ヒッグス粒子の有力候補が発見された、というニュースが流れたのは4日、6月議会閉会日の夕方のニュースだったと思います。
翌5日の県議団会議が始まる前は、もっぱらその話題でした。めずらしい光景でした。
素粒子標準理論というものがあって、この理論に含まれている17種類の粒子で唯一見つかっていなかったのがこのヒッグス粒子でした。
これまで見つかっていたのはクォーク6種類(アップ、ダウン、ストレンジ、チャーム、トップ、ボトム)、レプトン6種類(電子、ミュー粒子、タウ粒子、電子ニュートリノ、ミュー・ニュートリノ、タウ・ニュートリノ)、それに電磁気力を伝える光子1種類、弱い力を引き起こすW粒子とZ粒子の2種類、強い力を伝えるグルーオン1種類。
標準理論によると、クォークやレプトンはヒッグス粒子によって質量を獲得し、また、統一理論によると、強い力、弱い力、電磁気力は、同じ力からヒッグス粒子によって分化してきた、とされます。
つまりヒッグス粒子は、強い力はなぜ強いのか、弱い力はなぜ弱いのか、素粒子の質量はどこから来るのかの数々のナゾにかかわっているんだそうです。
それにしても現在では、宇宙に存在するエネルギーの成分は、その標準理論で説明できるのは4%とされ、残りの96%は「ダークマター」が23%、「ダークエネルギー」が73%。
ともかく、物理学の未知の世界に分け入る新たな扉が開かれたのだと思います。
七夕に、宇宙に思いをはせるのも、いいんじゃないでしょうか。