選挙で出来るだけ多くの有権者から票を入れてもらうために、様ざまな方法、手段、話法について他党派に学ぶところがありますが、安倍首相にはまったくありません。
21日の党首討論でも、「すべて自分たちがやった政策の果実としていうのは、あまりにもおとなげない」と記者からたしなめられていました。
にもかかわらず、その後も 安倍首相は「私たちが増やした21兆円。これはリーマン・ショック以前よりも増えている」という税収のこと。16年度と12年度との比較です。共産党の志位委員長が「巨大な外的要因をまったく考慮せず、数字だけを比較するやり方がフェアな政策論争と言えるでしょうか」と迫ったことに対し、アベくんは「確かにリーマン・ショック、東日本大震災がありました」と認めざるを得ません。
12年度でなく、リーマン・ショック前の07年と比べると、税収増は4兆円で、そのうち9兆円は消費税の増税として国民から吸い上げたものです。したがって実は5兆円のマイナスです。ともかくも、リーマン・ショック前よりも増えたのは消費税増税分だけなのです。 これをも安倍首相は「経済が良くなった果実」として国民の頭に刷り込んで票にしてしまえ、というのですから、どうしようもない人物です。(先日のブログもご参照ください)