「朝日新聞」が、きのうの憲法記念日からあしたまで、上・中・下の3回で「憲法を考える」を連載しています。
きのうは改憲に執念を燃やす安倍首相の源流についてでしたが、きょうは「憲法の源(みなもと)をたどると、普遍的な理念や体験に根ざした理想を憲法に盛り込もうとした、普通の人たちの姿」について。
昨年10月、79歳の誕生日に際し報道各社の質問に文書で答えた美智子皇后が、その「普通の人たち」に触れたことを紹介しています。明治初期、各地で100以上つくられた「私擬憲法」のひとつ、「五日市憲法草案」のことです。
あきる野市の五日市を訪れた時に、郷土館でその草案を見た皇后は「近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚え…市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産」と書いていたのです。
「日本における女性の人権の尊重を新憲法に反映させたベアテ・ゴードンさん」とその功績をたたえてもいました。
ちなみに、昨年の天皇誕生日に際しての会見(2013年12月18日)で天皇は、「日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました」と語っていました。
今年の2月21日には、皇太子の誕生日に際しての会見で皇太子は、「今後とも、憲法を遵守する立場に立」つ大切さを語りました。
天皇、皇后、皇太子の明快な護憲のメッセージと、安倍首相らの改憲派の執念との隔たりのあまりの大きさが明らかではないでしょうか。
4月9日の「しんぶん赤旗」コラム「朝の風」がこのことに触れていて、きょうの「朝日」に触発され、記録にとどめました。