エネルギーとコスト

140503エネルギー

『エネルギーとコストのからくり』(大久保泰邦著、平凡社新書)を読みました。

簡単に言うと、必ずやってくる「低エネルギー社会」へ向け、人間として必要な知識と新常識を示してくれる、と言っていいと思います。

「エネルギー収支比」、エネルギーの「質」の違い、日常生活で石油と深く関係している素朴な疑問、「石油ピーク」など、45のクエスチョン(Q)に答えるかたちで、石油文明の流れ、今の石油社会、将来のあるべき社会の姿を見えるようにしよう、という著者の意図です。

というのも、日本では「情報はその分野の専門家からの偏った情報だけが伝わる仕組み」になってしまっていて、「的確な情報が伝わっていない」ことが「この本を書く動機だった」というわけです。

日本は資源小国ではなく、石油小国と言い換えるべきといったことや、原発が安かった理由は、燃料費が安いことと、安全に対するコストを十分かけていなかったから、といったことも語られます。

必ずしもすべてに納得いくわけではありませんが、一人ひとりの「少しの変化が積み上げられ、日本全体が変わっていくのだ」との思いが込められています。

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