「日本国憲法」ってなんだったっけ? 09年版・№2      

今回の総選挙では、改憲が争点となったわけではありませんが、民主党はマニフェストに、改憲について「慎重かつ積極的に検討」と書き入れました。
 民主党の憲法問題での考え方を、歴代代表の言葉をひろって跡づけておきます。

 菅直人氏(現副総理)は03年12月、小沢一郎党首の自由党が民主党の党役員・政策を継承することを合意して合併(03年9月)したあとの党大会で、「日本の国のあるべき姿を示す新たな憲法をつくる『創憲』を主導する」と強調しました。

 04年5月に代表になった岡田克也氏(現外相)は、同年7月に訪米し、「憲法を改正し国連安保理決議のもとに、日本の海外における武力行使を可能にする」と表明しました。

 05年9月に代表になった前原誠司氏(現国交相)は、就任記者会見で「九条一項はいいが、二項は削除し自衛権を明記することだ」と発言。

 06年4月に代表になった小沢一郎氏(現民主党幹事長)は、もともと自民党幹事長時代の1990年代に改憲論を主導した人。99年には「文藝春秋」9月特別号に寄稿し、「占領下に制定された憲法は無効であると宣言し、もう一度、大日本帝国憲法に戻って、それから新しい憲法を制定すべきだった」と書きました。そして自衛戦力の保持に加え、「兵力の提供をふくむあらゆる手段を通じ、世界平和のため積極的に貢献」の規定を九条に追加し、海外での武力行使に道を開く方向を明確にしていました。