原発のウソ

『原発のウソ』(小出裕章著、扶桑社新書)を読みました。6月1日発行で、私の手元にあるのは6月25日の第四刷。

著者は1949年生まれで、原子力に夢を持ち、研究に足を踏み入れた人でした。が、原子力を学び、その危険性を知り、京都大学原子炉助教を務めつつ、原発の危険性を40年にわたって訴えています。

こうした専門家の真摯な訴えが無視続けられた結果が今の事態を招いたわけです。

日本に、第二次世界大戦後、今の電力会社ができて60年、原子力発電を始めてから45年です。さらにさかのぼれば、明治維新から143年、産業革命から200年、アメリカ合衆国建国から235年。

原子力発電所から、放射性物質が付着してしまった使用済みペーパータオルやら作業着などの「低レベル放射性廃棄物」が05年段階で70万本のドラム缶分たまりました。今後300年間お守りしなければなりません。

「高レベル放射性物質」に至っては100万年管理しなければなりません。

いったい誰が責任をもてるのでしょうか。

「原発をなくして電力はどうするの?」みたいな、財界を代弁する話はもうやめにしましょう。

「原発のウソ」への2件のフィードバック

  1.  初めまして。小出さんの『原発のウソ』を買いました。7月1日に買ったのですが、6月30日ですでに第五刷りになっていました。国民の関心の表れでしょうか。
     わたしもそうですが、いままで国民に「放射能」の怖さなどは知らされていませんでした。福島の原発が起きたときに外国から来ていた人たちが、いち早く原発から離れていることを見ると、原発事故への対応に、世界の常識と日本の常識とに大きな違いがあると最近考えるようになりました。
     吉井議員の国会での発言を議事録で読みなおして勉強しています。書店でも原発関係の本をよく見るようになりましたが、推進派の人も「放射からどう逃れるか」などの本を出しているようです。まやかしを上回る「原発ゼロ」にむけた国民的な合意を早く大きくつくりなければと思います。
     被災地のみなさんの健康被害を少しでも軽くする政治が求められていると思います。ご検討を期待しています。頑張ってください。
     名古屋からエールをお送りします。

  2. ゆうたろう様
    名古屋からのエール、まことにありがとうございます。
    「原発ゼロ」の国民的合意に基づく政治は間違いなく、国民の健康を最優先に考える政治です。
    ごいっしょにがんばりましょう!

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