「貧困とセックス」/日本社会の真実に向き合う

『貧困とセックス』(中村淳彦・鈴木大介著、イースト新書)を読みました。貧困とセックス

対談している2人は、「コンビニの片隅に置いてある実話話や男性娯楽誌出身のライター」。中村氏は「性風俗、AV、介護業界側」、鈴木氏は「犯罪加害者周辺」から取材を続けているそうですが、2人が「取材してきたのは、支援者にもつながることができず、みずからがなんの被害者であるかも認識できず、苦しいと言えない、声に出す能力すらないというなかでもがき続けている貧困者だった」。貧困とセックスカバー「裏社会」のリアルが読む側に迫るのですが、2人の「日常の取材が勝手に『貧困問題』になっていった」。 2人から出てくる言葉は「結論としては、法人税の累進課税を強化するか、資本家に富が集約しないシステムをつくることと、それを国が再分配すること」。貧困とセックスオビ裏アンダー・グラウンドとか裏社会とかと言われる世界にごく普通の人が入っていかざるを得ないとも思われる、 日本社会の内実・真実に向かい合うためにも、目をそらせません。