きのう、志位和夫委員長が国会の参院議員会館で「歴史の偽造は許されない-『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」と題した見解を発表しました。
会場には11か国13人の大使館関係者、学者・研究者、市民団体代表ら150人が参加、海外メディア8社を含む32社が取材したようです。
見解は最後に、「『河野談話』が明らかにした日本軍『慰安婦』制度の真実を正面から認めるとともに、歴史を改ざんする主張にたいしてきっぱりと反論すること」を日本政府に求めているのですが、端的に言えば、この見解自体が本来、政府が示すべきものです。
また見解は、これまでに7つの国・地域の議会から日本政府にたいする抗議や勧告の決議、国連の二つの詳しい調査報告書のほか、国連人権理事会、自由権規約委員会、社会権規約委員会、女性差別撤廃委員会、拷問禁止委員会、国際労働機関(ILO)などから、日本政府にたいする是正勧告が繰り返し出されていることも指摘しています。
「日本軍『慰安婦』制度は、政府と軍による『性的奴隷制』であったという事実を明確かつ曖昧さのない形で公式に認めるべきだ、『慰安婦』制度の強制性を否定するいかなる主張に対しても明確かつ公式に反論すべきだ」-これが日本政府につきつけられている世界の声です。
「河野談話」を見直さないと言いながら「検証する」という矛盾、「河野談話」見直し論に反論せずに迎合、こうした日本政府の態度は世界から信用されません。
資料は、『日本軍「慰安婦」問題すべての疑問に答えます。』(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」[wam]編著、合同出版、2013年11月)から。