憲法がめざす幸せの条件

『憲法がめざす幸せの条件』(日野秀逸著、新日本出版社)を読みました。

著者の専門である経済学や社会保障の視点から、「平和と健康は幸福の条件」というテーマで、憲法9条と25条と13条にかかわる課題を提起しています。

私たちは、幸福に暮らしたい、とごく自然に願うし、幸福に暮らしたいというとき、平和のもとでの幸福、そして健康で文化的な内容の幸福を追求したいと思います。経済的・金銭的損得勘定に基づく暮らしの幸福を望む、ということはあまりないと思います。

「平和に生きる」ことにかかわる憲法9条、「幸福に生きる」ことにかかわる憲法13条、「健康で文化的に暮らす」ことにかかわる憲法25条は、こうして、ごく普通に生きる人間のためのものであることがわかります。

また健康は、「自然を変え、社会を変え、自分自身を変え、そして人生を楽しむという四つの人間独自の活動ができるような身体的、精神的な、あるいは社会的な状態」ととらえます。

そして私たち一人ひとりが「自覚と協同の力に依拠して広くくらしをつくり変え、地域をつくり変え、さらには政治をつくり変えていく」ことを健康づくりの内容と提起します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です