川内村と事故原発の視察

130125川内村質疑

県議会の企画環境常任委員会の県内視察でした。

午前中は、原発事故直後の一昨年3月16日に全村民に「避難指示」を発し、9月には20km圏外の緊急時避難準備区域が解除され、昨年1月には村長の「帰村宣言」、3月には役場機能を再開した川内村役場をおとずれ、村の現状や課題などを遠藤雄幸村長はじめ、村の幹部のみなさんから話を聞きました。

村の人口約3000人のうち、約4割の1200人弱が「帰村」していますが、そのうち760人ほどは郡山市などの仮設住宅との「二重生活」で、週4日以上は村に滞在している、という現状です。

130125原発視察前

50歳以上は半数以上が「帰村」していますが、50歳未満の「帰村」率は2割強です。

農業再生へ向けた「水耕レタス」栽培など完全密封型野菜工場の建設、雇用確保の企業誘致、復興支援のコンビニ開設など、住民帰還へ向けた様ざまな目に見えるとりくみがありました。

「もどれない理由を並べるよりも、どうしたらもどれるかを考えることが楽しい」という村長の言葉が印象的です。

130125四号機

午後は、ちょうど1年前に続き、事故を起こした福島第一原発の視察。

3号機前では車内でも空間放射線量は毎時1.5ミリシーベルトを超えるなど、敷地内はいまだ高線量です。

汚染水の貯蔵・処理はいまだ大きな課題であり続けています。

130125四号機格納容器蓋

使用済み核燃料の取り出しが、事故当時定期点検中だった4号機から今年12月に開始予定ですが、そのための天井クレーン設置のための作業中です。

4号機建屋上部の様子と、昨年8月に下に降ろされた格納容器の蓋。

130125四号機核燃料取り出し準備

1~3号機については、溶け出した燃料がどこにあるかの把握を含め、状況把握の作業中です。

「川内村と事故原発の視察」への3件のフィードバック

  1. 視察ご苦労さまでした。

    福島第一原発の写真はアップされないのでしょうか? また、1年前と比べて現場に変化は感じられましたか?

  2. 当日は金曜日で視察終了が午後6時半ごろ。各自が家にもどったのは8時前後だと思います。写真は東電の点検を受けたうえで議会事務局から月曜日(28日)に委員全員がもらえることになっていました。
    その写真の一部を控え室からメールで送ってもらいましたので、ブログ写真アップ管理者が29日にはアップしてくれると思います。
    敷地内のがれきが処理されていたり、汚染水タンクの増設や汚染水処理設備ができていたりしてますが、3・11の津波被災のままのところもあちこち。
    5・6号機は「1~4号機と違い、被害が少なかった」といつでも再稼働するかのような話。
    そしてまた、こうした視察は、議員や研究者・専門家に限っていて、「一般の人」には認めていない、ということもあらためて知りました。

  3. お返事ありがとうございます。写真も拝見しました。

    「写真は東電の点検をうけたうえで」

    に、軽いおどろきが…。議会事務局が代表撮影し、なおかつ点検を受けて配信されるのですね。

    いずれにしても貴重な写真であり、報告です。がんばって長谷部さんを県議会に送ったかいがあるというものです。

    これからもよろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です