『「大発見」の思考法』(山中伸弥・益川敏英著、文春新書)を読みました。
お二人の対談ですが、2年前の2010年のことで、山中教授はノーベル賞の有力候補と騒がれていた時期の対談です。
2006年8月25日、山中教授が世界トップレベルの学術誌『Cell(セル)』に、「マウスの皮膚細胞に四個の遺伝子を導入してiPS細胞を作った」という内容の論文を発表し、2012年度ノーベル医学生理学賞を受賞しました。
かたや益川さんは、「小林・益川理論」を1973年に発表し、その理論がほぼ30年後に証明され、08年ノーベル物理学賞を受賞。
その2人の対談は痛快です。人々の知的好奇心を刺激し、夢とロマンを与えること、人類の文化に立派に貢献することの基礎科学のありようを、政治としてもしっかり位置づけるべきです。
「なぜ一番でなければならないんですか?」みたいな馬鹿げた質問をして基礎を切り捨てる政治家は不要です。