天声人語がよかった/ジャーナリズムの本領発揮を

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けさの「朝日新聞」の「天声人語」がよかったです。

ただ、「首相の歴史観や憲法観をまとまった形で聞いてみたい」というのですが、首相と仲のいい政治部長に聞いたほうが早いのでは、と思ったりもしましたが…

それはともかく、なにがよかったと感じたかと言えば、きのうの安倍首相の施政方針演説に関することです。彼自身が「西欧の天賦人権説」を忌み嫌い、憲法前文の「人類普遍の原理」や、人権の永久不可侵を宣言する憲法97条を削る自民党憲法改正案をつくっておきながら、「自由や民主主義、人権、法の支配こそが、世界に繁栄をもたらす基盤である」とさかさまなことを言っていることへの異議申し立てです。

安倍首相は、「もともと憲法は米国からの『押しつけ』だったという立場」(「天声人語」)なのですが、自民党改憲案は、「押しつけ」られた「天賦人権説」の内容そのものを拒否するものです。

「人類普遍の原理」への敬意をわざわざ削除し、「固有の文化」「天皇を戴く国家」「国と郷土」「誇りと気概」「和を尊び」「家族」「伝統」をことさら強調し、日本の侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放の正しい戦争」と国民に教え込むことを使命とし、A級戦犯を神としてあがめる靖国神社に参拝するのが安倍首相です。

「朝日新聞」も、安倍首相のほんとうの姿を「引き出す努力を野党には望む」だけでなく、権力監視と真実の報道を使命とするジャーナリズムの本領を発揮してほしいものです。

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