまだ4割強。

全国からおいでください。

2日目/金山町の豪雨被害/東北電力の水力・地熱発電所

視察2日目は金山町から。きのうのうちに移動しました。

午前中は金山町役場へ行き、昨年7月の新潟・福島集中豪雨による町内やJR只見線の被災状況と復旧へ向けた現況を視察。

金山町は人口が2500人ほどで、その7割が只見川沿岸に住んでいます。人的被害はなかったものの、災害後に亡くなったり、認知症が進展する高齢者がいるなど、「心のケア」が課題だと、長谷川律夫町長。

住宅被害は104棟、非住家被害は147棟、公共建物被害は10棟で、いまだ修繕工事が完了していない世帯も残されています。

とくに、発電専用ダム直下での被害が多く、町長は、電力会社の責任で町や住民への補償を求める姿勢です。

JR只見線の状況はJR担当者から説明を受けましたが、復旧そのものの見込みが現状では示せないほどの被害です。

次に、同じ町内にある東北電力の水力発電所(揚水式発電)の第二沼沢発電所を視察。1981年から発電を開始しており、県立自然公園区域になっていることから、主要な構造物は地下にあります。1・2号機合わせて、最大出力46万kwは、東北電力では最大の水力発電所。

昼食をはさみ、柳津町にある、やはり東北電力の柳津西山地熱発電所。1995年に運転を開始しており、設備容量は6万5000kw。ただし、蒸気量の減衰により、現在は2万8000kw程度にとどまっているとのこと。

なお、設備のうち、発電施設が東北電力で、蒸気供給設備は、今は三井金属が100%出資の奥会津地熱㈱のものです。写真で見ると、バルブの左側が蒸気供給設備、右側が発電設備で、その後ろに見えるのは、蒸気中に含まれる硫化水素を除去する装置。

水力も地熱も、これからの爆発的な普及が求められる自然エネルギーだけに、説明していただくみなさんの話も熱が入っていたようです。