原発と地域

『原発になお地域の未来を託せるか』(清水修二著、自治体研究社)を読みました。

きのうの「原発ゼロ緊急行動」の会場で購入しました。

「原発で地域を発展させよう、それしかない、と考えている人に、この稀有な体験の意味するものを伝えたいとの思い」で書かれました。

著者は福島に住むようになって31年。いまは福島大学副学長をつとめています。経済学・財政学の立場から、これまでもおもに電源三法制度を論じながら、原子力問題について発言し続けてきました。

今回の原発事故による「一瞬の局面転回で、生むことも、生きることも、死ぬこともままならい地域」がつくられてしまいました。

「地域とは、人が生まれ、行き、死ぬ場所」です。「原子力による地域の発展」の背景にあるのは、「国内に貧困な地域が存在」することです。でなければ、原子力施設は造れないのです。原発問題が地域問題であり、社会科学の問題の理由であり、沖縄の基地問題と非常によく似た構造がここにあるのです。

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