TPP反対意見書/二枚舌政党に投票してはならない

130419県庁

3日に閉会した県議会では、「TPP交渉に当たり『TPP協定交渉参加に関する決議』が遵守されない限り参加に反対する意見書」が可決されました。

これにはいきさつがあります。

TPPに関しては、6月議会に4つの意見書案が出されました。一つは、JAや農協、医師会など県内13団体連名による請願「TPP参加反対に関する意見書の提出について」に基づくもので自民党が紹介議員、二つは、県農民連からの請願「TPPへの参加断念を求める意見書の提出について」に基づくもので共産党とみどりの風が紹介議員、三つは、民主・県民連合提出の「TPP交渉に当たり守るべき重要な国益の保護を最優先に取り組むことを求める意見書」、四つは、ふくしま未来ネットワーク提出の「TPP交渉参加に当たり、農業、医療、その他影響を受ける分野に対する政府の配慮を求める意見書」です。

審議が付託されたのが私が所属する企画環境常任委員会で、6月27日の委員会初日に各請願・意見書の扱いについて「方向づけ」がされました。

その時になんと、私をのぞく多数が、農民連請願とこれに基づく意見書のみを「継続」扱いとし、残る3本を一本化することを方向づけてしまったのです。当然私は、未来ネットの意見書は明らかに参加前提であり、JAなどはタイトルにあるように参加反対であって、どう一本化するのか、と問いました。

委員長は「それも含めて調整したい」と。共産党排除の事前の「方向づけ」があったに違いありません。

ところが、その日の委員会終了後、委員長・副委員長がいる自民党控室に呼ばれ、けっきょく一本化に無理があるので、JAなどによる意見書のタイトルを「TPP交渉に当たり守るべき重要な国益の保護を求める意見書」として、若干の文言修正を加えて採択し、共産党が紹介のものを含めた残る3つを趣旨採択したい、と。

農民連提出の請願・意見書が採択・可決される方向です。

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文言修正部分は、TPPが国民生活に重大な影響を与え、大震災・原発事故からの復興・再生の妨げでしかなく、国民・県民の懸念や不安が払しょくされていないままで、「このようなTPPに参加することは断固反対である」を「このような形でのTPP参加に反対してきた」と過去のことで済まそうとするので、「反対である」ともどさせました。その場の感触では、自民党県連内でも、「反対である」とすべきだ、との意見でまとまっていたようなのです。

翌28日の委員会では、意見書タイトルについて自民党県連内で議論があったらしく、冒頭に紹介したタイトルで提案されました。文中の「反対である」の表現に民主委員が抵抗を示しましたが、自民委員から「議論をもとにもどすのか」と一蹴され、意見を引っ込めました。

委員長から、この案を採択し、残る3つを趣旨採択とする方向にしたいがどうか、と提案されたので、私は「異議なし」。民主と未来ネットはモゴモゴとあいまいでしたが、反対しませんでした。

そして今月2日の「採択委員会」では、けっきょく未来ネットに所属する維新の会の本田朋委員だけが反対し、3日の本会議では未来ネットの会派として、TPP意見書には唯一反対しました。維新の会は、地方組織を含め、自民党以上に自民党政治補完勢力でしかないことがいよいよ明々白々です。

ともかく、民主党政権時代にTPP参加の方向を打ち出し、自民党政権復帰でTPP参加を決め、それぞれそのことを堂々と訴えるべきなのに、福島県内では県民向けに中央とは逆のことを言う二枚舌政党の候補者に投票してはぜったいにならないと私は思います。まっただ中の参院選でこのことが有権者に問われることになります。

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「TPP反対意見書/二枚舌政党に投票してはならない」への2件のフィードバック

  1. 今日の福島民友の<参院選序盤調査>を見ましたところ、改選の3人の現有から議席を伸ばす見通しになっています。
     東京・愛知・神奈川・京都なども・・・
     定数わずか1議席となった福島県ですが、現職閣僚の森まさこ氏・金子恵美氏に対して、健闘してもらいたいです。

  2. ほんとうににそう思います。
    国民の暮らしをどうするかが間違いない焦点なのに、「ねじれ解消」が最大の焦点だなどと、またぞろ権力側と大手マスコミによる刷り込み宣伝です。
    共産党組織の質・量の飛躍的前進を主体的につくることがはなはだ重要です。
    「ひとごと」がいちばん危険です。@いわき市内の平凡な青年市民

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