けさの地元紙「福島民友」の投書欄に「民意反映されない選挙裏付け」の2通が掲載されていました。
この投書に基づき、あらためて今回の総選挙の結果を見てみました。
比例代表選挙で、自民党の全有権者のなかでの得票割合である絶対得票率は16.99%で、約6人に1人の割合です。これが自民党のほんとうの「実力」といったところではないでしょうか。実際の投票数に対する得票率は33.1%でした。
小選挙区での自民党の絶対得票率は24.49%です。こちらはだいたい4人に1人です。個人票と公明党票が加わるので比例票よりは多くなります。公明党が自民党を助けている姿です。実際の投票数に対する得票率は48.1%でした。議席に反映されない死票も、自民党の得票数2,561万票にほぼ近い2,540万票の48%におよぶのも小選挙区制度の特徴です。
こうして自民党の小選挙区での絶対得票率は2割台、得票率は4割台で半数に満たないのですが、虚構の多数をつくりあげる小選挙区制度によって、議席占有率は75.25%。4割台の得票で7割台の議席です。死票数とほぼ同数の票数がこの議席数になるのです。
結果、全有権者の6人に1人しか「自民党」に投票しなかったのに、全議席数では自民党が6割を超えるのです。
ちなみに、比例票数を単純に全国ひとつにまとめて全議席を配分すると、自民党は157議席で、実際とった議席からはマイナス134議席です。共産党は54議席でプラス33議席。
棄権することも危険ですが、そのもとで虚構の多数の議席をつくる選挙制度も危険なのです。