ブラック企業のない世界

140721ブラック企業

『ブラック企業のない社会へ 教育・福祉・医療・企業にできること』(今野晴貴ほか7人著、岩波ブックレット)を読みました。

ブラック企業問題は今では、「若者の使い潰(つぶ)し」として把握されるようになっています。

被害者である若者の親、彼らを教育する教師、うつ病患者のケアをになう医療・福祉関係者、若者を採用したい企業にとどまらず、国・自治体を含め、「若者の使い潰し」に関して当事者でない人はいないだけに急速に「社会問題」として認知されています。

実は、先だっての6月県議会にはこのブラック企業根絶や対策を求める請願が出されましたが、社会問題化していることすら知らず、若者の受け止め方の問題であるかのように平気で言う県議には驚きました。

それどころか、その請願は「ブラック企業・ブラックバイト」の調査を求めることについてなのですが、県議会の自民・公明・民主・未来ネットの圧倒的多数が反対しました。社会問題を社会問題として認知できない県議会議員が多数を占める姿を見た思いです。

本書では、「過剰に企業に依存する日本社会相対のシステム」化ブラック企業を支えてしまっており、その解決のための新しい社会のネットワークが不可欠なことを、それぞれの分野から実態に即して明らかにしてくれます。

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