避難を余儀なくされているみなさんの住まいへの要望は切実です。
楢葉町は現在、大半の地域が避難指示解除準備区域です。戻ることを希望して、地震で壊れた家を解体して新築したり、リフォームを終えている人たちもいます。
ところが、まわりの住民がもどる予定がなく、草は生え放題になっており、そもそも自分だけもどっても生活が成り立ちません。
せめて、避難指示が解除されるにしても、戻れる条件が整うまでに住める家を用意してもらいたい、いつまで仮設住まいを強いられるのか、という訴えです。
ところが復興公営住宅は、建設が遅れているうえ、長期避難が確実な帰還困難区域・居住制限区域の住民が優先され、避難指示解除準備区域の住民が住める保障がありません。
大熊町の帰還困難区域に居住地がある現役世代の住民は、当初は復興公営住宅への入居を希望していました。ところが、その住宅がいつ、どこに建つかも今は分からない、家賃表だけは示されて、避難指示期間の家賃は賠償されるにしても、その後に家賃を支払える自信が持てる金額ではない、まして今の仮設住まいで、就活しても、定まった住所ではないことを理由に採用されず、こんな生活は続けられず、復興公営住宅への入居希望は取り消した、とのことです。しかもその根底に、就労不能損害賠償を打ち切る方針が国・東電の姿勢だ、ということがあるのです。
県としても、現状では、できる限りの情報を提供し、あり得る選択肢からの選択ができるようにしたい、ということで精いっぱいです。
一人ひとりに寄りそった対応は、もはや、対応だけでなく、暮らしのすべての前提の「住まい」の具体的解決が目に見える対策の提示の段階にありますが、まったくそうなっていません。
避難者の復興公営住宅整備を担当する生活拠点課職員にそんな実情を伝えました。
夕刻には、自民党の佐藤金正政調会長が部屋をたずねてきてくれ、来週月曜開会の2月定例会へ向け、議会へ出されるであろう県民からの請願や意見書などについて意見交換です。
またきょうは午後、今年秋予定の県議選へ向けた県党としてのこのテーマにしぼった最初の会議でした。