枝野経産相が、半年以上も前に公表されていた電力会社のいびつな収益構造を、今月の23日になって「経産省も初めてわかった」と言っていたことについて、きのう書きました。
あらためて電気料金について認識できたことを記しておきます。
日本の電気料金は、営業費用に事業報酬を加えた「総括原価方式」で決まります。
東電の場合、営業費用は、人件費、修繕費、減価償却費、公租公課、購入電力量、その他経費の7項目。
事業報酬は、電気事業の運営に必要な発電所や送電網などの資産に事業報酬率をかけて算出します。なので、原発をつくって資産が大きくなるほど報酬もふえるしくみです。
ところで、東電が電気料金の引き上げを経済産業省に申請するために提出した、2008年度の原価算定の内訳です。
東電の資料によると、「普及開発関係費」と称して、「広告宣伝費」に64億円、「オール電化関連費用」29億円、「情報提供」60億円、「寄付金」が自治体などに20億円、「事業団対費」が電気事業連合会などに30億円。
これらを電気料金に上乗せして利用者に負担させていたわけです。「その他経費」なのでしょうか。
実際に支出されたのかは公表されていませんし、今回の値上げ申請にこれらは見積もられていないようです。
以上、「しんぶん赤旗」の昨年10月13日・11月5日、今月15日の記事を参照しました。